原発がないと電気が無くなってしまうのでしょうか?電気事業連合会統計委員
会編『電気事業便覧 平成22年版』(社団法人日本電気協会、2010年)を使って整
理してみましょう。ちなみにこの『電気事業便覧』は経済産業省資源エネルギー
庁電力・ガス事業部監修の資料でもあります。

○日本全国の全発電能力の中における原発の割合
 電力10社および卸電気事業者、自家用発電などを積算した、発電設備の最大出力合計は、281,099,018kwです。そのうち、原子力の最大出力合計は、48,847,000kwです。(平成22年3月時点、『便覧』16・17頁)
水力   47,966,301kw
地熱   534,500kw
火力  181,736,146kw
原子力  48,847,000kw
風力   1,997,495kw
太陽光  16,376kw

計 281,099,018kw
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 原発は、日本の全発電能力の17.37%に過ぎないですね。誰でしょうね?日本の電力の3割から4割は原発に依存しているとか言っている人は。どうしたら、3割から4割という数字が出てくるのでしょうか。なるほど、上記の数字は、あくまで発電能力であって、発電実績ではない。では次に、発電実績で見ると、原発はどれくらいの割合を占めているか見てみましょう。

○全発電実績の中における原発の割合
 このうち、東北電力・東電管内の火力・水力がどの程度使用不能になっているかは、ボクの方では把握していないです。
 しかし、発電最大出力の総数の17%くらいにしか過ぎない原発ですが、供給実績という話になると、かなりの割合になってきます。(下の数字は最新の平成21年実績 単位は100万kWh 『便覧』42・43頁)
水力   74,539
地熱   2,695
火力  568,399
原子力 279,750
計   925,392 
(太陽光・風力は数値が小さいため細目からは省略)
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 水力は原発と同等、火力は原発の3倍以上の発電能力を持っていることが、前項の数字から分かると思いますが、実績では、水力は原発の4分の1、火力は原発の倍程度に出力を抑えられています。 火力と水力の発電量が抑えられているために、実際に発電されている電力で、原発由来のものが30.23%になるといった具合です。
 水力はダムの水の量、火力は定期点検などで常に最大出力にはできないという指摘もありますが、原発でも定期点検や事故による停止は頻繁に起こっているので、大差ありません。よくいるんですよね、原発だけ、火力や水力に比べて安定稼働しているという幻想を抱いている人。火力と水力の稼働率が低いのは、原発を主力に運用しようという方針で、意図的に稼働率が低く抑えられているのです。水力なんて、燃料無くても発電できるのに、もったいない。

○実際の電力需要を原発無しで乗り切れるか
 さて今度は、供給能力や発電実績だけではなく、実際の電力需要から見て、原発なしでやっていけるか見てみましょう。
前々項で、平成22年の発電設備の最大出力積算281,099,018kwと書きました(『便覧』16・17頁)。それに対する、日本全国で電力需要は、ピーク時の最大値は平成20年に発生したもので180,526,000kw。次に多かったのは平成17年で175,476,000kwでした。ちなみに最新データの平成21年では159,941,000kwでした(『便覧』114・115頁)。

 原発がなかった場合の発電設備の最大出力は(281,099,018kw-48,847,000kw=)232,252,018kwです。
 最大の平成20年程度の需要が発生しても、原発を差し引いた供給電力232,252,018kwに占める割合は78%程度。火力の事故リスクなどを踏まえて、十数%の余力がないと業界的には苦しいという話ですが、22%以上もの余力があれば、十分じゃないでしょうか。
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○震災の影響を受けた東北・関東では電気は足りるのか?
 以上の数値は、地震による被害などを加味していない数値です。ですから、東北電力管内で、どの程度、水力や火力の発電能力が落ちているかは、データを持ち合わせていませんので、それについてはあまり詳細な議論はできません。ただ、あれだけ大きな被害を受けた地域が、数日規模の停電もなく、電力供給が最低限維持されているというのは、かなりの余力を抱えていたということではないでしょうか。
東電は、北関東の火力設備に被害を受けているので、かなりの供給不足に陥っている可能性はありますが、この火力の復旧状況に関して、東電が具体的な情報を開示しないので、これも詳細な評価ができない状況が続いています。ただ、 東電などは、減価償却が終わって、公式データ上は廃止したとしている水力発電所などを、隠し供給源として抱えており、震災後に緊急に導入したガスタービンもかなりの供給力を持っています。これらの数字を明確にしようと、自民党の河野太郎議員とかが頑張ってるわけですね。
震災後の、具体的な供給能力の数字を出さないと、電気が足りる足りないという話は、地に足の着かない空中戦で終わってしまいます。電力会社も、消費者にきつい節電を要求するのなら、最低限の直近の供給力データを出してから、消費者にお願いするのが筋ではないでしょうか。
東北電力と東京電力が、どの程度の供給力を持っているのか、様々なジャーナリストが推計を出していますが、その辺の数字については、個別に検証してみて下さい。
東電に対していえることは、正確な需給データを提示せずに節電を、消費者に要求するのは無理があるだろうということです。

