もう年末です。今月早かったです。
来年は...と考える前にもう少し今年は...と考えています。
母のリハビリはあまり変わらず、ですが、同じ条件の人に聞くとある程度慣れるまでに2、3年は掛かるとの話。気長にサポート頑張ります...(*T^T)。
気分ぼけ。髪ボサ。毎日、ゴロゴロしてるから毛玉っぽいね。えへへ。まあ、いいや。
さあて。映画で癒すぞ~。
低予算だからとダメだと決めつけて、更にカナダ映画には大したものが無いと思って蓋を開けてみたら...あらまあ。
「ワイルドクラッシュ」
情熱の結晶のような、素晴らしい映画でした。
アメリカ、シノ・ガザム社採掘地帯、通称スーパーグリッド。
そこはマフィアやジャックスと呼ばれる変異体のテロリストに支配された危険地帯。更にウィルスによる肺疾患は深刻な問題で人々の生活、そして命を脅かしていた。
ディークは妹のジュードとの輸送の仕事を失敗し、妹を死なせてしまった。失望を抱えていたが、輸送の失敗を責められ、彼は兄のジェスとマフィアのラズロの仕事を負うことになる。
依頼は、国境を超え、ある荷物を持ち帰ること。しかし、その道中には様々な障害が待ち受けていた。
近未来設定はオープニングのナレーションで一気に伝えられます。よく有りがちながら、分かり易く「ワイルドクラッシュ」的近未来を理解出来ます。
ある程度街作りされた中で人々は生活しています。警備隊みたいな一団が街を管理しているようですが、おそらくあまり治安も文化レベルも高くなく、貧困や荒廃は放置されているようです。更に群発する地震、そしてウィルスが人々の自由を犯しています。まあ、所詮はB級映画。そうしっかりも派手にも描きません。
ディークは頻繁に咳き込み、マスクをしたり、それでも頼るは場末の酒場。マフィアは警備隊とつるんでいるようで、おそらく、街の構築はそのマフィア頼りなのかと思われます。
そんな中でディークは仕事の失敗から首を括られた状態で、仕事を嫌々、受けることに。兄のジェスは、堕ちるディークへの憤りとジュードの死の責任をぶつけます。しかし、やはり家族、ジェスは車を用意し、共に旅立つ事を承諾します。
この辺りのドラマは低予算と思えないほど丁寧で良いです。更に車はトリウム電池と言うものが搭載されていて燃料補給はそう要らないらしく、更に軍は防弾ならず、耐弾仕様、カーボンファイバーなど、多様な言葉が飛び交います。ポンコツながら、集めた技術をふんだんに使用しているようです。電池がボンネットから飛び出している見た目は、おそらく「マッドマックス」の影響かと。
その点はなかなか映画愛を感じさせられます。
手作り発展させたカスタム感は素敵で、いかにも近未来の風情を醸します。
車体の改造と言うエッセンスは大好きです。私がメカオタクと言うのでは無く、近未来だからこそ、機能や見た目に拘り築いた自分仕様と言う愛らしさが素敵なのです。
後に戦車砲を積んだトラックなんてのも出て来ます。敵を圧倒し破壊はしたいけれど、戦車は燃料がかかる。なら、大砲だけトラックに載せてしまえ!そんな機能重視の改造が非常に人間臭い。...まあ、低予算映画故の限界だった可能性もありますが、結果、想像の余地を残す近未来表現を形作ってしまいました。
他にも、ファッションや髪型も雰囲気を出しています。
人々は逞しく生き延びていて、街の外でコミューンを作り、自然と向き合いながら生きている者達もいます。しかし、残念ながら肺疾患は確実に彼等をも犯していて、未来は明るく有りません。
旅は続き、国境を塞ぐ一団や盗賊まがいの一団とのいさかいを乗り越える事に。更にマフィアの監視が追走していて、彼等が狙撃やドローンによるサポートをしてくれるなど、潜入や連携など、凝った展開も見せ場と成ります。
ただ、中盤までアクションは地味め。
日本版の売り言葉「死にたくなければ、突っ走れ!」が軽く裏切られます。
それでも目的地に辿り着き、輸送品目の正体が明かされると、途端、カタルシスが花開きます。ここまで、人の結び付きの中で綴られて来た、あるカタルシスが、主人公たちの心を揺り動かします。
ここからの焦燥感はなかなかのもの。トリウム電池は漏れ、監視、国境の一団、ジャックス、そしてマフィアのラズロが輸送品を求めて争奪戦を繰り広げる事に!
