学生時代に「ガウディが好きだ」と言う友人には、「へぇ」と返すしかなかったなぁといまさらながらに思い出します。
奇抜、奇異、奇才、というイメージしかなかったもので^^;
スペインに行ってきましたが、そこまでガウディに興味があったわけでは残念ながらなく・・・
予習もまったくせずに行ってしまったくらい

ところが。
民に愛されるガウディ、そしてガウディ作品の街への影響と浸透度にものすごく感化された6日間でした。
ちらグラシア通りのバトリョ邸の正面ファサードは、仮面のようなベランダ枠から、散りばめられたタイルの色合いから、もう無類に美しくて朝から夜まで眺めていたいくらいにお気に入りです。
色使いといい、各所のフォルムといい絶妙。
一見奇異なもの、に映るその姿。
ガウディはほとばしる自分の創造欲・想像力のままにデザイニングしていっただけなのでしょうか?
実はとても計算された上での、いわば視覚的効果、第三者的使用感を気にしつくしたものばかり。
たとえば当時のまま残る邸内の階段にほどこされた木の手すり、その装飾。
握った人の指先がちゃんとくぼみにはまるように真ん中のくぼみが作られているの。
機械的ではなく歪んだような手作業的ラインに手すりがなっているのは、ガウディがドアノブや手すり、いすなどを設計する前に、粘土的なもので一度模型を作り、座ったり持ったりした上でフォルムを細かく設計するからなんだそう。
だからガウディ作品には角がなく丸みが多いのですね。(好みでもあるのでしょうが。)
黒檀や桐?を用い、カーブを描きながらもカットしたりつないだり、生活空間として実用的に滑らかに動くよう作ることは、かなり難しい作業に私からは思えます。
でも圧倒される美しさがそこにあって、
何にも言えないけれど、立ち尽くしてしまう。
もう常人には予想できない存在感の域なのです。
ガウディ作品の特徴のタイル片やレンガをつなぎ合わせた製法だって、美しく光に映えるし、無駄なくカーブを彩れるし、耐久性としても実用的なのだそうです。
こちらもバトリョ邸。邸宅の真ん中を貫くのは当時珍しいエレベーター!
曇りガラスの美しさ、当時のままの木枠、乗せてもらいましたが、感動です。
屋根裏スペースは一見、教会のようですが、洗濯物を干すスペース。
美しく光を取り入れるためのカーブかと思ったら、換気口が空けられていて陽射しを取り入れ洗濯が乾きやすいように、みたい。
屋根へつづく螺旋階段だって、パイプひとつまっすぐなものはない。
デザインされていないものはない。
屋根から身を乗り出したときにかろうじて見える、正面ファサードの屋根の瓦のこのなんというか・・・
夢に出てくる爬虫類のうろこのような形、色!
口をぽかんと開けたままカメラのシャッターを押す私たちなのでした。
こうして行きたい場所に 行きたいときに いたい時間の間マイペースに許されて滞在できる、
思い起こすと今回のスペインはすごく自由で楽しい旅でした。
それもこれもご同行くださったとーり師匠のおかげですね^^
楽しかったし美味しかった!
スペインが大好きになりました。師匠、ありがとう!!
夜景やメッシ行きつけのメシ屋など、行けなかった場所もまたいつかリベンジしに行くぞ~♪
とりあえず、山陰も高知も沖縄も韓国も名古屋も仙台も香川も伊豆もハワイもまだ書いてないレポートをしたいのですが(爆

参考にはならない散文という旅行記ばかりですが、気が向いたら見てみてくださいね。
苺子

