アルバート・アインシュタインは、プリンストン大学の講義で、こんな検証をしたそうです。黒板に、
9x1=9
9x2=18
9x3=27
と、9の位の掛け算を書いていき、最後に、
9x9=91
と書きました。すると、生徒たちがクスクスと笑いだし、間違いを指摘したそうです。
もちろん、この間違いはアインシュタインの計算のうち。彼は学生たちに、このように言ったとか。
「君たちは、私が正解した9割については何も言わないが、1割の失敗については指摘して笑うのですね。」
深い・・・
もうこれだけで、心理学、哲学、文化人類学、数学、それらの最も大事なことを学ぶことができますね。
9割と1割。
人間は、ちゃんと寝て、ちゃんと食べて、好きな人たちと触れ合っていれば、それだけでもう、9割幸せなのだそうです。1割の叶わない悩みのために、残りの9割までダメかのように思うのは違う。
今日、チョコ1粒でもいいから何かおいしいものを食べられて、短くてもいいからぐっすり眠ることができて、好きな人やペットや推しを感じる時間があったなら。それでもう9割幸せであること。忘れてはならないと思います。
それに、他人に対しても。その人が1割の失敗をしただけで、それがその人の全てかのように攻撃するのは違う。職場や学校などでいますよね。SNSやニュースのコメント欄にもいますよね。鬼の首を取ったかのようにね。その人だって全然褒められたものではないでしょうにね。気持ちに余裕はないくせに、人を攻撃する時間はある。暇な人たちなのでしょうね。
つい私も、1割に囚われてしまいます。今日も朝鏡を見て、小さなシミを頬に見つけてガーンとなったんです。その小さなほころびが、色々な不安を引き寄せて、まるで自分の全部が魅力なく老いたような気持ちになっていきました。でも、こんな時こそ9割ですよ。小さなシミ以外、私の体は元気に健康に動いている。そこを褒めて感謝しなくてはなりません。シミのケアは、その上でしなくては。
先日日食がありまして。
その時空に虹が出ていました。