「平和」の意味について | ■tomoko blog

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中西とも子の日々の活動や、思い、お知らせをタイムリーにブログで発信します。

政府首脳の「靖国参拝」問題や「憲法の改定」問題など、
今後の日本のあり方を決める大きな岐路にさしかかっています。
先日、広島への原爆投下で多くの人が死んだことを知らなかった小学生の話や
教育勅語を暗唱させられている幼稚園が存在することに驚愕させられましたが、
かつて「天皇制」のもとでマインドコントロールされた国民が「戦争」を肯定的に受け入れ、自滅と悲劇への道を選択していった(せざるをえなかった)歴史を正しく認識すべきだと痛切に思います。

とくに戦争をまったく知らずに育った世代の子ども達の世代には、誤った歴史観で判断をあやまらないように、日本が戦争へ突き進んだ過程や傷跡についての十分な情報提供が必要でしょう。
他民族を抑圧する民族には自由がないことを自ら体験した日本だからこそ、
先人の悲劇を無駄にしないために、いや再生産しないために、
歴史を今とこれからに活かしていかねばならないのだと思います。

先月、経済同友会終身幹事である品川正治さんの講演を聴きました。
戦争体験に基づく話のなかで中国は日本の戦争指導者と人民(兵士)を区別し、後者も被害者であると位置づけていたこと(しかし中国民衆の感情は必ずしもそうではなかったらしい)や
日韓条約は民衆の反対が強かったため、戒厳令を布いて成立させた。ゆえに、韓国民衆の日本の侵略行為に対する感情は日韓条約で解消されたわけではないし、謝罪したから終わった、とする次元の問題ではない。
戦争は国民の自由や人権を守るという理念よりも「勝利する」ことが最優先となる。
そこで、医学・化学・文化・歴史などすべてのものが動員され、
戦争指導者がすべての権力を握る。
だからこそ(戦争放棄を謳った)平和憲法を守る意義があり、国民が意思表示を行うべきである。

以上は数々の興味深い講演のなかの一部分を要約したものですが、
この間のイスラエルのレバノン侵略で、すでに1000名にものぼる民衆が空爆の犠牲となっています。
その3分の1は12歳未満の子どもだと言われています。
家や街を破壊され、住み慣れた土地から逃れて流浪の民となった人々は100万人を超えています。
国際的な非難をよそに、米大統領はイスラエルを「自衛権がある」と擁護し、侵略戦争に加担しています。
アメリカがイスラエルに対する経済援助・軍事援助ををただちに止めれば、この無意味な殺戮行為をストップさせることができます。
「北朝鮮」のミサイルや核を云々するならば、何故イスラエルに対しても同様の要求ができないのか、不思議でなりません。
イラク占領問題とあわせて、このような米国に追随している日本政府のあり方について、私たちはしっかり意思表示していかねばなりません。
直接・間接をとわず、他国を侵略する国に、真の平和はおとずれないのだから。