愛読書「1000 places to see before you die」の中で、カンクンで見るべしものは、1つ。
「チチェン・イツァー(Chichen Itza)遺跡」
古代マヤ文明の中心地。世界遺産。です。
カンクンから約210km。車で片道2時間半かかります。さて、どうしましょうか。
カンクン発日帰りツアー($120前後)が設定されていて、これが一番ポピュラー。
ただし・・・・朝7時出発、夜の7時に戻り。1日潰れてしまう上、遺跡について、ガイドから詳しい説明を受けるのが、かなり退屈。さくっと観て、写真とって帰るだけでいいのに。(この点で、3人は一致したのである。)
3人でタクシー往復をすると、一番安くて$300。(カンクンのタクシーは、かなり高め設定なのです。)
うーん。
と、3人で悩んだ挙句、「よし。レンタカーしちゃいましょっかー」。自力の道を選択。急遽1日レンタカーを手配したのでした。(アメリカの運転免許でOK。)
「ホンダ・カーになりますヨ。安全ネ。」
と、レンタカー屋の親父は言ってたのに、朝来た車は、「ヒュンダイ・カー」。
ちょっと、ちょっと。同じ「H」でも、ちょっと違うのでは・・・?
「ホンダ・カーもヒュンダイ・カーも、どっちもメキシコ生産だから大丈夫ダヨ。」
という訳の分からない説明をされて、車に乗り込む。
「ガソリンは、8分の7だけ入ってるから、返すときに8分の7まで入れてきてネ。」
・・・・・・。なぜ満タンではない?(そして、この8分の7ガソリンのおかげで、後にトラブル発生なのであった。)
7時半に出発。カンクンのスタバで朝ごはんを調達して、食べながら向かう。
カンクンから遺跡までは、高速道路に乗ってしまえば、割と簡単。
とにかく高速をぶっ飛ばし、2つの料金所を経て。Piste(ピステ)という町で降りたら、あとは標識のままに。
とにかく、高速道路以外、何もない風景。
ドライブインも、ほとんどないのです。しかも、自転車が端を走ってたり、人が突然出てきたり。かなりアバウトな高速道路。
これは料金所。
まーっすぐ、ひたすら道路。
10時に到着。
1988年にユネスコの世界遺産に認定された、チチェンイツァー遺跡。入り口です。
入場料98ペソ/人を払って、てくてく歩くと、まず見えてくるのが、新チチェン・イツァー(10世紀前後)の遺跡の数々。
まずは、有名な大神殿。エル・カスティージョ (El Castillo)
今回の楽しみの一つは、ここに登って、遺跡を一望すること。相当急な階段のようで、スニーカー持参で、緊張して向かったのですが。
「立ち入り禁止」の柵包囲網に阻まれる。
観光客が落ちてしまう事故があったせい?
がっかり。
しかし、気を取り直して。
青い空にくっきりと映えるピラミッドの建物。MAYA文明ですよー。
それから、「戦士の神殿」。
この戦士の神殿の入り口にある「チャック・モール」。(下の写真、中央の像です。)
ここに、生贄の心臓を置き、捧げたのだとか。ひえ・・・・。
球戯場でゲームをして、勝ったチームのキャプテンが、栄光をにない、生贄として捧げられるのだそうですよ。・・・・勝ったら生贄。これはいかに?うーむ。
戦士の神殿は、別名、「千本柱の神殿」。
石柱が立ち並びます。
「ジャガーと鷹の台座」とか。
生贄の頭蓋骨を置く、「頭蓋骨の台座」とか。
壁面は、頭蓋骨の彫刻でいっぱい・・。
そして、ちょっと離れたところにある、「聖なる泉、セノテ」。
日照りの時期には、若い処女が人身御供として投下された泉だそうです。。
人の命が、神に捧げられていた時代。神や自然の前では、人の命はちっぽけなものだったのでしょうか。
てくてく歩いてると、遺跡内の至るところに、お土産売りが。
遺跡や頭蓋骨の彫り物、銀製品、そして、メキシコらしい鮮やかな色合いの食器や織物など。色使いがかわいいですよねえ。
その後は、旧チチェン・イツァー遺跡群へ。これらは、マヤ文明の古典期、6世紀前後の遺跡。
そして、天文台。マヤの人々は、月、太陽、星を肉眼で観測することで、正確な暦を作り出していたのだそうですよ。
30度を超える暑さの中、約1時間半の駆け足観光。
その間に、観光客がどんどん増えてきて、駐車場は満杯、バスもいっぱい。朝早い観光が絶対よさそうです。
11:30に遺跡を出発。
午後3:30には、イスラ・ムヘーレス島でイルカと遊ぶ、という、かなり無謀な計画なので、のんびりしていられません。
帰りの高速道路に乗ったとき。3人、ふと気づいた。
8分の7あったガソリンが、4分の1を切っている・・・・
メキシコの何もない高速道路。ひらすらひたすら道路。
そして、給油所は、「140km先。」の表示。ま、まじ・・・?140km完走できる・・・・はずないわな。
クーラーを切り、猛暑の車の中、無口になってしまう3人。ここでエンストしたら、どうしたらいいのだろう?そんな不安で、どうしようもない。
「Empty」に、着実に目盛りが近づく中、ようやく料金所。
藁にもすがる気持ちで、「ガソリンが、あとちょっとしかないのよー。助けて。どうしたらいい?」と料金所のお姉さんに泣きつきましたのです。
と、2人組のバケツとジョウロを持ったおじさん&お兄さん登場!!
「10リットルだけ分けてあげよう。」
給油口を開けて、バケツ&ジョウロで給油してくれる2人。
東洋人オンナ3人の車を巡るハプニングに、周りの人も「わっはっは。」と物珍しそうに見物。
言い値の70ペソ払って、ひたすら、「ほっ」。
レンタカー屋の親父がガス満タンにしてくれたら、きっとギリギリ完走できたでしょう。。。「8分の7」ガソリンにより、このようなハプニング。あーあ。
10リットル入れた後は、クーラーをつけ、時速130キロ以上でひたすら車をぶっ飛ばし、イスラ・ムヘーレス島への船乗り場を目指します。船の時刻表も分からないので、地図を片手に、とにかく港へぶっ飛ばし。
「優雅な駐在員妻たちの旅」のはずが、なんとなく、「体育会合宿」のような・・・・・。
14時25分に港に到着、14時30分の船に駆け込む。
次は、イスラ・ムヘーレス島でのイルカと泳ぐ!編ですー。