初発の頃の話③
自覚症状から1年も放置したくせに、
幸いなことに、手術前の診断はステージ1、リンパ節転移なし。
自己流で学んだガン学習では
リンパ節転移がなければ抗がん剤はやらなくていいはず。
私は完全に自分もそうだと思い込みました。手術さえすれば治療は終わるんだと。
後日談として、私は相変わらず無知で考えが甘い!
診断も治療も実際は違う方向へ進んだのです。。
その頃の情報は図書館や書店の本から得ていました。
本を最初から読むなんてまどろっこしい…自分でも信じられませんが、まじめに本を読みました。
どんな小さい字もスイスイ読めて(若かった)
スマホも登場していない時代です。
読んだ本の中に、ある女性ジャーナリストの書いた手記がありました。
症状、手術の内容、選んだ治療、退院後の生活など、淡々と分かりやすく書かれていました。
読むだけで、自分もこうやって進めばいいんだと勇気を貰えました。
しかし後書きに
再発して亡くなったと書いてあり、ショックも受けました。
やはりガンは死ぬことが前提なのだ、私もそうなるんだ…。
作者と自分を重ね合わせてしまうこともありました。
そうは言っても、当時の私にはバイブル的本で
仕事にすぐ復帰して、普段通りに暮らしているカッコいい彼女のようになりたいと
前を向けた本です。
入院先にも持参した本でした。
検査と、今さらながら集めた知識を詰め込みながら、
あっという間に手術までの1か月が過ぎていきます。
手術に関しては、なんの恐怖も不安もありませんでした。
寝ている間に終わるのですから、全てお任せして寝てるのが役目です。
可愛いパジャマやバスタオルを新調したり、
子供たちに何て説明しようか考えたり、
当時のパートをどうしようか、辞めようか考えてみたり。
読んだ本は、どこかにしまいこんであるはずなのですが見つかりません。
たぶんお名前は千葉敦子さんとおっしゃると思いますが、それすらもおぼろげな記憶になってしまいました。
書かれた頃がインターネットが普及していないと言うところから、
たぶんこの方の本ではないかと思います。