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9日の東京株式相場は続伸、日経平均株価は節目の3万7000円に乗せた。1ドル=149円台まで円安が進行し、輸出関連株をはじめ買いが広がっている。
日本銀行の内田真一副総裁のハト派的な発言や米国債利回りの上昇で円相場が一段安となり、円相場は1ドル=149円33銭と昨年11月下旬以来の安値に近い水準で推移している。個別銘柄では日経平均株価への影響が大きいソフトバンクグループが8日に第3四半期の決算を発表、純利益が市場予想を上回り株価は急騰している。
- 日経平均は0.6%高の3万7085円61銭-午前9時10分現在
- 東証株価指数(TOPIX)は2562.91と小動き
TOPIX指数構成銘柄2152のうち782銘柄が上昇、1184銘柄が下落、186銘柄は横ばいだった。
みずほ証券の倉持靖彦マーケットストラテジストは、米新規失業保険申請件数などは景気の底堅さを示して米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退し、円安が進行していると述べた。全体として為替は従来考えていたよりも年前半に円安気味で推移するなら企業業績にはプラスに働くとしている。
インサイト
- 東証33業種中19業種が下落、鉱業が値上がり率首位、海運が下落率トップ
- MSCIアジア太平洋指数は横ばい
- TOPIXは年初来で8.3%の上昇、対してMSCIアジア太平洋指数は1.1%の下落
- TOPIXの構成銘柄は、今後1年間の予想利益の15.4倍で取引されている
背景
- 円が下げ拡大、対ドルで149円台-日銀副総裁の発言に反応
- 米新規失業保険申請件数、3週間ぶりに減少-雇用継続の姿勢示唆
- ソフトバンクG、SVF回復で5四半期ぶり黒字-精力的な投資活動へ
- 【要人発言】住宅ローン市場でノンバンクを注視している-米財務長官
- けさのドル・円相場は1ドル=149円台前半で推移、前日の日本株終値時点は148円58