 さて、もっと解せないのは、震災の被害を被っていないにもかかわらず、節電を消費者に強いている西日本(東北や関東に送電をしにくい60Hzの地域)の電力会社です。東日本に電気を送るから電気が足りないとか言ってますが、東日本と西日本では周波数が違うため、西から東に送れる電力総数はたがか知れたもので、西日本で節電しなければならない理由にはなりません。
 関西電力と九州電力では、原発への依存度が4割だとか5割だから、定期点検中の原発が再稼働できないと、電気が足りないといった言説も見受けられます。でも、「依存度」っていったい何ですか?電気の需給に関して、「依存度」なんて用語は無いと思うのですが。全供給能力に占める割合のことを言っているのでしょうか、それとも過去の供給実績における割合でしょうか?どちらをとるかで、原発の割合も、ずいぶん異なるということは、既に見てきました(17%になったり30%になったり)。そういう詳細な前提抜きに、「依存度」という言葉を使うのは、非常に乱暴だと思います。
 それはともかく、西日本の電力各社の電力需給、どうなっているのでしょうか。

○中部電力
中部電力管内の中部電力、その他の電気事業者、自家用発電を合わせた平成22年の発電設備の最大出力積算は39,901,000kw。そのうち原発は3,504,000kwで、全体に占める割合は8.78%(『便覧』20・21頁)。ピーク時の最大需要は平成20年に発生したもので27,938,000kw。平成21年では23,881,000kw(『便覧』114・115頁)。
平成20年程度の需要が発生しても、原発抜きの出力(39,901,000kw-3,504,000kw=)36,397,000kwに対して需要が占める割合は、76.76%程度。23%もの余力があれば、他社への送電も可能でしょう。
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○北陸電力
北陸電力管内の北陸電力、その他の電気事業者、自家用発電を合わせた平成22年の発電設備の最大出力積算は10,840,000kw。そのうち原発は3,263,000kwで、全体に占める割合は30.1%(『便覧』20・21頁)。ピーク時の最大需要は平成20年に発生したもので5,654,000kw。平成21年では4,944,000kw(『便覧』114・115頁)。
平成20年程度の需要が発生しても、原発抜きの出力(10,840,000kw-3,263,000kw=)7,577,000kwに対して需要が占める割合は、74.62%程度。25%もの余力がある。
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○関西電力
関西電力管内の関西電力、その他の電気事業者、自家用発電を合わせた平成22年の発電設備の最大出力積算は43,178,000kw。そのうち原発は9,768,000kwで、全体に占める割合は22.62%(『便覧』20・21頁)。ピーク時の最大需要は平成20年に発生したもので30,541,000kw。平成21年では27,758,000kw(『便覧』114・115頁)。
平成20年程度の需要が発生しても、原発抜きの出力(43,178,000kw-9,768,000kw=)33,410,000kwに対して需要が占める割合は、91.41%程度。8%強の余力というのは、確かにつらいが、これは過去最大の需要が起こった場合の話。決して大停電が起きるレベルではない。
 総発電量に占める原発由来の電力の割合が高い関西ですが、それにしても、関西では原発への「依存度」が5割なんていう誇大な数字、どこから出てきたんでしょうね。各年の発電実績を見たら、そんな年もあるのかもしれませんが、現在使っている電力量を半分に減らさないといけないような誤解を招く表現は、悪質ですね。
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○中国電力
中国電力管内の中国電力、その他の電気事業者、自家用発電を合わせた平成22年の発電設備の最大出力積算は20,691,000kw。そのうち原発は1,280,000kwで、全体に占める割合は6.18%(『便覧』20・21頁)。ピーク時の最大需要は平成20年に発生したもので11,963,000kw。平成21年では10,591,000kw(『便覧』114・115頁)。
平成20年程度の需要が発生しても、原発抜きの出力(20,691,000kw-1,280,000kw=)19,411,000kwに対して需要が占める割合は、61.63%程度。38%強の余力というのは、相当に余裕があると見てよい。実際、昨年の猛暑の需要ピーク時、中国電力の原発は、事故により全て停止していたが、余剰電力を産みだした中国電力は、関西電力に電気を売っていた。にもかかわらず、この上、中国電力は上関に原発を作ろうとしているのだが、どこにそんな必要性があるのだろうか?
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○四国電力
四国電力管内の四国電力、その他の電気事業者、自家用発電を合わせた平成22年の発電設備の最大出力積算は11,630,000kw。そのうち原発は2,022,000kwで、全体に占める割合は17.38%(『便覧』20・21頁)。ピーク時の最大需要は平成20年に発生したもので5,924,000kw。平成21年では5,345,000kw(『便覧』114・115頁)。
平成20年程度の需要が発生しても、原発抜きの出力(11,630,000kw-2,022,000kw=)9,608,000kwに対して需要が占める割合は、61.66%程度。ここも中国電力と同じく38%強の余力を持っている。
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○九州電力
九州電力管内の九州電力、その他の電気事業者、自家用発電を合わせた平成22年の発電設備の最大出力積算は28,667,000kw。そのうち原発は5,258,000kwで、全体に占める割合は18.34%(『便覧』20・21頁)。ピーク時の最大需要は平成20年に発生したもので17,436,000kw。平成21年では16,555,000kw(『便覧』114・115頁)。
平成20年程度の需要が発生しても、原発抜きの出力(28,667,000kw-5,258,000kw=)23,409,000kwに対して需要が占める割合は、74.48%程度。26%ほどの余力がある計算だ。
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○北海道電力
 以上、東北・関東に送電しにくい60Hz地域の状況のみを見てきたが、せっかくなので北海道電力についてもまとめてみよう。
北海道電力管内の北海道電力、その他の電気事業者、自家用発電を合わせた平成22年の発電設備の最大出力積算は10,266,000kw。そのうち原発は2,070,000kwで、全体に占める割合は20.16%(『便覧』20・21頁)。ピーク時の最大需要は平成20年に発生したもので4,838,000kw。平成21年では4,682,000kw(『便覧』114・115頁)。
平成20年程度の需要が発生しても、原発抜きの出力(10,266,000kw-2,070,000kw=)8,196,000kwに対して需要が占める割合は、59.03%程度。41%ほどの余力がある北海道は、日本で一番電力の余力があるといってもいい地域だ。ここで、強引に泊原発3号機を再稼働させる理由は一切見あたらない。
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 既にネットでかなり出回ってる、6月21日の古川知事・九電幹部会談メモの全文、こちらにも転載します。

