「障害者自立支援法」「教育基本法」他の行方を案じ、東京へ。 | ■tomoko blog

■tomoko blog

中西とも子の日々の活動や、思い、お知らせをタイムリーにブログで発信します。

この国の在り方が大きく変わる、攻防の数週間。

31日はまず日比谷公園へ。”出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラム”には約1万5千人の障がい者や家族、施設スタッフや支援者など全国各地から集った人々で公園はまたたく間に一杯に。12時から一斉に公会堂や野音、草地広場などで集会やコンサートがはじまった。「自立支援法」が成立して約1年。この間の経過や現場の状況、今後の方針などが各地から報告があった。公会堂では、国会の厚生労働委員会委員ら(公明・民主・共産・社民各党から1名参加)による政党シンポジウムが開催された。残念ながら与党である自民党は欠席。自信を持って通した法律なら堂々と出席すればよいのにと、会場のあちこちから落胆と怒り混じりのブーイングが。

シンポジウムの主な内容は、
●大きな法「改正」であるのに、短期間で十分な議論をつくさず決めてしまった無理のある法律である。(民主党・園田 康博議員)
●「応益負担」はもってのほか。施行後は国の補助額が少ないため、各地でサービスが縮減している。施行後の問題点を国会で集中審議すべき。(共産党・小池 晃議員は米軍基地の再編に使われる費用は70年分の「障害福祉費」であると力説。日本の障害者施策費はGDP比率でみるとヨーロッパの5分の1、スウェーデンの8分の1でしかない)
●年金・介護・医療と様々な切捨てがおこなわれている。生きろことが「利益」とするのはまちがい。しずめ石として障がい者(児)がつかわれ、福祉のレベルを下げられようとしている。応能負担・定額負担とするべき。とくに子どもには所得がなく、平等に教育を受ける権利は児童福祉法で定められている(社民党・阿部 知子議員)
●8月25日、国連で「障害者権利条約」が採択されたが、日本もきちんと批准して”心のバリアフリー”をはかるべきだ(民主)
●実態調査の実施、応益負担の凍結をはかるべき(民・共・社)
●子どもの負担は即、凍結。「最低賃金」「労働災害」の保障を。(社民)
●障害福祉費を「義務的経費」にすることには異論はないが=定率負担ではない。この制度の欠陥について3年後の見直しまで待てない。政治家が判断し、行政の言いなりになってはいけない。(民主)

●注目すべき公明党・福島 豊議員は、終始、与党の立場を崩さなかったが「日本の障害者施策の水準は先進国のなかで低いのは事実」であり、所得保障と障害基礎年金の問題や条約批准は課題であると明言した。

集会参加者は2コースに分かれてデモ行進へ。重度の障がい者の方々も車椅子で元気よくアピール姿はとても力強く、圧倒された。命をかけてでもこの法律を許すまじとするパワーは凄い!

衆議院会館前では、デモ隊に呼応して民主・共産・社民の各議員が数名づつ立って各団体の到着を待ち受けていた。各政党(会派)から激励のメッセージ・デモ隊と一緒にシュプレヒコールを行う。この日のような大規模な行動がある日は何時間も立ちっぱなしで迎えるのだそうだ。小さい政党ほど交代要員も厳しいので重労働となる。国会議員も体力勝負でタイヘンなのだ。

このあと、「教育基本法の改正」をめぐる委員会審議を傍聴した。

社民党・保坂 展人議員は同改正案の2条5項の(目的)において、「国を愛する態度を養う」とは学校教育の場か、家庭や社会教育の場も含まれるのか?と質問。
これに対し官房長官は「教育全体にかかわる」が、家庭・社会教育は個々の現場の当事者に委ねる、と答弁。保坂議員の「家庭・社会教育には課さないのか?」との問いに対し「学校教育法」に基づく」と答弁した。
さらに憲法19条(内心の自由)との関連で「2条5項をやっていますか」ということになるとどうなるのか?との追及に対して「理念としての目標であるため、教育者に求めている」と答えた。

このあと「教育再生会議」についての質疑がなされた。

国会の外では「教育基本法」の改悪に反対する教職員を中心とする人々がハンガーストライキなどの座り込みを行い、道行く人々へビラを配ったり、アピールをしていた。

この臨時国会で「共謀罪」や「国民投票法」など、重要法案が次々と強行採決されるのではないか、と懸念されている。この国のあり方を左右する重要な局面であるために看過できない。

今後のスケジュールの見通しとして、
12月15日までの会期のなかで、来週~さ来週半ば(11月8日~15日くらい)の日程で教育基本法に関する「公聴会」の開催がささやかれている。同じ日に数箇所で同時開催し、改悪反対の論客議員が不在となることも視野に入れているとの噂もある。場所等は未定だが、市民の多くが「公聴会」に参加し、強行可決をさせないよう、しっかり「もの申す」ことが求められている!

一方、野党議員も今般の「履修問題」「核武装発言問題」を予算委員会で審議要求をするなど、対抗策を講じていく気配である。
防衛省昇格問題も重なり、危険な臨時国会を注目し、あきらめないで元気よく声を出して行こう!