意志が疎通できること | 小さな花のひとりごと

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乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごしています。

新しい主治医になって2回目の診察日でした。
 
薬の処方変更や、今後の希望など、今思うこと、など。
特に重要ではなかったけれど
私の伝えたいことと先生の考えていることが、ちゃんと疎通しているのを感じました。
 
今服用しているイブランスの標準処方は3週間飲んで1週間の休薬です。
私は2週間飲んで1週間の休薬です。
その理由を先の主治医に尋ねたことが数回あります。
たぶんですが主治医の考えは
「身体が細くて小柄なので、少なくて良いと判断している」と答えてくれたと思います。
 
たぶんと言うのは、
しっかり理解して納得できる説明ではなかったからです。
なんとなくぼんやりした説明というのでしょうか。
先生は忙しそうだし時間を取らせられない、といつも遠慮してしていました。
でも薬は効いていそうだからこれでいいんだと納得させていました。
その根底には信頼があるから。
 
新しい主治医は
標準治療は理由があっての標準だから、きちんと守るべきという考えです。
抗がん剤は、いつか効かなくなる時がきます。
その後に治験があったら、
そして治験を受けたいと思っても、標準治療をしていなかったら受けられないことがあると。
理由があって処方を少なくしたのなら仕方がないけれど、
最初から標準治療をしていなかったら治験が通らないかもしれないと。
 
でも、これで調子よかったのだから「今まで通りでいきますか」と言われて、
私も「はい」と答えそうになったのですが、
 
いや、副作用は骨髄抑制と脱毛だけだし、
だからと言って免疫力が下がった感触はあまりないし、
標準通りの服用にチャレンジしたいのも事実でした。
 
「先生なら、どう思われますか?標準にしたほうが良いと思っていますか?」
新主治医は、即答でした。
「もちろん標準が良いです」
 
会話がとても明瞭なのです。
聴きたいことにストレートに答えてくれる、そんな感じがします。
この先生なら聴きづらいこと(余命とか)も、答えてくれそうです。
本当に知りたい時がきたら聴こう、まだ当分必要のない質問だわ。。
 
延命治療に関して昨年の意志と変わってないか、確認されました。
変わってません、と答えたときに
新主治医は、何かを感じた表情を浮かべながら
私の変わってない気持ちを裏づける先生の意見を話してくれました。
その話もすっと伝わってきて、
別の気持ちを話す人には、そちらの意志を尊重する話をしてくれそう。
こういうことで個人的な考えは押し付けない人だと感じました。

お医者さんって大変です、治る人だけを診るわけではないのだから。

泣く人もいるだろう、

治らないと怒る人もいるだろう、

いくら話しても理解できない人もいるだろう、

これだけ長いお付き合いが続く関係は大切です。

先生との思い出も、大切に丁寧に残していきたいと心から思いました。