日銀が国債購入の減額方針決定、次回会合で具体的計画-政策金利維持 | 元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

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掲題の今日お昼過ぎのブルーンバーグ記事。
ご参考まで。
 
伊藤純夫

更新日時 

 

  日本銀行は14日の金融政策決定会合で、月間6兆円程度としていた長期国債の買い入れを減額する方針を決定した。次回の7月会合で今後1-2年程度の具体的な計画を決める。政策金利の無担保コール翌日物金利を0-0.1%程度に誘導する金融市場調節方針は維持した。

 

  国債買い入れは7月30-31日の会合まで、3月会合で決定した方針に沿って実施する。同会合でイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)を廃止した際、声明で国債買い入れは「これまでとおおむね同程度の金額」を継続するとし、足元の月間買い入れ額は「6兆円程度」と注記に記した。長期金利の急騰時には、機動的に買い入れの増額や指し値オペなどを実施するとした。

 

  会合結果の発表後、東京外国為替市場の円相場は1ドル=157円台後半まで円安に振れている。発表前は157円台前半で推移していた。東京株式市場では、日経平均株価が午後の取引で上昇している。

 

  ブルームバーグのエコノミスト調査では、今会合で国債買い入れの減額方針が決まるとの見方が54%と過半を占めていた。一方、政策金利については、ほぼ全員が据え置きを予想し、10月会合と並んで最多の33%が7月会合での追加利上げを見込んでいた。

 

  日銀の国債保有が国内総生産(GDP)に匹敵する規模に膨らんでおり、植田和男総裁は国債買い入れの減額とそれに伴ってバランスシートを圧縮していく方針を重ねて表明していた。タイミングについては、3月の政策変更が「消化される様子を見てからと考えている」との見解を示していた。

 

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(詳細と市場の反応を追加して更新しました)