細かな緊張の中に地震や変異体など「ワイルドクラッシュ」的近未来のエッセンスを盛り込み、それなりの独自性も感じさせます。シンプルながら、荷物の秘密は強いカタルシスとなり、終盤まで人のドラマを紡ぎます。
ですが。それが活きる世界観はあまり出ていません。野っ原の殺伐感は低予算にしては悪くありませんが、やはり、同じ低予算の「マッドマックス」シリーズと言う教科書が有るだけに、刺激的とまでにはなりません。
粋がる登場人物たちに比べ、中盤まで、地味か、停止した状態での危機ばかりなので、映像は盛り立てに欠きます。車なのだから疾走感が欲しいところなのに、終盤に多少あるカーアクションも法定速度感の緩い仕様で、残念。
それでも。幾つもの映画を模倣したような仕掛けやアクションがノンストップで繰り広げられる最終決戦は、なかなかの臨場感。ここまでに見せてきた、幾つかの行為やアイテムが逆転や救済に結実していく展開も味わい深く、つい低予算で有ることを忘れてしまう...かも。
全体的には捻りや盛り上がりに欠きますが、"それなりに"達成感があり、後味は非常に良いです。
何より、たくさん出てくるキャラクター達が非常に魅力的で、もっと活かす展開や個性、例えば格闘術やスタントなどを映像に活かしていたら、記憶に残る映画になった事でしょう。
脚本の書き込みはなかなかです。
ディークらがコミューンに迎えられ、咳き込んだ時、
「汚いだろ」
「ええ、とっても」
そう言って笑う信頼の関係図も丁寧に綴られ、全編にわたり、人と言うものがとても豊かに描かれています。
細かな造形、セットの規模、スケール感...どう観てもB級である事は疑いようもない事実ですが、そこに紡ごうとしたものへの意欲は、間違い無くひとクラス上のものです。
どうせならテレビの1シーズン、しっかり使って贅沢に見たかったです。
81分でもたっぷり観た気分。
所詮はマッドマックスセオリー、期待を超えたり裏切るほどの中身は無いけれど、見応えは有りました。
好きな映画が、またひとつ、増えました。
そして久々の、私らしくないビッグタイトル。
「アクアマン」
アトランティスの女王と人間の間に生まれた男アーサー。彼は赤子の頃に母と別れ、再会を待つ父のもとで逞しく育った。今やアクアマンとしてアトランティスの力を奮い、人助けをしていた。
ある日、アトランティスの女王メラがアクアマンに会いに来る。彼女は言う。
「あなたが必要」
アクアマンは関わる事を避けようとするが、今やアトランティスと人間の戦いが始まろうとしている。止められるのは王位継承の資格があるアクアマンだけかもしれない...
なのに、これ...「バットマンVS スーパーマン」と同じ。自分を投影したくなるようなキャラクターが物語を導いたからか、ちょっとお腹いっぱいに満足してしまいました。
それはアクアマン...じゃなくて私にはメラ。
「リトルマーメイド」のアリエル並みに輝く赤い髪を持ち、その心は労りに満ちている。無邪気で真っ直ぐで、愛らしく...美人。:p
演じるはアンバー・ハード。
かつてジョニー・デップと色々有りましたが、今や、良い女優に転身しております。
「リリーのすべて」とか良かったもん。
もう、私はこのメラの魅力で心いっぱいに成っております。
食事している人の真似をして薔薇をむしゃむしゃ。非常に可愛らしいです。
主演アクアマン役のジェイソン・モモアは筋肉のバランスが良い方ですね。絵に成ります。
アクアマンは、生真面目典型アメコミヒーロー。設定ではそれなりに人間臭さも持ち合わせ、カタルシスも踏んではいるものの、さほど気にせず、状況に邁進し、運命を切り開いて行きます。典型的なビッグタイトルの、流れるままストーリー。
お金はたっぷり使われて、ロケーションの美しい中、派手なアクションを次から次へと繰り広げます。見応え有ります。
特にメラが繰り広げるぎりぎりの屋根上チェイスは興奮必至。その間に、アクアマンと因縁めく男とのアクションが発生!多重に絡め、なかなかの見せ場を繰り広げます。
そう。人間側にも悪役がいて、彼は陰謀の駒と成ります。↓これ。完全に責任転嫁の悪辣漢です。躊躇い無い悪です。
映画「宇宙水爆戦」のメタルナミュータントみたい。私は直前に「パパはわるものチャンピオン」と言う日本映画を観ていた為に、そこで出てくる"ゴキブリマスク"にも見えてなりませんでした...
