私は、9月末からこの10月にかけて風邪気味で体調が悪いのですが、皆さんの中で、花粉症の症状が出ている方はいらっしゃいませんか?

 

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目や顔のかゆみなど、もしかしたら「ブタクサ花粉症」かもしれません(「ヨモギ花粉症」の可能性もあります)。

ブタクサは、日本に自生しておらず、北アメリカから入ってきた生命力の強い外来種で、米軍の駐留基地周辺から全国に広がっていったことから、「マッカーサーの置き土産」と呼ばれることがあります。

 

なお、日本で最初に花粉症が報告されたのは、昭和36年の「ブタクサ花粉」によるものであり、アレルゲン(アレルギーを引き起こす環境中の抗原)の原因となる植物は「ブタクサ、カモガヤ、スギ、ヨモギ」とされました。

次いで、昭和38年にスギ花粉症が確認され、昭和39年に、その事実が論文として報告されました。

そして、1970年代に入り、復興目的で戦後に植林した杉の花粉によるスギ花粉症患者が増加し始め、1980年頃から「花粉症」という名称で、日本全国に広がっていくことになります。

 

ブタクサ花粉はスギ花粉よりも小さく(ブタクサ花粉は18~20μm、スギ花粉は30~40μm)、目の粗いマスクでは通過してしまう可能性があるので、PM2.5やウイルスにも対応したマスクがよいと言われています(マスクの内側にガーゼを当てるインナーマスクでもよい)。

また、スギ花粉に比べて小さいブタクサ花粉は気管支まで入り込みことが多いため、スギ花粉症に比べてブタクサ花粉症は「咳が出やすい」という特徴があるようです。

 

最近、花粉症には「第2世代の抗ヒスタミン薬」(フェキソフェナジン、エピナスチン、ロラタジン、メキタジンなどが含まれているもの)がよいというのが知られるようになってきています。

 

第1世代の抗ヒスタミン薬」(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、クレマスチン、プロメタジンなどが含まれているもの)は眠気が強く出る副作用があるため、車を運転する方や大型機械を取り扱う方はもちろん、受験勉強をしている方にも悪影響があります。


今でも「総合感冒薬」などに第1世代の抗ヒスタミン薬が含まれていることが多いですが、長期にわたり連続服用していると記憶力の低下につながるという報告もあるようですので、気をつけたほうがよいですね(第2世代の抗ヒスタミン薬を服用していても眠気が出る人はいますので、どうしても個人差があります)。

 

もしかして花粉症かなと思ったら、いち早く「耳鼻咽喉科」で受診することが一番なのですが、忙しいときは、1日に120人もの患者を一人の医師が診なければならないことがありますので、待っていられないこともありますよね。

 

症状があまりひどくなければ「市販薬」を選択することになりますが、購入するときは薬剤師とよく相談して、次のようなことを確認しておくとよいでしょう。

 

とにかく眠気が強く出ないもの

⇒ 国家試験受験生は、これが優先順位第1番ではないでしょうか。


1日1回の服用か、1日朝夕2回の服用か

⇒ 症状が軽ければ1日1回の服用で十分ですが、症状が強い人は朝の起床時に服用しても夕方あたりに花粉症の症状が出てきてしまうことがありますので、1日2回の服用薬を選択したほうがよいかもしれません。


食前に服用するか、食後に服用するか

⇒ 食前でも食後でもいつでも服用できるという花粉症薬の場合は、どちらかといえば「食前の空腹時」に服用したほうが効果的であると言われます。


〔具体例①〕

アレグラFX」(フェキソフェナジン)は、1日に朝夕2回、食前・食後にかかわらず服用できますが、その効果を考えると「食前の空腹時」に服用したほうが効果的だと製薬会社は公表しています。


〔具体例②〕

アレジオン20」(エピナスチン)は1日1回の服用で足りますが、「就寝前の服用」を推奨しています。


〔具体例③〕

クラリチンEX」(ロラタジン)は1日1回、珍しく「食後」に服用するという花粉症薬です。朝食後であっても昼食後であってもよいのですが、モーニングアタック(朝の起床時に花粉症の症状が激しく出ること)を防止するため、特に「夕食後の服用」を推奨しています。