中国とタイの柔い夢心地ドラマ | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

8月ももうすぐ終わり。暑い日々も終わる?
今年の夏は暑かったです。でも果物が美味しかった~♪
そんな夏でした。... 何処にも行けないし... こんなものです。
ドラマの夏よ。o(T□T)b

中国ドラマ「蝶の夢」全36話。楼下女友请签收(Girlfriend) 。
温小暖(ウェン・シャオヌアン)は、借金で傾いた実家の劇団を守る為に、芸能の世界でエキストラの仕事をしています。しかし、好機を得られず日々を凌ぐことしか出来ずにいました。
借金返済もそろそろ限界に。そんな時、小暖の恋人の蔣放(ジァン・ファン)は、小暖に「待っていて」と残し、彼女の前から去ります。彼は芸能大手の耀華(ヤオホワ)の令嬢、江霊児(ジアン・リンアー)に取り入り、財と権力を手に入れようと画策していました。しかしそれは令嬢の心を手にすると言うこと。
睦まじいふたりの姿を見てしまった小暖は、失望してしまいます。
小暖は、彼へのプレゼントを抱えたまま行く予定だった食事処に。そこで酔い潰れてしまいます。
そこに部屋を間違えて入って来た男性、葉非墨(イエ・フェイモー)は、彼氏来訪と思い込んだ小暖に飛び付かれ、キスをされてしまいます。非墨は慄きながらも、そんな小暖にある人の面影を重ねます。それは昔、溺れ掛けた自分を救ってくれた人。小暖はその"面影の君"に似ていました。
そんな非墨は、実は業界トップの芸能プロダクション安寧文化(アンニンウェンホウ)の社長でした。非墨は街頭モニターを使って小暖を捜します。しかし一方の小暖はさっぱり覚えていません。
そんな時、非墨の元カノでハリウッド女優として活躍する韓絵(ハン・フィ)が帰国する。
その帰国を非墨の為に成らないと判断した非墨の母は、昔の韓絵と印象が重なる小暖を、体の弱い非墨の世話をする看護婦として雇うことにします。小暖は借金返済のために、その依頼を承諾。非墨の元へと赴きますが、非墨は一癖ある男性だった。

...まあ、一癖とは言っても、このあたりは韓国ドラマで有りがちな、人を信じない、自信過剰、横暴... そんなセレブキャラに有りがちな設定。韓国ドラマとの違いは、そんな非墨にも非常に人間臭い情や純真な想いを抱えていることでしょう。
見知らぬ女性を追い出しても、彼女がどうなったかを案じますし、キツい言葉を言ってしまったなら、彼女がどんな顔で居るかを、そっと気にします。

... クールガイなイケメン社長が酔っ払い娘に襲われてます。

幾つかの想いや思惑が絡み合いながら、小暖と非墨は結び付けられますが、ふたりは少しずつ互いを認めていきます。
しかし、非墨は想いに正直に成れず、小暖はかつての恋を捨てられず、故にふたりとも縁を仕事と割り切り、傍らに居ながらもなかなか恋には発展しません。
それも心揺れ始めた非墨が、非常に人付き合いが上手く無く、心を開かない性格だったから。
対する小暖も「あんな奴」呼ばわり。
実は非墨の気難しさは、仕事ひと筋な環境ゆえだけでは無く、過去の失恋の傷が有り、彼は未だに囚われていました。小暖に興味を示したのも、韓絵の面影を重ねただけなのか、非墨にも分かりません。
しかしふたりは時間を共にしている内、互いを労る気持ちが湧いてきます。
非墨は小暖を追い返したものの雨の中の彼女の身を案じ、また元彼と揉めている姿を見て、同情心を抱きます。また、直向きな彼女の姿は次第に非墨の一部となり、彼の心の隙間を埋めて行きます。
一方、小暖は、食事を用意しても難癖つけて食べない非墨に苛立ちを感じていました。「借金返済のため」そんな思いが、役割を続ける言い訳と成ってしまいます。
しかしある日、腕によりをかけて作った手料理を貶され「捨てた」と言っていたのに、実は全て平らげていた事を知らされて、彼の不器用な人間性に気付かされます。
また、彼は胃が弱く、それなのに小暖の食事を平らげた為、消化不良で倒れてしまいます。小暖はそんな非墨を看る内に、心に不思議な感情が芽生えるのを感じます。

