仕事依頼のお断りと楽しかった思い出 | 小さな花のひとりごと

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

6月上旬。

毎年依頼されている植物の専門学校から、今年も講座依頼のメールが届きました。

その専門学校では、選択科目「アロマテラピー検定」の講座を行ってきました。

10年以上のお付き合いになります。広い敷地内では、たくさんの花やハーブや野菜があります。

それを観るのが大好きで、楽しみにしている仕事でした。

 

どう返信しようかしばらく悩みました。

 

もしかしたらやれるんじゃないか?でも途中でできなくなったらどうする?

やはり責任が持てない。

苦渋の決断ですが、お断りしました。

 

メールをくれた専門学校の先生は、私が前に乳がんを経験していることを知っています。

「一昨年、声が出ないと言っていた頃から、まさかと心配していました。でも言えなかった。」と返事が来て、

当の本人が思いつきもしなかったのに、心配してくれていた人がいたのです。

 

アイツ(がん)らは、

普通なことも、特別なことも、

大切にしてきたことを、少しずつだけど情け容赦なく奪っていくなぁ。。


若い学生を相手に授業を進めるのは、なかなか高難度な仕事です。

寝てる子、テキストも読めない子、内職をしている子、とにかく無反応な子達。ちゃんと聴いてる子は少数です。

今だから言うけど、教壇からは全部見えているんですよ~。

スマホをいじっているのも、なにもかも。

それをグッと堪えて、手を抜かずに講座を進めるのですが、忍耐力が要るのです。

 

この学校でアロマの仕事を始めた頃に集まった学生は4〜5名でした。

和気あいあいと楽しかった思い出があります。

今では70名くらいに希望者が増え、午前クラス、午後クラスの二つに分けて行うくらいの人気の講座になりました。

どの子も実習が大好き。目をキラキラさせています。

1年目も2年目も選択する子もいるくらい。

 

アロマって、楽しみながら化学や健康が学べます。

そこに一人でも気が付いてくれたらいいな、

就職して心が疲れたときにアロマを思い出してくれたらいいな、

毎年、そう言って送り出してきました。

学生相手ならではの経験がたくさんできました。

楽しい思い出。