 メモの内容の様々な問題点が取り沙汰されてますが、ボクはこの会談が行われた時間を見て驚きました。会談が行われたのは21日の朝。
 「説明会」が行われることが公表されたのは、21日昼の県議会において。ずっと住民からの説明会開催要求を無視し続けてきた知事が、突然、県議向けに「説明会」を行うと発表したときの衝撃は今でも覚えています。公表したときは、まだ何も詳細は決まっておらず、内容構成については国・経産相に任せるので、なんとも言えないという風に、経産省および番組作成のイベント会社に丸投げといったコメントをしていたのに。
 実際には、そんなとぼけたコメントをした朝には、もう既に出演者や国側の説明要因について、かなり根回ししていた。しかも、出演者の一人を九電側に漏らしていたとか論外です。やらせメールは、九電が勝手に自分の意志を曲解してやったという方向で逃げ切ろうというハラのようですが。やらせメールを指示したか否かの判定以外にも、重大な問題点をはらんでいると思います。

・反対派住民主催の説明会要求を無視、面会も徹底拒否し、県庁をロックアウトに近い状態にする一方で、九電幹部とは懇談。
・出演者を事前に九電に教え、九電からの出演者への工作を手引き。(これだけでも辞任理由になりそうな重大な背信行為)
・首相のストレステストの指示後も、佐賀県庁は「再稼働を積極的に進めてきたわけではない」と弁明していたが、メモからは、知事のなみなみならぬ再稼働への強い意志を感じる。反対している側の意見もよく勘案して、という態度は全くなし。この人に、反対の側の人間の意見を聞く気は、全くないね。「原子力発電に関する知事の見解」というオフィシャルページに、推進派学者や経産省の説明文書や動画のみを貼り付けまくるとこからして、反対派の意見一切無視、推進派の尖兵という姿勢は、露骨に現れてたけど。
http://saga-genshiryoku.jp/about/kakokenkai.html

 こんな強権的な人を知事にしておいて、佐賀は本当に大丈夫?

―――以下、メモの全文―――
九電やらせ問題:古川知事発言 佐賀支社長メモ全文
 九電佐賀支社長作成のメモ全文は以下の通り(実物はA4判2枚の横書き。左上に「関係者外秘」の判が押されている)。
平成23年6月21日
 段上副社長・諸岡常務退任挨拶(あいさつ)メモ
 1・日時 平成23年6月21日 8時50分~9時15分
 2・場所 知事公舎
 3・挨拶先 佐賀県 古川知事 (当社)段上副社長、諸岡常務、大坪支社長
 4・内容 副社長、常務から退任の挨拶を行った後、懇談に入った。以下、古川知事発言のみ記載
 ○発電再開に向けた動きを一つ一つ丁寧にやっていくことが肝要である。
 とりあえず、「国主催の県民向け説明会」を26日(日)午前中に開催することとなった。その後、月末から来月初めにかけて「経済産業大臣に来県」いただく予定である。
 ○20日から始まったIAEA閣僚級会議にも注目しており、国には「IAEAから緊急時対策を評価するコメント」を出してもらえるように説得工作すべしと進言しているが、国側は「今回は裁かれる側の立場なので言いにくい」と頼りない返答ぶりであった。
 ○「国主催の県民向け説明会」は、ケーブルTVやインターネットで中継し、県民の代表者5人程度が質問する形で開催する予定である。
 ・県民5人の構成をどうするかだが、一人は商工会議所の島内専務理事を予定している。
 ・反対派も一人入れようかと考えたが、反対を標榜(ひょうぼう)する人達(たち)にもいろいろな考えがあり、複数のグループから代表者を一人選抜することが難しいとのことであったため、残りは県民代表として普通の参加者を選ぶことになるであろう。(イベント企画会社が運営する予定)
 ・普通の人に素朴な疑問をぶつけてもらうのが会の趣旨に沿うことになると思う。反対派はかなり勉強もしており、専門的議論になってしまうと、一般県民にはつまらなくなる懸念がある。
 ○県民の不安は原子力発電所そのものではなく、目に見えない放射線への恐怖に対してである。それに答えるべき保安院は全く信用を失っている状況。そのような不安に答えるために長崎大学の放射線医学の専門家に同席してもらうことも考えているが、国主催の説明会なので難しいかもしれない。(専門家の承諾が貰(もら)えないかもしれないとのこと)
 ○今後の動きに関連して、以下の2点を九電にお願いしたい。
 (1)自民党系の県議会議員さんはおおかた再起動の必要性について分かっているが、選挙を通じて寄せられた不安の声に乗っかって発言している。議員に対しては、支持者からの声が最も影響力が大きいと思うので、いろいろなルートで議員への働きかけをするよう支持者にお願いしていただきたい。
 (2)「国主催の県民向け説明会」の際に、発電再開容認の立場からも、ネットを通じて意見や質問を出して欲しい。(6月2日の県執行部に対する保安院説明時と同じ対応をお願いしたい)
 ○このような段取りを踏んでいく際、危惧される国サイドのリスクは「菅総理」の言動である。発電再開に向けての総理自身のメッセージが発せられない。全国知事会議では、発電再開に向けてのメッセージを読み上げる予定で、経産省とすり合わせた原稿が用意されていたのに、その場になって読み上げてくれなかった。6月末から7月にかけて「菅さん」が首相のままかどうか分からないが、首相の言動で考えているスケジュールが遅れることを心配している。以上
 泊原発再稼働について、北海道知事は、「周辺町村と話し合って数日中に決める」としています。周辺4町村にメール、電話などお願いします。

