春になると思い出す一つに、乳がん初発の頃があります。
初発の頃の話①
予兆は告知される1年前からありました。
乳がんの便利なところは、できる場所によっては自分で見つけられることです。
私も、うすうす分かる部位にシコリを見つけていたのです。
告知は2003年春。
自覚症状に気が付きながら、1年放置していました。
さすがに可怪しいと感じながらも
それでも信じられずに
「違う」と診断してほしくて、やっと医療機関に行ったのが2003年4月8日でした。
何故その日にしたかと言うと、
春休みが終わり子供達が学校に行き、私の自由な時間ができたからです。
無理やり理由を作らないと、行く勇気は出なくなっていました。
教科書通りの一目瞭然のひきつれ感がすでにあったのに
それでも信じない自分がいました。
往生際が悪いんです。
相談に乗ってもらっていた友人に病院に付き合ってもらい、一緒に長い待ち時間を過ごしました。
まだ家族の誰にも言ってません。言えませんでした。
朝9時前に行き、やっと
12時頃に診察室に呼ばれました。
その時の医師が、長いお付き合いになる今の主治医との出会いです。
長い待ち時間の間、見知らぬ年配の女性に話しかけられました。
「初めて?私は長いのよ。
11年経って再発したのよ、11年よ!」と。
その頃は、11年後の再発の意味も分かりませんでしたが、今は分かります。
悔しかったのでしょう、それで何も知らなさそうな私に声をかけたのでしょう。
私はまだガンと思っていませんから、話しかけられても困りました。
私もガンですとも言えず、11年ですか大変ですねとも言えず。
幸いなことにすぐにその女性は看護師に呼ばれて姿をけしました。
初めての病院、長くお世話になることになった病院に行った初日のことです。
しばらく初発の頃の話が続きます。