今回で第60回を迎え、あいにくの悪天候にもかかわらず
近畿各地から自治体議員や市民の参加があり熱気あふれる研究会となった。
午前中は、龍谷大学教授の田村和之さんを招き、「保育所民営化」について法学者の視点からの問題提起が行なわれた。
午後からは、栃木県矢坂市議の宮沢昭夫さんから「議会評価・議員評価」について講演いただいた。
「保育所の民営化」問題については、公立保育所廃止・民営化裁判について、大東市や横浜市などをはじめとする裁判過程や論点整理をとおして、興味深い話を聞くことができた。
そもそも行政には保育義務があり、公立であれ、私立であれ市町村が保育を行なう。
また保護者には保育所選択権があり、また継続的な利用権がある。
箕面市の保育所民営化について、一連の裁判で提起された課題と同様ではないものもあるが、今後、児童・保護者にとって望ましい保育のありかたと、私立保育所で働く保育士の労働環境等について、しっかり見届ける必要がある。
また、議会の改革と議員の資質向上のために、各々の客観的評価を行い、公表することの意義について、各自治体からの報告や意見交換が行なわれた。
ちなみに、お隣の茨木市では子ども連れでも議会傍聴が可能、とのこと。
このほか「政務調査費」についても言及し、「本来、調査・研究のために使用されるべきもの」であり、自らの選挙活動にもつながる会報などに使用するのは趣旨に反する」とする意見も出された。
箕面市では政務調査費は会派に所属している議員は会派報には使えるが議員個人の会報には使えない。しかし会派に属していない無所属の議員は自分の議員としての会報発行にも使用可能という一貫性のない取り決めとなっている。
また、個人の会報発行に使用可能な自治体議員から「議会ニュースの内容に限定すべきであり、議会活動以外の記事は書かないよう、留意しているとのこと。
今後、議論の必要性を感じた。
以上、60周年の学習・交流会にふさわしい、充実した研究会であったが、今日学んだことを今後の議会活動に生かしていきたい。