岩内(いわない)町 町長 上岡雄司 役場 0135-62-1011 FAX 0135-62-3465
意見箱 http://www.town.iwanai.hokkaido.jp/mail.shtml
議会への意見・問い合わせ http://www.town.iwanai.hokkaido.jp/wordpress_1/?page_id=9242
役場メールアドレス iw014028@siren.ocn.ne.jp

神恵内(かもえない)村 村長 高橋昌幸 役場 0135-76-5011
町の意見箱 http://www.vill.kamoenai.hokkaido.jp/mail/index.html
村長への直接メール c-kamoenai@vill.kamoenai.hokkaido.jp

共和(きょうわ)町 町長 山本栄二 役場0135-73-2011

泊(とまり)村 村長 牧野浩臣 役場 0135-75-2021
        役場企画振興課 0135-73-2877


―――参考資料―――
福島第一原発の吉田所長「いま玄海原発の再稼働問題が取りざたされていますが、フクイチ(福島第一原発)の事故を経験した私に言わせれば、そんなバカなことはやめたほうがいい。」
原発の地震に対する脆弱さは、全国どの原発も同じようなもの。
http://www.wa-dan.com/article/2011/07/post-135.php
 今、北海道の泊原発が再稼働されようとしています。定期点検期間中も、事実上の営業運転し、炉に火が入っていることを既成事実に、そのまま再稼働しようというハラです。佐賀がこけた後、経産省もおとなしくしていましたが、急に北海道電力への圧力を強め、再稼働の方向で急に動き出したようです。

 北海道としては、泊原発の再稼働を認めておらず、経産省が道の頭越しに、北電に再稼働要求を出しているようです。こんなことが認められれば、今後、自治体の意向抜きに原発を自由に稼働できるようになってしまいます。

 北海道の原子力安全対策課に電話した方の話のまとめ。
 北海道は、国との間で、「現在あくまでも調整運転中、きちんとストレステストの内容などを照会して、地元と協議していく」という見解を確認するよう調整中でした。
 その調整内容の回答日に、経産省が直接北電に営業運転再開要請を出したとのこと。(つまり北海道は経産省から完全に無視された形。)
 北海道の知事は、この事態を受けて遺憾の意を表していますが、道の原子力安全対策課としては、経産省の予想外の強行姿勢に戸惑うというか、混乱しているというのが現状のようです。

 国、特に経産省には抗議の声を。北海道には、決して再稼働を認めることのないよう、励ましの声を送って下さい。

○国向け
◆菅直人首相
[国会事務所](FAX) 03-3595-0090 (TEL) 03-3508-7323
[首相官邸] (TEL) 03-3581-0101 (意見を伝えることができます)
[ご意見募集] https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html
[官邸災害ツイッター] @Kantei_Saigai

◆海江田万里経産相
・国会事務所 
(FAX) 03-3508-3316  (TEL) 03-3508-7316
(E-mail) office@kaiedabanri.jp

◆枝野幸男官房長官
・国会事務所
(FAX) 03-3591-2249 (TEL) 03-3508-7448

◆細野豪志原発担当相
・国会事務所
(FAX) 03-3508-3416  (TEL) 03-3508-7116

◆経済産業省
・原子力発電立地対策広報室
(FAX) 03-3580-8493  (TEL) 03-3501-1511

◆原子力安全・保安院
・原子力安全広報課
(TEL) 03-3501-5890

◆原子力安全委員会
(FAX) 03-3581-9835 (「原子力安全意見・質問箱」あて)
[意見・質問記入用紙]
http://www.nsc.go.jp/toi/fax,yuuso-form.pdf
(TEL) 03-3581-9919


○北海道向け
◇高橋はるみ北海道知事
(FAX) 011-232-0162  
     011-232-5949
(ツイッター) @haruchan_t

◇北海道庁・原子力安全対策課
(FAX) 011-232-1101 (TEL) 011-204-5011
(E-mail) somu.genshi1@pref.hokkaido.lg.jp


○電力会社向け
◇北海道電力株式会社 代表取締役社長 佐藤佳孝
(FAX) 011-210-9586
〒060-8677 北海道札幌市中央区大通東1丁目2番地

論点などは、こちらにもまとめてあるようなので、ご覧下さい。
http://e-shift.org/?p=1007 (eシフトのウェブサイト)

【参考】7月29日の政府交渉の、美浜の会による報告
・泊3号-「本格運転を開始するようにとの指示は出していない」
(保安院検査課石垣室長)
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/govneg_rep20110729.htm

