もう年末ですね~。だからじゃないけれど、頑張れ日本映画。 | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

寒くなってきました。昼間だけ温かくなったりもしますが、やっぱり、小寒い。
風邪だけはひかないようにと、いつも厚着をしっかりしていますが、そうなると動くのも億劫になり、ゆえに体重が...
更についつい食べ過ぎて、また重みが...
お洒落無縁。生活も鈍ってます。(*/∀\*)。

先日、紹介した「石の繭、殺人分析班」の続編「水晶の鼓動、殺人分析班」を観終え、現在、第三作目「蝶の力学、殺人分析班」を観ています。
第二作「水晶の鼓動」は前半は主人公の如月塔子が亡き父と言う重責を下ろし、今度は刑事としての責務と爆弾事件のトラウマに悩みました。その為、捜査は鈍化。ちょっと焦れる時間を経て、後半は仲間を信じ、立ち向かって行く姿を由々しく描きました。
内容的には爆弾テロなんて話なので、実直で等身大、そして痛みや緊張、そして匂い立つような感情の生々しさが伝わる第一作に比べて、浮世の話のようで、軽薄に感じてしまいました。
しかし、満を持して放映された第三作目「蝶の力学」は、第一作のスピリットに回帰する素晴らしい作品となっています。
ある殺人が起こります。それは、事業家の男が殺害され、首を切りそこに花を差すと言う猟奇的事件。そして彼の妻が行方不明に。
警察は妻による殺人逃亡と考えるが、妻の誘拐を思わせる犯行表明が送られてくる。
捜査は一転、妻の救出に全力を傾けるが、警察は"彼女の殺害"を止められなかった。亡骸にはまた首の切開と差し込まれた花...
浮かび上がる容疑者、現場に残る違和感、共通性の乏しい犯行...捜査は思うように捗らない...
そしてまた殺人が起こる...
まだ第三話なので、今後、どうなるか分かりませんが...良いです。
今作は犯行そのものも白紙。犯人への手掛かりがさっぱり見えない事が、刑事たちの気持ちを荒げさせます。
被害者を救えない、更に手掛かりが全く無い事に、刑事たちは心に焦りと怒り、そして失望感を抱いてしまい、次から次へと失敗を起こす悪循環に陥ります。
しかしそこで彼等の力と成るのは、仲間の存在。前作以上に彼等は仲間の想いを支えに、自らを奮い立てていきます。
如月塔子は相棒の鷹野が公安に移動に成る話に気を弱らせ、見捨てられたのではないか?と疑心暗鬼に駆られてしまいます。その鷹野は複雑な想いや過去があり公安行きを決めたのですが、その理由のひとつに"如月に捜査一課を任せられると分かったから"と言うものが有り、如月がそれを知ると、一転、踏ん張りどころを見せ始めます。
何しろ前作より如月塔子が逞しい。不安に気負う事の多かった如月は、今回には無い。父の面影に救いを求める事も有りません。
でもその父の影を鷹野の中に見ているような気がします。もしかして...恋してる?
新キャラの検死官の存在に疑念や執着をしてみせたりと如月の困惑は"過去"では無く"今"へと変化しています。
第三話では、捜査は新たなる見解を露にしていきます。出遅れていた捜査が犯人の足並みを越えようとします。が!犯人の行動が更なる一手を差してきました。
猟奇殺人の装いから無差別殺人予告へと変わります。法則性は更に崩れ、捜査網は足元を掬われたかたちに。
はてさて。新たなる犯行を止める事は出来るのか?結末や、いかに。
...内容も良いのですが、鷹野秀昭役の青木崇高君がね~良いんですよ。今回は公安への移動の準備や検死官との縁に事件より時間を裂き、如月からの不審を受けてしまう、そんな役回りな為に、個人行動が多く、登場シーンが少ない!
第三話の終わりで公安への移動を事件解決後に伸ばし、事件に専念すると発言してくれたので、今後に期待してます。
如月塔子役の木村文乃さんは細身、高音系なので、残念ながら、捜査長には役足らず。でも前述、まだ足りない刑事としては良い感じです。
何しろ愛着が勝ち。同僚刑事もみんな愛らしく、その不器用さも愛してます。誰もがきっと、愛したくなっちゃいます。
捜査の進行は概ね犯人リード。お陰で描かれるのは、捜査側の遣りきれない辛さ。
まあ、悔しいです。いつも悔しい。
刑事たちの憤りや辛さを目の当たりにすることになります。でも彼等が"筋読み"をし、情報の中から手掛かりを見つけ、絆が深まり、鼓舞し鼓舞されて必死で踏み留まり、歯を噛みしめ、血を拭いながら立ち向かう姿は感動的でもあります。
人を描いた、良いドラマです。それは刑事たちだけでなく、犯人の人間性や動機も浮かび上がらせます。
大好きです。
こんな捜査の合間もふんだんに描かれます。
また、左の青木崇高君が良いんです。惚れたかも?:p

