24時間サービスが柱、在宅介護に光!?
重度の要介護状態になった場合、日曜日や夜間に介護や看護のサービスが得られず、
やむなく在宅介護を諦めて施設に頼るケースが多い。
今回の改正で、24時間対応の定期巡回や、随時対応型サービスの創設、
たん吸引や胃ろうなどの医療行為もヘルパーサービスの範囲内とすることや
成年後見制度の活用促進などが盛り込まれました。
介護保険制度は5年ごとに見直しされ改訂されます。
前回は、財政が厳しいということで、介護認定が厳しくなりました。
保険料は、利用したサービス料の1割を本人が負担する仕組みです。
なので、介護度が上がれば利用可能な枠が広がるのですが、
たくさんのサービスを受ければ、その分費用に比例します。
本人や家族にとっては自宅での介護に希望が出てきたと思うのですが、
はたして本当に在宅可能になるほどサービスが受けられるのでしょうか?
現在の市内の訪問看護体制や、介護施設の状況を見る限り、
今の段階では、利用者のニーズに応じられるほどではないように思うので、
ちょっと半信半疑です。
実際、介護者家族の立場にたてば、24時間対応とはいえ、
オペレーターが電話で対応してくれる程度では、
仕事を持っている家族にとっては、あまり役にはたちません。
たん吸引などの医療行為を担っていただけるのはとてもありがたいのですが、
これも事業所の体制がとれるまで時間を要すでしょうし、
夜から朝にかけては、家族が寝ずに対応しなければなりません。
母の場合、在宅で介護したいので、何とか体制を作れないものか?
と相談しましたが、
医師は「あなたが帰宅して、お母さんが窒息していても、それが運命と思えるなら、
ひとつの選択肢でしょうね」といい、
ケアマネさんは「働いているのだから絶対無理!」「たんの吸引もストーマ(人工肛門)交換も、
胃ろうのケアも無理です」「引き受けてくれるデイサービスもありません」というアドバイス?で、結局、在宅がかないませんでした。
また新制度では、介護予防として自治体独自の生活支援サービスが提供できるようになるので、
現場の声をしっかり反映できる内容のものを、行政とつくりあげていかねばなりません。
見守り支援など従来の介護サービスのメニューにはなかったもので、
あればありがたいというサービスを実施できるようにしていきたいと思います。
そして保険料については、各都道府県に義務付けられていた財政安定化基金を崩して使えるようになりました。
とはいえ、基金も限界があるわけで、持続可能な制度にするためには、
やはり「増税」なのでしょうか・・・