長崎県・長崎県議会が国(内閣府・経産省・文科省・消防庁)に提出した要望書の全文です。



要望書
原子力災害対策について
平成23年6月
長崎県
長崎県議会


原子力災害対策に関する要望
 平成23年3月11日、東北地方太平洋沖地震及びその後の津波により、福島第一原子力発電所は原子炉の冷却機能が失われ、放射性物質が漏れ出すという重大な事故が発生し、緊急事態宣言が発せられるなど、深刻な事態が引き起こされたところであります。
 事故発生後から3ヶ月以上が過ぎても今なお、住民の安全確保と不安解消が十分に図られておりません。
 一刻も早く地域住民の方々が安心して暮らせるよう、事故への適切な対応が必要であります。
 本県は、九州電力株式会社玄海原子力発電所から最短で8.3キロメートルの距離に位置し、特に海域においては何ら遮蔽するものがないことから、ひとたび原子力災害が発生した場合は、県民の生命・身体の安全はもとより、県内産業から県民の日常生活に至るまで、広い範囲で大きな影響を被ることが懸念されます。
 これまで国は、原子力災害対策は「防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲」(EPZ)で十分であるとの見解を示していましたが、住民の安全を確保するためには、現在のEPZの範囲では不十分であることが明らかとなりました。
 つきましては、原子力災害対策における次の事項について、特段の配慮がなされるよう要望します。


   記


1.原子力施設及び地理的状況に応じたEPZの見直し
 原子力施設からの放射性物質の拡散は、異常事態の態様、施設の特性、気象条件、周辺の地形等に左右される。 
 特に海域においては遮蔽するものもなく、影響が広範囲に及ぶことも考慮のうえ、これらの条件を基に様々なシミュレーションを行い、EPZの見直しにあたっては原子力施設ごとに設定すること。


2.地域住民の意見が反映できる体制づくり
 エネルギーの安定的な確保は国の責務であると考える。
 EPZに含まれる地域の住民は、放射線に対する不安を常に抱えながら生活していかねばならず、地域住民の理解を得ることなく原子力施設は推進できない。
 このため、常日頃から地域住民の意見を反映できる場が必要であり、これらの意見を勘案のうえ、国が責任をもって運転再開等の判断を行う体制を構築すること。


3.県域を越えた広域的連携に対する支援
 県及び市町のEPZに基づいた地域防災計画の策定には、県域を越えた広域的な連携が不可欠であり、積極的な支援を行うこと。


4.モニタリングポストの設置及び防災資機材等の配備
 地域防災計画が実効性あるものとなるよう、EPZの見直しに伴い、モニタリングポスト及び防災資機材等を早期に配備すること。


5.安全対策の実施
 原子力発電所の規制監督とその安全確保は国の責務であることから、早急に事故の検証を行い、その結果を踏まえ、安全基準の見直しを始めとした万全の対策を講ずること。


6.説明責任
 原子力発電所における緊急安全対策を始めとしたこれまでの国の判断については、情報開示を迅速に行い、安全性の確保がなされているとの根拠を科学的データ等で明確に示し、責任ある説明を行うこと。


7.正確かつ分かりやすい防災情報の提供
 原子力災害に関する情報は専門的な表現になりがちであることから、住民にも正確かつ分かりやすい情報を提供すること。


8.風評被害対策の実施
 安全に関する適切な情報を、国内外に分かりやすく提供するとともに、関係国への働きかけを強化する等風評被害については責任をもって対応すること。


9.代替エネルギーの活用
 国民の安全・安心の観点から、代替エネルギーの確保等によるエネルギーの安定供給体制を確立するとともに、太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及拡大を図ること。


   平成23年6月
        長崎県知事    中村法道
        長崎県議会議長 宮内雪夫

 ずいぶん前の新聞をめくってたら、以下のような記事を発見。

「玄海再稼働でも節電を」『長崎新聞』2011年6月18日

 長崎商工会議所のエネルギー講演会が17日、長崎市内であり、九州電力の荘野尚志長崎支店長は、定期検査で停止中の玄海原発(佐賀県、停止2基)と川内原発(鹿児島県、同1基)のうち「仮に玄海原発が再稼働しても、節電のお願いは続けることになる」との見解を示した。

 九電は発電量底上げのため火力発電所を代替運用している。原発再稼働に節電効果が加われば、不要になった火力発電用燃料の石油を被災地など電力不足が深刻な東日本に振り向けられるという。ただ、節電の数値目標は設けず「日常生活や企業活動に影響のない範囲」で協力を呼びかけるという。

 火力発電所の燃料は8月上旬分まで確保しているが、今夏の最大電力需要1669万kwに対し、ピーク時の供給力は1728万kw。供給余力は59万kwで通常を大きく下回る3.5%にとどまる。気温が1度上昇すると九州全体で50万kw相当の需要が起き、発電所のトラブルリスクもあるため「事業者としてはひやひやものの夏になる」とも語った。

 講演会には会議所の会員企業などから約80人が出席。荘野支店長は入社以来一貫して原子力部門を担当。原子力建設部長を務めた経験もあり、両原発の安全対策についても詳細に説明した。(河野隆之)


 玄海原発が再稼働しても節電が必要とか、どこまで節電しろというんだろう。原発がないと、電気が無くなるという節電恫喝も、ここまで極端だとあきれかえる。原発無いなら節電、原発有っても節電なら、原発無くて節電した方が良いに決まってるよね。

