選択肢から先に読む? | TOM★CAT ~友次正浩の合格ブログ~

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LEC宅建講師、友次正浩(ともつぐ)のブログです。行政書士試験/宅建試験/賃貸不動産経営管理士試験/管理業務主任者試験の合格を目指す皆様に、勉強の方法からモチベーション維持のコツまで、役立つ情報をお届けします。

友次です。

 

突然ですが、皆様に問題です。

平成17年・問7・選択肢1です。

(法改正のため改題しています)

 

Cは、借賃の支払債務に関して正当な利益を有しないので、Aの意思に反して債務を弁済することはできない。

 

さて、いかがでしょうか?

〇でしょうか?

×でしょうか?

 

 

 

…答は×となります。

 

 

「え!?」と思った方もいると思います。

 

正当な利益を有しないなら

債務者の意思に反して

債務の弁済はできないんじゃない?

 

 

はい、その通りです。

 

実は、この問題

選択肢だけを見たら正しいのです。

 

 

しかし、実はこの前に

こういう問題文があります。

 

Aは、土地所有者Bから土地を賃借し、その土地上に建物を所有してCに賃貸している。AのBに対する借賃の支払債務に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 

この部分も考慮に入れれば

わかりますよね。

 

借地上の建物の賃借人

(今回で言えばC)は

敷地の地代の弁済をするについて

正当な利益を有します。

 

選択肢の

「正当な利益を有しないので」

が誤りなのです。

 

 

え?

最初に選択肢だけを見せた

友次が卑怯ではないかって?

 

ですが、皆様

考えてみてほしいのです。

 

普段、皆様は問題文を

しっかりと読んでいますか?

 

いきなり選択肢から見るという方は

今と同じ状況になっている

ということなのです。

 

そして、人間は

一度正しいと思ったものは

見直しのときにも

注意して見ない傾向があります。

 

しかも、これは選択肢の1で

「正しいものを選べ」という問題。

ちょっと急いで解いていると

選択肢の2以降を見ることもせず

次の問題に進む可能性もあります。

(そんなことしないでほしいですが…)

 

そして

答え合わせのときには

「ケアレスミスをした」と結論付けて

「次は気を付けよう」などと反省するが

またひっかかる…

 

「私、うっかりミスが多いんです」

と相談に来る方の多くは

実はこのパターンです。

 

 

正解率を上げるためには

知識を増やすだけでは足りません。

「問題に慣れる」ということが

実は変な癖を身に付けさせて

しまっていただけということも

よくあることなのです。

 

 

問題へのアプローチ法なども

学ぶ必要があるのです。

 

 

1点が貴重な試験。

しっかりと得点を取る対策を

しておきたいものですね。