その頃、非墨は"織姫と彦星"を題材にした映画の企画に悩んでいました。
如何にもな現代的アレンジをして集客を得ようと考えていましたが、そこに小暖は古典的な中国芸能、黄梅戯(こうばいぎ)の素晴らしさを非墨に説きます。
非墨はそんな小暖を信じ、新作映画「天上の銀河」は黄梅戯を取り入れた新しくも古典的なアプローチで製作されることに決まります。
そこに目を付けたのはハリウッド帰りの韓絵。きっと非墨は私との縁を取り戻すために、この映画を私に用意した、と色めきます。
しかし、いつに成っても非墨は依頼して来ない。それどころか、非墨のまわりで小暖が目立つように成り、目障りに感じ始めます。
韓絵は非墨に言い寄りますが、今の非墨が、もう自分に好意を抱いていないと痛感させられてしまいます。韓絵は、ならば小暖の自信を挫いてやろうと嫌がらせをするように成りますが、直向きな小暖は、たとえ挫けても乗り越えていきます。
また彼女には親友の嘉怡(ジアイー)、副社長の顧雲洲(グー・ユンジョウ)、マネージャーの周暁静(ジョウ・シャオジン)らが常に支えてくれます。
... この作品の魅力に脇役の愛らしさが有ります。中でも顧雲洲と非墨の掛け合いは非常に愛らしく、ふたりが各々を尊重し、アドバイスしたり叱咤したりする姿は、良き友情を感じさせます。
そんな顧雲洲は小暖の親友の嘉怡に一目惚れしてしまいます。しかし、嘉怡が過去の失恋から、プレッシャーを感じさせる相手(金持ちやセレブ)を信じないらしい、顧雲洲はそう知ると、自らを貧しい苦労人だと偽って、彼女に近付きます。嘘。それは後々、痛い目として跳ね返ってきます。
彼、お坊ちゃんにしてはベタなウィット満々で、その想いを語り続け、寄り添う姿は、非常に素敵でした。彼のドジ具合に、笑いもたっぷりです。
ただ、対する嘉怡の神経質な性格がちょっと観ていて厄介。顧雲洲をいつも疑いの目で見て、疑いの種を見付けるとヒステリックに遠ざけようとします。
それだけ辛い思いをして来たからなのですが、綺麗な風貌ながら、偏った純情さが、引き付ける魅力に欠いてしまいます。
しかし、彼女の災難は次から次へ。彼女は芸能で働いていますが、マネージャーが彼女に体を売るように唆したり、暴行未遂、元彼との再会など、ただでさえ弱い彼女の心を追い詰めるような事態に晒され続けてしまいます。そんな時に顧雲洲は、恋愛奥手の非墨をけしかけようと、"女性の落とし方"を伝授、嘉怡がそんな話を聞いてしまったものだから、ふたりの関係は破綻してしまいます。それからも幾度と無く別れと疑いと理解を繰り返し、ふたりは絆を抱き始めますが、そんな嘉怡に、顧雲洲の母親が「現実を知りなさい」と非難、更に婚約者まで現れて、嘉怡は更に更にと追い詰められてしまいます...
... こちらの話はちょっと重めながら、優しく愛らしい顧雲洲が中和し、ふたりの苦難を乗り越えて行く姿を楽しませてくれます。顧雲洲を演じる吳昊澤(ウー・ハオゾー)君が非常に良い軽薄感を醸していて、良いんです。神経質な嘉怡による重さを、容易く解き放ってくれます。
ちょっとキャラが頼り無いのが惜しいところ?

... 顧雲洲君、結構なイケメンです。: )

もとい。
韓絵は、着実な小暖に尽く敗れます。
悩んだ韓絵は、非墨に嫉妬する蔣放と、小暖にこれまた嫉妬する江霊児と手を組み、耀華女優として小暖と対決姿勢を露にします。
耀華は「天上の銀河」と同時期に、同じく織姫と彦星を題材にした新作映画「鵲の橋」を韓絵主演で製作し「天上の銀河」を潰しに掛かります。
当然、ハリウッドで評価もされる韓絵に、知名度の無い小暖の作品が張り合える筈も無く、興行は最悪な幕開けと成ります。
小暖はプレッシャーを感じ、倒れてしまうほどに追い詰められてしまいます。更に韓絵らによって流された数々のゴシップにより「天上の銀河」は絶体絶命の危機に陥ります。
そこで非墨は、プライベートであまりに愛らしく黄梅戯を嗜む小暖を見て、ネット戦略を開始、その評判が非常に良く「天上の銀河」は持ち直し、更に小暖が女優賞を受賞、彼女のデビューは韓絵を蹴散らすほど順風に乗ります。
幾度と無く挫けそうに成ったふたりの縁も、誠実さが大切と理解した非墨と、非墨の労りこそが自分の最大の支えだったと受け入れた小暖の間に、揺るがないものと成っていました。韓絵は何をしても太刀打ち出来ず、彼女は敗北を認めざるを得なくなります。
韓絵は最後の手段に出ます。それは小暖が自分のイメージに似ていると言うことを強調して「あなたが非墨に愛されたのは私の身代わりだった」と認識させ、挫けさせようとするものでした。
韓絵は有名作家に脚本を書いて貰い、小暖に共演の誘いを掛けます。
世間から認められたことで自信を抱いた小暖は、非墨の庇護の外でも実力を発揮出来ることを証明したいからと、作品に参加したいと非墨に頼み込みます。
非墨は罠だと分かっていましたが、その願いを受け入れ、小暖を送り出します。
当然、小暖は、作品内容とゴシップに心乱され、失意のまま非墨との縁からも逃げ出してしまいます。
小暖を追う非墨... 
しかし。その時、非墨は胃を押さえ、倒れてしまいます...

