教育委員会議を傍聴して。 | ■tomoko blog

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中西とも子の日々の活動や、思い、お知らせをタイムリーにブログで発信します。

朝から慌しい一日。

●朝は箕面駅前でニュース配り。

今日は何となくいつもは見かけない人たちの顔が増えているように思えました。
通勤時間が変わったのか・・・・?
通りがかった方から松寿荘の新施設の件で声をかけていただきました。
また、別の方からは駅前整備について、
「雨の日、このアーケードがちっとも役に立たないこと、市のひとたちは知ってるのですか?」
「商店街の入り口にしろ、何のためのものかさっぱりわからん!」
と苦情をいただきました。
確かに・・・私もそう思いますが、市民感情としては市も議会もいったいなにやってんだ!という思いなのでしょう。


●午前は、国民健康保険料の値上げ案(補正予算)にかんする新提案のヒアリング

民生常任委員会で、市が提案した国保料の値上げ案(補正予算)が全会一致で否決されたため、
市はこの補正予算案を取り下げることになりました。
同時に、黒字分を基金に積み立てるための条例が提案されることになりました。
しかし、国保の収支が単年度で赤字になった場合は、
国保加入者でまかなう、という当初の考え方は変わっていません。
私は、加入者の可処分所得を過度に圧迫することになる世帯については、
国保料金の設定を考え直すべきであると考えています。

皆保険ということで、所得の12~14%の保険料を払うことで、
返って医療機関に行けない人たちをつくってしまってはならい、という意味です。
これは憲法25条にも違反するし、
重篤になってから医療機関にかかると、結果的には市の支出が増えてしまいます。

この件は6月17日の午後から(時間は未定)、
委員会で議論される予定です。


●午後は、教育委員会議の傍聴

この日は傍聴者が20数名と、通常より多く、会議資料が10部しか用意されていなかったので
半数以上の人が資料なしでした。
傍聴するためには、住所・氏名を書かねばならないのですが、
資料がゆきわたらなかった市民へ後送するというサービスはなく、
お役所は杓子定規で不親切だなぁと思います。

さて、この日は市民からの「請願」が2件ありました。

1件目は、中学校の歴史教科書の選定について。

文部科学省の検定を通ったとはいえ、教科書会社の歴史観(特に近代史)にはかなり開きがあります。
とりわけ第2次世界大戦時の沖縄戦の記述(集団自決と軍の関与の問題)をめぐる、
沖縄県民あげての抗議行動は、まだ記憶に新しいと思います。
戦争を知らない世代が圧倒的になってしまった今日では、
歴史観を意図的に変えていきたいといった政治的な思惑と、いかに対峙していくのか
とても重大な課題です。
日本軍「慰安婦」問題、南京大虐殺、朝鮮人の強制連行や創始改名・・・

そのうちに全てなかったことになり、
戦争は聖戦扱いされ、また同じ歴史が繰り返され、
民主主義や人権、平和主義という憲法の理念や大切ささえ、
あまり意義を感じなくなる市民が再生産されることを危惧します。

国や郷土を愛する心は、生活の中で、あるいは諸外国と接したときに、
自然と備わってくるものだと思います。
誇れる国であるためにも、歴史と正しく向き合い、未来に活かしていくことが重要なのだと思います。

某議員らが「自虐的歴史観」といって歴史の改ざんの旗振りを行っていますが、
だからこそ、「侵略の歴史」を忘れずに、歴史教育を通して、
平和や人権を学び、国際社会においてもバランス感覚のよい大人になれるよう教科書選定について
市教委の考えを質し、要望を含めた請願でしたが・・・

あっけなく(さほど議論にもならずに)不採択となりました。


2件目は箕面市の図書館運営にかんする「8館構想(たたき台)」についての請願でした。

この件についても不採択となりましたが、
文教常任委員会よりは少し突っ込んだ議論がありました。

「箕面の図書館は地域密着型でやってきた。それが一極集中型になると大きくシステムが変わるが、何ができて、何ができなくなるのか?
箕面の誇れる図書館をどうしていきたいのか?
非常にわかりにくい」

「市がいう改革とはハコモノのことで、人を削減して同じサービスが維持できるはずがない。
サービスの再構築が、何から何に変わるのか、できなくなる部分のカバーがどうなるのか、箕面が今後、図書館をどうしていきたいのか、しっかり提示して議論すべきだ」というような内容の意見が述べられたのが印象的でした。

また、事務局の答弁が滅茶苦茶で、
「箕面は市民参加や協働で進めてきたはずだが、どのような経緯で(この構想が出てきたのか)」
という委員の質問に対して
「たたき台なので、これから市で検討する」
「市全体の公共施設のあり方、施設の再配置を考えてきたので・・・」
と、はぐらかした答弁を繰り返すばかりでした。

せめて「市民への説明会やパブリックコメントの実施」だけでも採択すればよいものを・・・
やはり予定調和というか、市民からの請願はとにかく採択しない、という教育委員の姿勢だったのが
非常に残念でした。


このところの行政は市民の方を向いておらず、
管理職職員は、市長の顔色を伺いながらのパターンがしばしば見受けられます。
こんなことで、これからの”厳しい社会を乗り越えていける”まちづくりが進むとは考えられません。

情けない状態ですが、今、箕面で起こっていることをひとりでも多くの市民のみなさんに知っていただきたいと思います。