 しかし、なんで玄海原発が再稼働しても節電が必要かという理由は、東日本に石油をまわすからだとか。


 5月26日には、石油連盟天坊昭彦会長(出光興産会長)が、全国的に火力発電用の石油は既に足りていると、記者会見で発表している。供給量が逼迫する可能性があった東日本では既に石油が足りていると表明。さらに、なぜか九州電力が、九州の石油が足りないから火力発電所を動かせないといっていることに対しても、そんなことは有り得ないと批判している。荘野支店長の講演は、もちろん天坊会長の会見の後のことだ。

 東日本、とくに東北で電力供給が逼迫しているのは、地震によって破壊された火力発電所の復旧作業が困難なことによっており、決して石油が不足しているわけではない。そういうことが、石油の供給業界側からはっきり示されているにもかかわらず、荘野支店長は、「火力発電用燃料の石油を被災地など電力不足が深刻な東日本に振り向けられる」とか言ってたわけですね。

 天坊昭彦会長の会見内容は、全国主要紙にも載せられ、財界の人なら誰でも知っていた話。講演会を聞きにきた商工会議所の会員80人は、ろくに新聞も読んでないだろうと、なめてかかってたんでしょうかね。長崎の財界人、ホント九電の荘野支店長になめられきってますよ。


 しかし、荘野支店長も、まさか玄海原発が再稼働しないというシナリオが現実に進むとは、6月時点では思ってもみなかったのでしょうね。玄海原発が動かなくても、目標値なしの節電で、この夏は過ぎようとしています。玄海原発が再稼働しないと東日本に迷惑をかけたり、九州で停電が起こるかのような節電恫喝は、根拠不明な滑稽な脅し文句だったということが、証明されつつあります。

 長崎のNO NUKES関連のイベントのお知らせが来ましたのでお知らせします。8月9日の原爆の日、核のない世界を考える音楽イベントに参加してみませんか?

---以下引用---

8・9ながさきを歩く。RAINBOW PARADE

3.11の地震で起きた原発の事故。

収束の目処も立たず、多くの市民、子供が被曝の危険にさらされています。

私たちは過去の過ちから学ばなければなりません。

被爆地長崎から、改めてNO MOREヒバクシャの思いを込めて。

8月9日のながさきを、いっしょに歩きませんか?


8:00 水辺の森「大地のひろば」に集合

     朝ヨガで準備体操~♪

9:00 RAINBOW PARADE 出発!!!

10:00 原爆投下中心地公園到着

    ピースウィーク2011市民集会に参加

11:02 原爆投下時刻 黙祷


連絡先:zion-yokaasita◎i.softbank.jp(◎を@に変える)

http://pgnagasaki.blog67.fc2.com

ツイッター @2011nagasaki


歩いた後は・・・

AFTER MEETINGで、ゆっくりと未来を語らおう。

会場:松ヶ枝国際ターミナル 長崎市松が枝町7番16号

    http//www.kouenryokuchi.or.jp/matsugae

時間:12時半オープン

    13時スタート

    16時半ごろ終了予定

参加費:無料(カンパ歓迎です)


オープニング、クロージングのライブと、参加者やアーティストなどからの自己紹介、活動報告など、ワールドカフェで、これからの未来の歩み方について語らいたいと思います。

飲食や物販のブースも用意しますので、昼食にご利用下さい。

パレードに参加する、いろいろなアーティストもお誘いします。楽しい交流の場と成りますように…。

 危機管理課に行った後、セシウム汚染牛肉が長崎県内で流通した件について、生活衛生課の方にも申し入れや、状況説明を求めに行ってきました。

 生活衛生課の方では、参事の方が応対に出ました。

ボクからの申し入れは2点。

1.セシウム汚染牛肉の流通が発覚した後、県の方での発表に遅れや、販売店舗の公表の基準に曖昧さが見られたのはなぜか。今後迅速な対応を求める。

2.県のHPなどで出ている汚染牛肉の販売店舗・固体番号情報が網羅的ではないので、改善を求める。

生活衛生課「福岡県などに対して、公表が遅くなったのは、農水省などが全国的な流通ルート確認作業を行った際に、福岡の方が先に流通していることが判明したことにもよる。また、19日に長崎県として記者会見を行ったときに、販売店舗名を公開せず、20日になって公開したのは、食品衛生法に触れたわけでもない店舗の名称を公表することは出来なかった。20日には松浦のミートインハイマートが率先して自主公表し、それに夢彩都が続いたので、県の方でも店舗名を公表した。27日に流通したことが判明したが、公開の同意を得られなかったエレナ平戸店の店舗名公開が30日になったのも、店舗の自主公表を待ったことによる。」

福岡で店舗名が少し早く公開されたのも、福岡へ流通したルートの発覚が早かったのと、店舗の自主公表のタイミングが早かったことによるらしい。生活衛生課も、食品衛生法に触れない限りは、強制力のある手段がとれない。強制力を持った措置をとれるのは、食品衛生法の基準になっている、暫定基準値を超えた場合のみということ。ちなみに、肉に関する暫定基準値は、500ベクレル/kg3月に暫定基準値が設定されたとき、ずいぶん高い数値だなぁと思いながらニュースを聞いていたが、まさかあの暫定基準値が、自分の身近な生活の中で関わってくるとは。(暫定基準値の怪しさについては、ここを見ると手っ取り早く理解できるかな。http://t.co/Wq4QONt (簡潔な説明)/http://katukawa.com/?p=4467 (ちょっと難しめの説明)/http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/79101.html (暫定基準値の数値だけ手早く参照したいならここ) 他にも色々あるので「暫定基準値」をキーワードに調べて下さい。)とにかく問題のあるセシウム汚染肉が流通してくるのを、強制力を持って阻止するには、この暫定基準値をどうにかしないと、結局県の方ではお手上げらしい。

