駐妻と聞くと、華やかなイメージを持たれる方が多いと思います。

自分がいざ駐妻の立場になって思うのは、孤独とのたたかいだという事。

 

マイペースな性格で1人でいる事も気楽で、孤独に強いタイプだし、

ポジティブだから海外でもなんとかなると思っていました。

そんな私でも、あまりに人と話す機会がなさすぎるとストレスがたまりました。

仕事を中断後に復帰できるのかという不安や、社会からの孤立感もありました。

 

そんなストレスやモヤモヤが、日本にいる時なら友達と飲んで話して、

「は~スッキリ」となっていたのが、心許せる知り合いがいない状態で、

ちょっと鬱っぽくなった時期がありました。

 

私が駐妻という立場になってみて感じた孤独感と、

どうやってその孤独を払拭してきたかを書いてみたいと思います。

 

この記事が、海外生活が始まったばかりの頃に、

数えきれないほど涙していた過去の私のような誰かに届きますようにアップ

 

  孤独を感じる理由

 

言葉の問題

私が住んでいるエリアは、日本人はそこそこいるようですが、

それほど人数はいないので、普通に生活していると日本人には会わないです。

家族以外とは誰とも日本語を話さずに1日が終わる事がほとんどです。

 

渡米当初、英語で言いたい事をうまく伝えられるレベルになく、

軽いあいさつ程度の会話をするだけでも、会話が終わるとドッと疲れました。

全集中していないと聞き洩らしてしまうので、外に出る時は常に臨戦態勢で、

そんな状態に疲れてしまい、出掛けるのすら億劫になった時期がありました。

 

日本語で会話するように、聞く気がなくても、

自然と耳に入ってくるような、何も考えずに話がしたいと何度も思いました。

 

友達が少ない

日本にいた頃は学生時代の友達や、職場の同僚など親しい友達や、

家族がいてくれて、頼れる人が近くにいました。

アメリカでは、出会ったばかりで遠慮もあり、

日本にいた頃のような人間関係を築く事が難しいです。

 

夫が激務

朝5時半に家を出て、帰宅するのは早くて夕方の5時くらいです。

遅いと8時とか9時の日もあります。

我が家は出張がないからまだマシですが、

友達の中には月の半分、出張に行っているような人もいます。

 

私がいるエリアでは、夫の他にもう1人、同じ会社からの派遣者がいて、

その方の息子さんは「パパは夜、お仕事してるの」と言っていました。

朝まだ暗いうちに仕事に出掛けて、夜も暗くなってから帰宅するので、

暗い時間にしかパパを見てなくて、夜に働いていると思ったようです。

 

海外に駐在すると、若手でもマネージャーポジションとかになるので、

日本以上に激務になる人が多いイメージです。

 

  海外生活を充実させる方法

新卒で入社してから22年、働らき続けていた私が専業主婦になり、

異国の地で日々を充実させられるのか不安がありました。

 

仕事もないし、子どもも成人してしまったし、どのコミュニティにも属さず、

孤独感・疎外感を感じました。

 

「人生の夏休みだと思って楽しみなよ」と日本の友達からは言われ、

確かに…とも思いながら、

「アメリカでしか出来ない体験が出来ると思って楽しんで」と上司から言われ、

仕事を中断する不安も分からないくせに!!と少しばかり憤りながら、

初めての専業主婦は、時間の使い方が分からず苦労しました。

 

時間の使い方が分からないけど、外に出るのも恐怖…だからと言って、

ただソファでダラダラYouTubeやTverを見て過ごす生活には嫌気がさします。

 

休日は良いんですラブラブ夫と一緒に気になるバーに飲みに行ったり、

アメリカ国内旅行に行って、楽しい時間を過ごせます。

問題は平日、月曜から金曜をどう乗り切るかです。

 

渡米して数年の私が駐在生活を充実させている方法を紹介します。

 

対処法1:家族や友達とひたすら話す

日本とは時差があるので、好きな時に好きなだけとはいかないですが、

こちらのお昼には、日本が朝になるし、

こちらの朝には、日本が夜になっているので、その時間に話しています。

 

夫が激務と上に書きましたが、激務でヘトヘトにも関わらず、

帰宅すると、私のマシンガンのような話を、じっくり聞いてくれます。

 

対処法2:夢中になれる物を見つける

私はファッションが好きで、買物が好きなので、

それを生かせるのは何かと考えた時に、BUYMAに辿り着きました。

今の流行りをキャッチするのは楽しいし、自分が可愛いと思う商品を出品できて、

少しばかりの利益にもなるので、メリットばかりです。

 

