前回、9月24日付けのブログでは、年金財政学という難しそうな話を長々としてしまいましたから(といいながら半分は過去の社労士試験に出題済みの話なのですが)、今回は第3号被保険者制度の見直しに対する2つの案を紹介して終わります。
【1】国民年金移行案(国年移行案)
「国民年金移行案(国年移行案)」とは、第3号被保険者制度を廃止して、第3号被保険者を第1号被保険者に移行させるという案です。
ただし、単純に第3号被保険者制度を廃止するだけですと、第1号被保険者に移行する前の第3号被保険者であった期間の取扱いをどうするのかが問題となりますね。
そこで、第1号被保険者に移行した元第3号被保険者について、過去の第3号被保険者であった期間において支払われていなかった国民年金保険料とその期間分の基礎年金給付費(基礎年金の給付に要する費用。以下同じ。)は「国民年金財政」で賄うこととする案です。
例えば、20歳から34歳までの15年間は第3号被保険者、法改正により35歳から59歳までの25年間は第1号被保険者に移行したとすると、20歳から34歳までの過去の第3号被保険者であった15年間については「保険料納付済期間」として取り扱いますが、それを「国民年金財政」の中で行うということです。
【2】厚生年金留保案(厚年留保案)
「厚生年金留保案(厚年留保案)」とは、第3号被保険者に係る基礎年金給付費は、現行法と同じく「厚生年金財政」で賄うこととし、第3号被保険者(又はその配偶者)が納付する国民年金保険料は「厚生年金財政」に入れるという案です。
すなわち、第3号被保険者(又はその配偶者)にも一定程度の国民年金保険料を納付してもらおうという案です。
【オ・マ・ケの紹介】
今回の話はこれで終わりますが、公的年金制度に対する盛んな知識欲がある人だけを対象とした「プレゼント紹介」をオマケにします。
2026年(令和8年)9月25日付けで、シンクタンクの「大和総研」が、第3号被保険者制度見直しに関する研究記事を公表しています(執筆者は社会保障審議会年金部会の委員を長く務めていた方です)。
マジで第3号被保険者制度に興味がある人だけでよいですし、サマリー(要約)だけでもよいですから、ちょっと覗いてみてください。
そして、この研究記事に対して、どの程度賛成又は反対できるか、考えてみてください。
✅第3号被保険者制度見直しの財政改善効果は厚生年金保険料率0.1%pt分程度 2026年09月25日 | 大和総研 | 是枝俊悟