非墨の体は大丈夫なのか?ふたりは再び思いをひとつに出来るのか?

主人公、小暖を演じたのは徐好(シュー・ハオ)。初見、秀でた華が無いように感じましたが、何より黄梅戯を歌う彼女は非常に素敵でした。経験者?歌は勿論、その身のこなしや、練習風景の柔軟さも、彼女を麗しく魅せます。
中国の俳優さんってきちんとした芸術大学を出た方が多く、その演技に説得力が有ります。徐好もそんな底の有る良き俳優さんでした。
非墨を演じたローレンス・ウォンは、世界で最もセクシーな男に選ばれた事も有るそうで、確かに肉体美はなかなかなもの。目を見張るほどのイケメンでは無いところが(いえ、なかなかのイケメンです)また親しみが湧き、観れば観るほど愛しさが増していました。
彼の不器用な性格が精査されて、如何にもな純真無垢に成っていく過程は、とても可愛らしくまた素敵でも有りました。
やはり王子様は精錬かつ無垢なくらいが一番です。
イケメン枠に、李(リー)監督役の倪寒尽(ニー・ハンジン)も、ワイルドと言うかダンディズムな持ち前の魅力を振り撒いていました。そんな彼も愛には純情まっしぐらで、また非常に愛らしく素敵でした。
好きな周暁静が一年間海外に行くと聞くと「近くに居てくれるなら一年でも百年でも待てるけれど、遠くで一年は無理だ」と速攻プロポーズ。やってくれます。

全体的には緩く、柔いラブコメなのですが、見せ掛けばかりの説得力の無い自称ラブストーリーでは無く、丁寧に着実に描いた柔らかい、街角の愛の物語でした。

それにしてもこの作品は男性が女性に対し、労りや、してあげる、そんなシーンが多かったです。金に物言わせて... では無く、ささやかな"してあげる"が堪りませんでした。

故に労り過ぎて、ふたりの縁は最悪の結末に... 
また非墨、小暖の周りが皆、悟り始めます。自分達がして来たこと、そして失ったものに向き合います。
そしてまた為される労りの連鎖...
ラスト36話は本筋が35話で終わっているようなものなので、軽くほんわかな〆で、ある謎の真相を解きます。
かつて誰が、非墨を助けたのか?
まあ、序盤から想像出来る以上のものでは有りませんでしたが、良き予定調和を楽しみました。
「蝶の夢」、秀でずとも面白かったです。

... 非墨、唇を奪われ過ぎです。


「ニラの復讐」の余韻冷めやらず、タイ心が湧き湧きしている毎日。タイドラマ「Love beyond frontier」が放送を終えました。
香港に住むワンは父が亡くなり、連絡が取れない母を捜してタイ、バンコクへとやって来る。彼は母が居る筈の住所まで来るが、其処には若い女性パットが住んでいた。
パットはワンを追い返しますが、ワンが暴漢に襲われた事を機に、ワンの母親捜しに協力することに。
しかしパットの母親はパットがワンと一緒に居ることを良く思わず、パットとワンは逃げるようにあるコテージへ。
そこには可憐な女性プルと、そのプルに片想いをしているウィンが居ました。
実はプルはワンと以前、香港で会っていて、その時から片想いをしていたのでした。
「再会は運命よ」そう嬉々とするプルにウィンは苛立つばかり。更にパットとウィンは犬猿の仲でした。
さて、複雑な関係の四人は、ワンの母親を捜し出してあげられるのか?そして恋の行方は?