もう1つの好きなものがランニングです。

食べるのも飲むのも大好きだけど、太りたくなくて嫌々始めたランニングですが、

アメリカに来ても続いています。

 

私はランニングがあったから、鬱にならずに済んだと思っています。

鬱になりそうだった時、家から出るのも嫌で、

ランニングをさぼろうかと思った時もたくさんありましたが、

走り始めて10分程で気持ちよくなり、走って良かったと思えたりとか、

太陽を浴びると、鬱々とした気持ちが晴れていく感じがしました。

 

ランニングが嫌いな方は、外を歩くだけでも良いと思うので、

夢中になれる物が何もない方は、ウォーキングも良いと思います。

 

対処法3:細かい事は気にせず話す

日本にいると、文法ガチガチの英語を学ぶので、

しっかりとした英文を話さなければ!!と思いがちですが、

アメリカの人の英語を聞いてみると、そんなにガチガチ英語ではないです。

 

自分に置き換えてみると、日本人の私が日本人だからと言って、

綺麗な日本語を話しているかと言うと、そうでもないです。

 

もし、外国の方が頑張って日本語を話してくれていたら、

間違っていても、分かりづらくても、頑張って聞こうとするけど、

何も言わない人の事は理解できないと思っていました。

 

その点は、アメリカの人にとっても同じだろうと気が付いてからは、

正しい英語にはあまりこだわらずに、口に出すように心がけています。

 

私の周りの方達は、優しい人が多くて、私の拙い英語に耳を傾けてくれるし、

間違った言い方をするとネイティブの言い方に言い直して教えてくれます。

 

開き直りが大事です!!

 

対処法4:買物・食事・観光でリフレッシュ

夫にはしょっちゅう「家の中にアメリカはないよ。買物でも食事でも良いから、

外に出て過ごすのもいいよ。」と言ってもらっていました。

その言葉に甘えて、1人で素敵なレストランでランチする日もあります。

せっかく海外に住んでいるので、家で過ごすだけだとモッタイナイです。

 

私が住んでいるエリアは田舎で治安は良いですが、

日本より治安が悪いエリアに住んでいても、貴重品の管理に注意して、

危険な場所に近づかなければ問題ありません。

 

カフェ巡り、美術館巡り、ショッピングモール巡りも楽しいですし、

身近なスーパーやドラッグストアーで珍しい物を探してみるのもオススメです。

 

Valentine、Easter、St. Patrick、Labor day、July 4th、

Thanks giving、Christmas等

アメリカのスーパーはイベント毎にお菓子のパッケージが変わります。

ホームグッズもイベント毎に可愛いアイテムがたくさん出てくるので、

イベント毎にお店巡りをするのも楽しいです。

 

対処法5:資格を取る、学校・習い事に通う

私は渡米してから、運転免許を取りました。

日本では免許を持ってなかったので、ゼロからのスタートでした。

 

アメリカには日本の様な教習所はないのですが、

先生が家まで来てくれて、練習に付き合ってくれるサービスがあります。

運転技術を教えてもらいながら、英語も学べて、一石二鳥でした。

 

その他にも、語学学校に通っても良いですし、

お料理とか趣味の物があれば習い事に通うのも良いと思います。

 

語学学校に関しては、友達が行っていたのですが、

英語がネイティブでない人ばかりなのと、日本で学ぶスタイルと変わらないので、

ネイティブの英語が学べるかと言うとそうでもないと言っていました。

通う学校などによって変わると思いますが、そのような意見もあったので、

語学学校に通われる際は、そういった点も考えて選ぶと良いかもしれないです。

 

私のオススメは、お酒が好きな人であれば、バーに行く事です。

バーだと、2時間とか3時間くらいは過ごす事になるので、

その間にバーテンさんと色々な話ができます。

バーテンさんは英語の先生のように教えるスタンスよりかは、

普通の会話をする感じで話しかけてくるので、ネイティブの英語を学べます。

 

私は語学学校には通っていないですが、日本から出張者が来ると、

「日本にいる頃から話せたの?」とよく聞かれます。

日本にいる頃は、勉強としての英語は得意で、TOEICの点数も高いですが、

話せるかと言うと、話せない部類だったので、

私が話せるレベルになれたのは、バーテンさんと夫のおかげです。

 

夫は話好きな人なので、夫もバーテンさんと話したいはずなのに、

休日のバーでは、バーテンさんと話す時は私に話をさせてくれます。

渡米して随分経ってから知ったのですが、夫は職場で英語を使うけど、

私は夫に比べると英語を使える時間が少ないから、

休日に出掛けた時は、私が英語を話す練習の時間だと思って、

私が話をするようにしてくれていたようです。

 

対処法6:日本のテレビを見る

海外にいるからと言って、海外らしい事ばかりでは疲れてしまう時もあります。

海外にいても、日本にいる時だった時に好きだった事をしても良いと思います。

 

日本にいる時は、見ているいないに関わらず常にテレビがついていました。

お気に入りのドラマもありました。

日本語に飢えている環境だからこそ、日本のテレビ番組に救われました。

 

海外にいても日本のテレビ番組を見る方法があります!!