 2については、県から発表される情報が、速報性を重視しているのは分かるのだけど、判明した情報が、断片的に乗せられているだけで、網羅的にまとめてあるページがなくて不親切。県からは、第一報から第五報というかたちで汚染牛肉の流通状況が公表されたのだが、これを見て、どの店でどの個体番号の物が売られたか、一目瞭然に把握するのは難しいのではないだろうか。

第一報

第二報

第三報

第四報

第五報

 速報として伝えられる情報が、どうしても断片的になるのは理解できるが、ちゃんとしたまとめページもつくる必要があるだろう。

 そこで、ボクが個人でつくったまとめページを提示。

http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10959545870.html

 このようなものを行政側でもつくる必要がありませんか、と申し入れておきました。確かにこのような情報発信の方法は必要なので、検討しますということでした。

 情報が断片的すぎるので、ジョイフルサン住吉本店で販売された牛肉の個体番号の公表が抜けてることも指摘しておきました。市のHPには載っているのですが。県と市の情報を慎重につきあわせないとよく分からないという情報の公開のあり方は、改善されるべきです。


 さて、肝心の流通してしまったセシウム汚染牛肉は、どの程度回収できたのかということを尋ねたら、結局一つも回収できなかったのだそうです。流通した時期から、発覚した日が、あまりにも離れていたためとのこと。

 え?待てよ。しかし、回収できなかったのなら、放射線測定はできなかったはずだし、どうして食品衛生法の暫定基準値を下回ると断定できたのでしょうか?

生活衛生課「たまたま汚染牛肉の一部が、佐賀の卸業者の倉庫に残っていて、それを測定したところ、500ベクレル/kg以下だったのです。
土居 「しかし、長崎で実際に流通した牛肉は、佐賀で在庫発見されたものとは違う産地、違うルートのものも有ったかもしれませんよね。」
生活衛生課「その通りです。
土居 「ということは、長崎で流通したものの中には、ひょっとしたら暫定基準値を上回るものも有ったかもしれないということですよね。」
生活衛生課「その通りです。
一同「えー!?
 かなり衝撃的な回答でしたが、隠されるよりかは、言ってもらった方が良かったと思います。行政の手では押さえられないような形で、汚染食物が出回ってるという可能性は、消費者一人一人が知っておかないといけないと思います。

 とりあえず、今回、手遅れとはいえ、牛肉の流通経路がかなりはっきり分かったのは、BSEの問題が起こったときに、たまたま牛肉に個体番号制度が導入されたためだということ。豚などの、その他の食肉で、同様の問題が起こった場合、流通段階での把握は、ほとんど不可能だという話をうかがって帰りました。本当に暗い気持ちになりました。

 原発なしで暮らしたい 長崎の会の活動にひっついて、82日、初めて長崎県庁まで行ってきました。今回は、72日付で当会が出していた要望書に対して、県側が回答するということで、行ってきたわけです。(以下の申し入れ時の発言記録は、基本的に自分の発言に関してのメモにもとづいたものですので、全ての申し入れメンバーの発言内容を網羅したものではありません。)

(要望書の内容についてはこちら http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10964173144.html  要望の要旨2点は、「1.玄海原子力発電所の即時停止を九州電力へ要請して下さい。 2.原子力推進政策の根本的政策転換を国へ要請して下さい」というものでした。)

 応対にあたったのは、危機管理課の武末和博課長。

 まず、こちらの要望2点について、回答がありました。

 1に対して:日本の電力の原子力への依存度30%、九州においては40%であるという現状に鑑み、このような大きな問題は、九電に申し入れるのではなく、国に申し入れるべきという判断から、国に対して614日に申し入れを行った。(具体的な申し入れ先:内閣府・経産省・文科省・消防庁)

この国に対する申し入れの第9項目「代替エネルギーの活用」で、代替エネルギーの導入を要請した。

 2に対して:長崎県としては、長崎県民の安全にも関わるような、原発の稼働の決定の判断が、佐賀県知事に委ねられるような仕組みをあらためるべく、やはり614日の国への申し入れの第2項目「地域住民の意見が反映できる体制づくり」で、長崎県にも原子力政策について発言する権利を持たせるよう要請した。

 回答を聞いた、最初の感想は、要望の内容と回答の内容が、あまりにも噛み合っていないということにつきる。

土居「つまり、九電に対して玄海原発をとめるようにという働きかけは、何もしていないという事ですか?」

武末「稼働の判断にかかる枠組みに加われるよう、国に要請することが、まず大切であると認識しています。」

土居「国への申し入れが大切なのは分かります。でも、九電にも何らかの意思表示をする必要があるのでは?県議会の方では、九電への申し入れを行っていると聞いていますが。」

 この問いに対する明確な返答は無し。

 もう少し、要望書の内容に則した内容を深く突っ込み続けるべきと思ったけど、他の申し入れメンバーの方からの発言もいれないといけないので、要望書関連の議論は一旦中断。

・松浦市で行われた、311市の首長会議には、長崎県はオブザーバーとしてでも参加していないのか?

・長崎県には、どの程度の放射線測定器があるのか?

