「どうしたらいいですか?」
仕事の集客のこと。
これからの仕事の方向性のこと。
そんな相談を受けることがあります。
昔のわたしは、
聞かれたら答えなきゃいけないと思っていました。
ちゃんと伝えて、分かりやすく説明して、
相手が迷わないようにするのが親切だと信じていました。
でも、いつからか
少し違う感じがするようになりました。
答えを渡したときほど、
その人は動かなくなる。
集客の方法を説明しても、
仕事の選び方を言葉にしても、
しばらくすると
また同じ場所で立ち止まってしまう。
一方で、
わたしがしたことが
ただの「質問」だったとき。
「どこが一番ひっかかっている?」
「本当は、どちらが気になっている?」
「それを選ばない理由は何?」
そう問いかけると、
相手は少し黙ります。
答えをもらうつもりで来ているから、
自分の中を見に行く準備は
できていないことが多いのです。
それでも、しばらくすると
言葉が変わります。
迷いながらも、自分の言葉で話し始め、
途中で、ふっと顔が明るくなる。
「あ、分かりました」
その瞬間が、
わたしはとても好きです。
答えを「教えた」感じは、
ほとんどありません。
でも、その人はもう
自分の中で決めています。
答えをもらった人は、
あとでまた迷います。
正しかったのか。
間違っていなかったか。
別の選択肢はなかったか。
でも、
答えを自分で見つけた人は、
迷い方が変わります。
揺れることはあっても、
戻る場所を知っている。
指示をしないのは、
冷たいからでも、
突き放しているからでもありません。
その人の中に
もう答えがあると
信じているだけです。
もし今、
誰かに「どうしたらいいですか」と
聞きたくなっているなら。
答えをくれる人よりも、
あなたの言葉を
静かに待ってくれる人を
選んでみてください。
たぶんその時間は、
思っているよりも
遠回りじゃありません。