何より海の世界があまりに美しく刺激的。それだけでなく全編にわたり映像が美しい。
それだけでも見応えある映画です。4K視聴の誘惑が脳裏を過るほどです。
アーサー王伝説を基にしたような既視感ある物語ですが、あまり予備知識を入れず映像マジックと安定テリングを堪能してください。
兄弟の因縁、力のリスク、想うと言うこと、信じる、勇気、ささやかな愛...と綴りもツボはしっかり押さえています。
スケール感もあり、更にしっかりした展開で、お腹いっぱいに成るほど満喫、大河を観たような充実感を味わえる事でしょう。
あえて。欠点が有るとするならば、始まりのアクアマンの成長時の展開が、アトランティスの一族である事をあっさり受け入れ過ぎに感じるところと、最終決戦で無用な殺害が多過ぎに感じるところでしょうか。また、神並みに達観したような"某か"が、大虐殺をするシーンは観てい気落ちしました...
まあ...総じて非常に良い映画です。ちょっと「マイティ・ソー」にストーリーが似てない?とは言わないでおきましょう。
折角なので。
「パパはわるものチャンピオン」を。
少年は父が大好き。ある日、迷い込んだ先で
屈強な男達に囲まれた。そこはプロレス団体。そこには好きな女の子が居て、彼女はヒーロー選手ドラゴンジョージが好きらしい。
ドラゴンジョージが悪漢ゴキブリマスクをやっつけて会場は大盛り上がり。
しかし、ゴキブリマスクが自分の父だと知ってしまい、落胆する。更に友達みんなに自分の父をドラゴンジョージだと言ってしまい...
主演はプロレスラーの棚橋弘至。爽やかなイケメンで演技も充分。正直、演技経験が概ね無い割りに、上手いです。
彼の切なさや悩む心はしっかり伝わります。
息子役は寺田心。声の可愛らしさはご存じのお墨付きですが、演技と成れば、慣れ以上には無く、決めのシーンがイマイチ盛り上がらない。何度も白けました。ごめん(´*ω*`)ネ~。
ただ、彼の足りなさを補うは、仲里依紗。私、彼女の...ごめんなさい、整形お顔があまり好みでは無く、演技もちょっと...ですが、今回は役柄が良かったです。
トレンド誌?のライターで有りながら、超絶プロレス好き。こと有らば誌面にプロレス特集を掲載するべく気を揉んでいる。
そんな彼女が子供と出会い、その子がゴキブリマスクの子だと知ると「キャーキャー」言って敬語呼び。プロレス話を始めたら止まらないし、プロレスを見下す上司には恫喝するし、よく有る一貫しないオタクじゃない、本気オタク感が素晴らしい。
以前「秋葉原@ディープ」と言う映画が有りましたが、さっぱりオタク感の無いオタクハッカー像に失望した事が有りましたが、そんな中途半端じゃ有りません。地としか思えない品の無い素行や立ち振舞いが見事でした。:p
当然、プロレスシーンも本物だもの、しっかり楽しませてくれます。怪我をした元大人気プロレスラーの顛末、そして再起。相棒ギンバエマスクとの友情、ドラゴンジョージによる敬意ある行動など、男のドラマもしっかり楽しませます。
まあ、子の父に対しての態度の安直さは、ちょっと頂けないくらい短絡で、呆れる部分も有りますが、それ以上に棚橋君の頑張りで帳消しです。
話は題名で分かってしまうほど単純明快、捻り無しですが、ランタイムの間はしっかり楽しめる王道日本映画です。
☆楽しみの「おっさんずラブin the sky」が週末で最終回です。
春ちゃんの恋の行方は?春ちゃんの好きな成瀬は自分の恋をどう昇華するのか?寮を出て行ったシノさんの顛末は?黒澤機長の想いは何処に辿り着くのか?執行役員の獅子丸怜二は何を残すのか...
大好きな黒澤機長...最後の春ちゃんアピールは切なかったです。(*T^T)ウウウ。
もう5話くらいは続けて欲しかった...え~ん「おっさんずラブ・ロス」しそうです。
実はちょっと左手首を痛めてまして...左手が痛みで器用には使えません。年末なのに、厄介です。
慌てて怪我したりしないように。こんな時だからこそ、充分に慎重に。まずは年を越しませう