ノリノリで始まったタイ製王道ラブコメは、野球などによる放送延期が多く、感情移入が弱いまま、残念にも中途半端な印象に終わりました。また気象情報入りまくりで、録画に際し、落胆気分を重ね... そのせいも有ってか、少々、満足に欠きました。
いえ、面白かったです。キャラクターは活き活きとしていたし、ストーリーもシンプルながら、ちょっと捻りも有り、新味も感じました。
ですが..."生き別れ親子の縁、そして故に繋がる新たな絆"と言うなかなか志高いテーマが...ちょっと取って付け感が有りました。また、恋愛解決が強引、更に呆気無い... 
特にパットの恋がどうも微妙でした。
セオリーを持ち出すのもどうかと思いますが、パットは自ら書いた小説をネットで公開していて、実はファンだったウィンと、そうとは知らずに交流しています。その為、パットはウィンにごくプライベートな問題も相談したり愚痴ったりしていて、そのすれ違い様が笑いを誘いました。パットはウィンを愚痴り、ウィンもパットをネタに対話を盛り上げていました。
ある日、それが実は互いのことだと知ることに成ります。
セオリーなら、恥ずかしさに避けるように成るとか、拒絶してしまったりして、離れ、じっくり考えて実は「彼が一番の理解者!」と成るものですが、分かった途端、恋モード。あれ?
何しろウィンはプル一筋。またそんなウィンをパットは「情けない」と冷めた目で見ていました。更に悪縁から始まったふたりの縁が、恋にまで発展する、そんな流れは作品的には非常に良いのですが、そうなる為の切っ掛けがあまりに乏しい。
何しろそのウィンによるプル愛は厄介で、母を探して香港からひとりやって来た心細いワンを、恥をかかせるほど虐げ続け、更にその片思いで迷惑を掛け捲るウィンにパットがアドバイスすると、ウィンはパットを貶したり、時には暴言を吐くことも... 
...これでもパット、惚れます?

占いに填まったパットが恋愛成就の怪しい儀式をしていたところをウィンが目撃し、理解を示したくらいで、白昼呆けるほどに恋に落ちるものか、どうも微妙でした。
また、ウィンは13話中、12話までプルばかり追い掛けていて、自立心の強いパットがそんなウィンにベタ惚れするには、心を通わし、互いへの理解を深め、再認識するエピソードが足りなかったように、つくづく思います。

ワンによる母探し、そしてプルが過去に香港でワンに救われていた運命の再会!そんな要素が話を牽引していたのに、勢いのまま怒涛に幕を閉じ、あまりに軽い恋愛成就が話を纏め上げてしまったので、終幕してふと「この作品が描いていたものって、何だったっけ?」と首を傾げるほど、あっさり味しか残りませんでした。

出会えば恋は生まれ、王子様はヒロインの腕を引っ張り、引き摺り回すような強引さで愛を表現し、それでもヒロインめろめろ... 
そんな韓国ドラマに多い運命絶対愛とは違い、縁や同情、共感...そんなささやかな人の繋がりを描いた点は非常に心地好く、毎話、ホクホク気分にさせて貰いました。
恋をする若者たちがする、気取らない瞬間がふんだんに込められた、温かくも愛らしい作品であることは間違い有りません。

観光的側面も有り、タイと香港の寺院や名所、パワースポットなど、国特有の雰囲気が画面に満ちているのも売りでしたが、そう言う作品に有りがちな、薄味感を拭えなかったのが、残念で成りません。
活き活きとした若い役者たちの愛らしさが非常に良かっただけに、テリングの弱さが、勿体無かったです。

次週からはタイドラマ「Who are you?」が始まります。学園を題材にサスペンスフルなドラマらしいので、楽しみです。


☆タイに行った時、私はまだ"タイ"と言うものをあまり知らなかったのですが、唯一、楽しみだったのは、タイっぽい鼻に引っ掛けながら少し高め音の「コップンカ~」だったのですが、偶然か、あまり耳にしませんでした。
それがタイ語らしさかと思っていただけに「あれれ?」...でした。
しかし「ニラの復讐」のニラ役のピムは、プライベートでは結構な理想タイ語感連発で、私、狂喜乱舞しております。
「ラブ・バイ・チャンス」のキャンの「お~い」連発です。
そんなタイ語のイントネーション、大好きです。
また、ピム。役者イメージも、他では「ニラ」とは一転、結構なコメディエンヌぶりで、可愛いのなんの。人間、あんな可愛く生まれ育つものなのか...
愛しさと羨望の目で見守っております。:p

セイント君好きな方のために。
.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.
プッティチャイ・カセットスィン君も爽やか笑顔で良いですよね~

敵いません。:p