私も以下に紹介する方法で、日本のドラマを楽しみに見ています。

海外で日本のテレビを見る方法①

海外で日本のテレビを見る方法②

 

対処法7:日本人と群れない

友達ができない、日本語を話す環境が少ないと書いておきながら、

真逆の事を言っているようですが…日本人と群れないのも1つの方法です。

 

色々なマウント駐妻がいます。

駐在歴の長さでマウントしてくる人、夫の地位・職業でマウントしてくる人、

英語ができる事でマウントしてくる人、人脈の広さでマウントしてくる人、

などなど本当に色々な事でマウントしてくる人がいると聞きます。

 

狭い日本人コミュニティで、そんな人に振り回されて、

より孤独を感じたり、劣等感を抱くのなら、日本人と群れない方が良いです。

 

日本人と友達になりたいのなら、日本でもできます。

せっかくアメリカにいるんだから、友達を作るならアメリカ人が良いので、

私はアメリカでは、日本人の友達は1人しかいません。

 

近所に日本人の友達は、1人しかいないけど寂しくはないです。

友達も家族も日本にいるし、アメリカの人達もとても良くしてくれます。

 

  まとめ

私が孤独感とたたかった経験を書いてみました。

 

このブログの最初に、

「この記事が、海外生活が始まったばかりの頃に、

孤独で数えきれないほど涙していた過去の私のような誰かに届きますようにアップ

と書きましたが、私の中では孤独感はまだ完全に無くなっていないので、

今の自分への励ましの意味でも書いている部分があります。

 

日本への一時帰国が終わると、日本の家族との別れが辛すぎて、

毎回、アメリカに戻る機内は泣きながら帰ります。

CAさんには、お世話になりっぱなしです。

アメリカに戻っても1週間くらいは、しょぼくれています。

 

日本の家族がアメリカに遊びに来て、日本に帰ってしまうと、

1週間くらいは、落ちくぼんでしまいます。

 

でも、そんな期間も1週間くらいです。

夫は、そんな私を理解してくれて、一時帰国後や日本の家族が遊びに来た後は、

仕事が忙しいのに、頑張って早く帰ってきてくれます。

そんな優しさに触れて、少しずつ元気になっていきます。

 

このブログでも何回か書きましたが、私は日本で海外人事担当でした。

送り出した駐在員の奥様が鬱になって、家族だけ先に帰国するケースが、

いくつかありましたが、その中でも印象的だった家族がいます。

 

ある日、駐在員が家に帰ると、奥様とお子様がいなくなっていました。

奥様は鬱状態で、駐在先で病院にかかっていたので、心配になり、

必死で探しても見つからず、連絡もつかず、

クレジットカードの履歴を見てみると、航空券の購入履歴がありました。

そこから辿っていくと、奥様とお子様は駐在員には相談せずに、

日本に帰国していました。

 

当初は一時帰国なのかと思いましたが、そうではなく本帰国となり、

引越荷物の通関など本帰国手続きの為に、

駐在員が奥様と連絡を取りたくても、連絡が取れないまま、

数カ月が過ぎていったというような事がありました。

 

我が家は、夫が激務でも、私のケアをしてくれるから、

アメリカ生活を楽しく過ごせていますが、

そうでなかったら、上に書いた家族の様になっていたかもしれないと思うと、

駐在員には、激務でも家族のサポートをお願い!!と伝えたいです。

 

他人事ではなくて自分事なので、長々と書いてきましたが、

慣れない海外で、生活しているだけでもスゴイ事だと思います。

毎日生活できているだけでも、100点合格です。

 

異国での生活、どれだけ辛い生活なんだろうと思われるかもしれないです。

体験しないと分からないくらい大変な事がたくさんあるのは事実です。

 

でもそれ以上に、異国でないと体験できない楽しい事がたくさんあります。

トータルで考えると、楽しい事の方が多いです。

そのように思えるのは、やはり家族や友達のおかげだと思っています。