寂しさがつのる診察日 | 小さな花のひとりごと

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

ツキイチの診察日でした。
主治医と会うのも来月を入れてあと2回になりました。
今月の診察が終わったから、実際にはあと1回・・
来月の診察を最後に、会うことが出来なくなると思うと、何よりも寂しさがこみ上げました。
 
主治医は、ご自身経営の乳腺クリニックを持っています。
今日の患者さんが少なく感じるのは、何人かすでにクリニックに移ったのかも知れません。
週に1度だけ来てくれているのが、私の通う病院です。
ここを完全に辞めると知らされたのは先月のことでした。
 
初発の時、先生がクリニックを立ち上げたのを機に、私もクリニックに移ったことがあります。
でも再発した今回の身体では、クリニックで診ることには無理があり、
だから今回は移ることを提案してくれなかったのだろうと考えてました。
 
主治医とその旨を話しました。
前回と違って今回は先が無いから(こうは言いませんが)クリニックに移れないのでしょうか、と。
主治医の回答は、そうではないと言うことでした。
「服用しているイブランスが理由だよ」と。
「今日の血液検査でも白血球が1500に下がったし、一番怖いのは副作用の間質性肺炎。
そうなった時に素早く病院に移してあげられないかもしれない。
100%それができると確信がもてないのに移ってもらうことは出来ない。
一番の理由はイブランスなんだよ」
 
実際、私は標準の服用量よりも少なく処方されています。
3週間服用1週間休薬が標準ですが、
私の場合は2週間飲んで1週間休んでいます。
理由は身体が小さいから。←初めて知りました。
 
イブランスに効果があるのが分かったから、
できるだけ少なく抑えて長く使ってほしい。とも言われました。
「次の先生とちゃんと話しておくから安心して」と。

主治医と別れたくない、会えなくなるのが寂しい。

次の先生に不安があるわけじゃない、今の先生が良いんです。

 

自分の身体を考えたらそれが最善の選択肢なのは分かります。

 

当たり前を失うことに慣れているのが、ガンを患う人たち。

命を第一に選ぶために、いろんな当たり前を失ったり、諦めたりして生きていく私たち。

当たり前にいてくれると信じていた主治医がいなくなることは想像以上の出来事でした。

失うことで初めて大切なことが分かることが、たくさんあります。

こうして心を整理しながら書いていると、主治医がいなくなる事に予想以上のショックを受けていることに気づかされます。