【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース | 元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

「経済崩落7つのリスク」、
「マネー資本主義を制御せよ!」、
「緩和バブルがヤバい」、
「日本復活のシナリオ」等の著者による世界経済と国際金融市場のReviewとOutlook

「国家の盛衰を決めるのは、政治経済体制が収奪的か包括的かの差にある」(アセモグルら)

掲題の今朝のブルーンバーグ記事。
ご参考まで。
 
 
千葉 茂

  • 米民間雇用者数、セントルイス連銀次期総裁、原油相場予想

  • イラン爆発事件で犯行声明、英首相が早期選挙観測をけん制

US Job Openings, Quits And Hiring Ease As Labor Market Cools

Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

 

米民間雇用者数が市場予想を上回り、5日に発表される12月の雇用統計への期待が高まりました。ただ、利下げ開始が遅れるとの見方から国債利回りが上昇、米国株は上値が重くなりました。良いニュースが悪い材料になりやすい状況は変わっていないようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

予想以上に活発

12月の米民間雇用者数は16万4000人増加し、昨年8月以来の大幅増となり、予想も上回った。労働市場の熱気が冷めつつある中でも依然、労働力が求められていることが示唆された。娯楽・ホスピタリティーや教育・医療サービスといったサービスセクターで特に増加した。ただ、賃金の伸びは引き続き鈍化した。ADPのチーフエコノミスト、ネラ・リチャードソン氏は「賃金・物価スパイラルのリスクは消失したも同然だ」と指摘した。

セントルイス連銀次期総裁

米セントルイス連銀は次期総裁にアルベルト・ムサレム氏を起用した。ヘッジファンド運営会社チューダー・インベストメントやニューヨーク連銀で幹部を務めた経歴を持つ。セントルイス連銀によれば、ムサレム氏(55)は4月2日付で就任する。同連銀の総裁としては初のヒスパニック系。昨年7月に辞任を表明したジェームズ・ブラード氏の後任となる。同連銀では現在、ペーズ氏が暫定総裁を務めている。ムサレム氏はコロンビアのボゴタ生まれで、政策に関するスタンスは明らかになっていない。

24年予想

モルガン・スタンレーは3日、今年の北海ブレント原油価格の予想を約9%引き下げ、1バレル=77ドル前後とした。これは、現在の水準から上振れる可能性がほとんどないことを示唆している。欧州では、UBSグループも見通しを下方修正。数週間前にはゴールドマン・サックス・グループがブレント原油予想を引き下げていた。アナリストらは、米国のシェール業界を中心とした石油輸出国機構(OPEC)以外からの供給の大幅増が、世界の原油需要の伸びを十分満たすと予想。原油需要は、新型コロナ禍後の回復が勢いを失う中で今年顕著に減速すると見込まれている。

「イスラム国」が犯行声明

イランで3日に発生した爆発事件について、過激派組織「イスラム国」(IS)がテレグラムへの投稿を通じて犯行声明を出した。同事件では100人近くが死亡し、中東での緊張を一段と強めると懸念されていた。イラン保健相は4日、イスラム革命防衛隊司令官だったカセム・ソレイマニ氏の墓の近くで起きた2回の爆発で95人が死亡、211人が負傷したと発表した。同国高官は爆発について、イスラエルによるガザ侵攻に反対するイランの姿勢に対する懲罰的行動だと述べていたが、米政府当局者は当初からイスラム国などの組織による犯行の特徴があると指摘していた。

早期選挙要請をけん制

英国のスナク首相は秋に総選挙を実施する予定を示唆し、野党から高まっている5月実施を求める声を抑えようとした。理論的には、首相は2025年1月に総選挙を実施することも可能だが、実際には大半の観測筋は秋と見込む。野党・労働党に付けられている約20ポイントの支持率の差を縮めるべく、与党・保守党ができるだけ多くの時間を確保できるようにするためだ。

 

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