興味深かった(怖かった)放射線科医師の話 | 小さな花のひとりごと

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

放射線治療では、初日と、1週間後と、最終日の全3回のK医師のお話が聴けました。
初日は、照射する部位とその効果や有害事象について。
1週間後は、色付けされたCT画像を観ながら、さらに具体的な効果や副作用について。
最終日は、照射が終わってからのこと、K医師の見解。
 
色付けされた画像がパソコンに出てきた時は思わず息を飲みました。
分かりやすく赤や青に塗られているので、恐ろしく鮮明です。
赤く塗られた部分が悪い子(ガン細胞)の固まり。
素人目にも大きい。
胸の真ん中あたり。15㎝くらいの赤く色付けされた固まり。
 
K医師の説明では、
「声が出ないのが気になっているようですが、1か月くらいすれば自然に出るようになりますよ」
諦めていたのに「声が戻る」とお医者さんがはっきり言ってくれたのです。
放射線治療ってすごい!
 
「問題は食道です。」
画像を動かしながら、食道が塞がっている部分を見せてくれます。
食道が塞がっている部分は、転院する前にも見たことがあって怖くて聴けなかったこと。
「どうやって食べ物がここを通っているのか不思議なのですが・・」と前置きされつつ、
「本来、この辺りは無菌状態ですが、塞がっているため菌が留まりやすくなって、炎症が起こりやすくなっています。縦隔炎になりやすい。縦隔炎を起こすと施しようがない。手の打ちようがない。そうなったら放射線科ではなく、緩和ケアのU先生に連絡をしてください。」
そんな内容でした。。。こわい。
 
最終日の説明。
「放射線治療は1か月後辺りから効果が出ます。そして2~3か月は持続します。」
では、そのあとはどうなるんですか?
「再びガン細胞の増殖が始まります。」
「今照射しているこの部分ですが、今まで診てきたどの食道がんの人より大きい。食道の外側からガン細胞に押されて塞がっているのです。」
「今、物を食べるときに痛いのも放射線性の食道炎でなくガンの増殖の痛みと思われます。」
ではそのうち食べることができなくなるんですか?
「そうですね、そうなったらその時に考えましょう。」。。。こわい。

嬉しい話を少々と、怖い話をたくさん聴きましたが、こんなにハッキリ話してくれたのはK医師が初めてでした。

 

当時を思い出しながら書いていますが、忘れていたのに当時の恐怖が蘇ってきました。こわい。

綱渡り状態で生きている、奇跡的に生きている、そう思いました。

なんでよりによって縦隔に転移してしまったのか。

でもそれも運命。

聴くに聴けなかったことを話してもらえたので、もうモヤモヤしている暇はないです。

2~3か月後に増殖が始まるということは、それより前に、元気なうちに、心置きなくやりたいことをやろうと、

あらためて心に刻みました。