といった質問がなされた。

 その後、鈴田さんの方から、玄海原発1号機の老朽化は、とくに重視しなければならない問題であるはずなので、とくに情報を収集して、停止を求めていくべきではないか、との発言があり、再び要望書の内容に関わる議論に戻りました。

武末「玄海原発1号機の老朽化問題については聞き及んでいますが、1号機のみに対して特別な情報収集をするというのではなく、全ての原発に対して、どのように適切な検査が行われているのかについて確認していきたい。」

土居「1号機の老朽化は、設計ミスによるものという指摘も報道されています。長崎県でも特別に重視すべき問題であると考えます。佐賀県でさえ、1号機の老朽化に関しては、第三者機関による調査に動き出しています。長崎県でも第三者機関による調査というのは難しいでしょうが、とくに重視して情報を収集し、議論の遡上にあげるべきです。」

これについても、はっきりとした回答は無し。安全を確保する検査の内容をしっかり確認したいという答えを繰り返すだけでした。

 その後、再び要望書以外の話題に展開していったので、私はしばらくおとなしくしていました。

 時間も迫り、さてそろそろ終わりというところで、以下のような質問を割り込ませてもらいました。

土居「県から九電に対しては、本当に何の要望も働きかけもないのですか?例えば、関西電力は京都府の同意なしには、福井県の原発を稼働させないといっていますが、そのようなことはできないのですか。」

武末「全く何も行っていないというわけではなく、安全協定のようなものを結べるような申し入れはしています。ただ現在は、そういった枠組みを作る前の段階にあります。」

土居「しかし、関西電力と京都府の間には、現段階では安全協定はありませんよ。福島のような事態を受けて、安全協定がないから何も言えないというような事は通じないと、関西電力も分かっているんです。長崎県は、九電から完全になめられてますよ。」

武末「関西電力のことについては、把握していないので、なんとも申し上げられませんが。。。」

土居「様々な事例を研究して事にあたるのが、役人としての仕事の一番大事な部分です。そういった大事なことを把握していないというのは、怠慢です!(怒)」

武末「その辺は全て、九電に対する交渉を頑張れという声としてお受けします。」

土居「ええ、頑張ってくれないと困ります。」


 それから、少しやりとりがあった後、引き上げました。



 どちらにしろ、今回の要望と回答の間の温度差を、もっと分析し、さらに詳細な要望を提出していく必要があるのではないかと思いました。


 ま、今回時間がなかったのは、生活衛生課の方へも申し入れを行いましょうと提案したボクのせいかもしれませんが。


 個人的感想としては、もう少し申し入れ文書に則した議論を、ねちねちとつっこんでやった方がよかったかなという気がしました。まぁ、もう少し時間があれば、課長の冒頭の「原子力への依存度30%、九州においては40%」という言葉にも、突っ込みを入れたいところでしたが。依存度っていう言葉はないんですよね。電力の全供給能力の中に占める原子力の発電能力の割合なのか、需要見込みに対する原発由来の発電量の割合なのか。どちらにしろ、原発を全部止めても、火力などの代替で、この夏を乗り切りつつあるという現実を考えたら、依存度30%とかいって、遠慮がちに県から国に申し入れるなんて態度を取るんじゃなくて、もっと強くものをいえると思うんですけどね。


 その後、少しやりとりがあった後、我々は危機管理課から退出しました。

佐賀知事が九電のやらせ誘発か 玄海原発の説明番組で
 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の説明番組をめぐる「やらせメール」問題で、同県の古川康知事は30日、番組放送数日前に九電の当時の副社長らと面会し「原発の再稼働を容認する意見を出すことが必要だ」と、番組にやらせ投稿を促すような発言をしていたことを明らかにした。
 記者会見した古川知事は「やらせを指示する意図はなかった。たくさんの人に番組を見てほしいと思って言ったが、軽率だった」と釈明。
 6月21日、副社長退任のあいさつのため副社長らが知事公舎を訪問した際、知事は「経済界には容認の声もあると聞くが表に出てこない。この機会に出すことも必要だ」と発言したという。
2011/07/30 19:39 【共同通信】
 知事としては、やらせ指示については、「その意図はなかった」と言い抜け、水掛け論的なやりとりにして誤魔化したいところだろう。

 ただ、問題は、その辺の指示の有無を確定できるか否かではないんですよ。ここ数ヶ月来、古川知事は、県庁を事実上ロックアウト状態にして、原発反対派住民からの面会・会談要求を一切拒絶。知事としての業務、県庁の機能を一部停止。この状況下で、推進側の当事者・九電の副社長・幹部とは会談して、推進側の意見を増やす相談をしていること自体が問題なんですよ。もう既に著しく公人としての公正さが欠落してしまっています。

 住民との対話は徹底して避ける一方で、原発推進のお仕事は、懸命にされているのが、よくわかりました。

 そして「説明会」直前に、やらせメールの事実が県幹部を通して通報され知っておりながら、何の対処もせず、「説明会」後に「やらせ的内容でなかったことは見ていただければわかる」と白々しい会見。 あらためて6月26日の会見映像みると、確信犯的な物言いだなというのを感じます。
http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10954084849.html
 とにかく、もうだいぶ前から、やらせを知ってて止めなかったというところに連帯的責任を問われているわけです。今回の会談の事実が明らかになったことは、連帯を裏付ける材料がまた一つ増えたわけですよ。トータルではもう「軽率だった」ではすまされないところまできてますね。