祖父の不思議談~川上山若宮八幡宮 | 手相カウンセラー 井田東吾

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川上山若宮八幡宮に参拝したい、と

以前から時々母が言っていました。

 

ビックリするほど近いのに

地理的な道路事情から

大きく迂回する道しかなくて

今まで行ったことがなかったところです。

 

僕は知らなかったのですが

その場所は、三浦しおん氏の小説

『神去なあなあ日常』のモデルの地で

H26年公開の映画ロケ地なんだそうです。

三重県津市美杉町、山奥の町です。

 

 

で、この正月休みに、

初めて家族でこの神社に参拝してきました。

 

その車中、

母が昔聞いたという話をしてくれたのですが

それがとても興味深かったので

記事にしてみようと思います。

 

4年前に亡くなった祖父の体験談でした。

 

 

祖父には美杉(当時は村)に親戚があり

子供の頃は時々遊びに行っていたとか。

 

ある時の事、JR名松線の終着駅である

最寄り駅に着いたのは暗くなってからで

従兄が自転車で迎えに来てくれていたそうです。

 

で、夜道を二人乗りで帰ったのですが、

その途中で笛のような音が聞こえて来たのだそうです。

 

少年だった祖父は、最初

祭りでもあるのかと思ったらしいのですが

その気配はなく、

また、その音色は延々と続いていて、

鳥にしろ、笛にしろ、

当然入るはずの息継ぎが全然なかったので、

さすがに祖父も不思議に思い

「兄ちゃん、あれ何や?」と、

従兄に聞いたのだそうです。

 

ところがその時、

従兄はひと言も返事をしなかったとか。

 

で、家に着くやいなや、

顔色を変えて叫んだのだそうです。

 

「俺、エライものを聴いてしもた~!

若宮さんの笛の音や!!!

長生き出来るわ~!!!」と。

 

 

日本最古の若宮八幡宮と言われる

川上山若宮宮のご祭神は

仁徳天皇と 磐之媛皇后。

長寿、繁栄、災難除、家内安全などのご神徳の中で、

特に延命長寿で有名な神社だそうです。

 

また、戦勝の神様としても知られ、

大戦中は、出征兵士が家族と共に

武運長久を祈って

大勢訪れた神社でもあったそうです。

 

なぜ従兄が

その音を若宮さんの笛のだと思ったのか、

なぜ長生きできると思ったのか、

それには当然謂れがあったそうで、

母はそれも祖父から聞いたらしいのですが、

残念ながら、もう覚えていないとの事でした。

 

僕と兄の大きな興味は

その従兄が長生きをしたかどうかでしたが

今ではその親戚との交流もほとんど絶えて、

母も、美杉に親戚があったという

うっすらした記憶しかない状況で、

その人のその後についてはわかりませんでした。

 

一緒に笛の音を聴いたという

祖父の享年は89歳。

兵役を生き抜いた人生でした。

 

 

 

▼駐車場には県外ナンバーの車も多く

正月の三日間は

かなりの参拝者だったようでした

入り口の鳥居付近です

 

▼全体に古色蒼然とした雰囲気で

自然の霊気が宿る場所という感じがしました

 

▼修験者の霊場でもあり

みそぎ滝では滝行が行われるそうです

 

 

▼本殿前で引いたおみくじ

大勢の人が引いているずなのに

まるで何十年も前からここにあったような

古びた紙面だったことが不思議で

裏面の教えも胸に落ち

大切に持ち帰りました