そんな青木君がちょっと出演している「かぞくいろ、Railwaysわたしたちの出発」
折角なので、今作を観る前に、この「Railways」シリーズを第一作「Railways、49歳で電車の運転士になった男の物語」第二作「Railways、愛を伝えられない大人たち」と観て、今作に辿り着きました。
多くの人に愛され続けている本シリーズですが、私はあくまで映画として観ます。ですので正直...面白いとは...
特に第一作目は列車もの映画としては王道極まりないとは思いますが、カタルシスとなる筈の友人の死や娘とのすれ違いが、さっぱり生きていません。娘とのすれ違いなんて都合に合わせて離れたり近付き過ぎたり、さっぱり効果を成しません。
今までの安定した家族との生活を、ある意味捨てて運転士になる事を選ぶ、そんな心の決意を描くシーンも一切有りません。同僚、親友やシジミマンなる旧友の存在、いえ、入院した母でさえ、物語の都合を担う駒でしかありません。
列車マニアに対しても、もう少しマニアな話で浮き浮きさせるべきでしたが、あまり深掘りせず、過程を見せるだけ。
みんな、満足されたのでしょうか?
物語は流れます。でも流すために違和感のあるイベントを起こし、無理に波乱万丈にしようとして余韻を失ってしまったように思います。
何より、どんな状況に陥っても経済的事情や不可能に悩まない無敵の映画でした。
そして第二作。
こちらは始まりのシーンから列車を見せようとする意欲を感じました。美しい情景と淡々とした運転作業。等身大の列車運営の一コマを見せてくれます。
実はこれこそがマニアの見たいところでは?
不器用そうな昭和堅気の主人公も悪くない。どう紡がれるかが楽しみでなりません。
すれ違う夫婦。熟年の女性の自立を描くのですね。これは挑戦だ。
更に夫婦の縺れた縁の乱れを、若手新人の長距離恋愛と対比しながら、会社の人間関係をも紡いで行きます。淡々とした電車運行の中に、人は前を向き、心を変えていく。
しかし。引きずりながらも踏み込まない、すれ違う夫婦の想い。映画は行き来する列車運行のように滞留してくる。ヤバい。なんだか見えてきてしまう微妙で安易なエンディング...
思わぬ事件を乗り越えて、そしてたっぷり恥ずかしいエンディングへと妻を縛り付けていく。
あれ?女性の自立...どこへ?
「働きたかった」では無く「女性が如何に尊重されるか」が始まりではなかったか?
妻が背で語った夫婦の成り下がった関係図は、問題提起だけは為されながら、確実に甘過ぎるエンディングでは、死んでいました。

そんなかんなでさっぱり期待していなかった第三作目。
始まった瞬間から"電車愛"を見せ付けます。家族の繋がりのひとつに"列車"が有ると教えてくれます。
そして衝撃的な展開...
家族は幸せそのもの。しかし夫の修平は、くも膜下出血で亡くなってしまう。若妻の晶は子の駿也と共に一路、夫の実家へ。
そこにはローカル線おれんじ鉄道の運転士でもある祖父の節夫が居た。彼等は修平の弔いを行い、晶はある願いを乞う。
「もうしばらくここに置いてください」
仕事を探す中、晶は決意する。おれんじ鉄道の運転士に成る!と。
今回は題名にあるように家族ドラマの毛色を強く引き立てています。そして血の繋がらない唯一のピース、晶の立場を軸に"家族とは?"を紡いで行きます。
そしてその乗り越えて行く姿は、教師のゆりの選択へと受け継がれて行きます。
更に作中では父子のしてしまった過ちが紐解かれ、抱えた想いの行方を優しく温かく、非常に愛らしく綴って行きます。
温かいドラマ。人生は多く失敗と手遅れが締める。しかし、稀に贈り物のようにやり直しの機会をくれる。彼等は悩み、躊躇いながら、償うように他者に手を差し伸べます。
晶が自信を失った時「私が親で良いんですよね...」とこぼすシーンは胸に来ます。それを受け止める節夫がまた...堪りません。
更に女の友情はあっさりながら、非常に深く重く描かれます。じわ~っと染み入るような間を残し、私達の心にそっと足跡を残します。
人と人とが出会い、触れ合い、繋がり、人生を重ねる。その素晴らしさをゆったりと丁寧に運び、そして更に生きること、命、そして死を、悲しく、辛く、そして涙に濡らし、語り、ぶつけ合い、胸に抱いて、未来へと受け継いで行きます。
溜め息。もう。良い話なんです。こんなにも幸せな気持ちにさせてくれる映画は久しぶりです。じわっと胸を濡らす涙と共に、たくさん笑いもさせてくれました。
人生はたくさん泣いて、その涙の痕だけ意味に成る。一緒に泣いて、人生を深められます。
終盤、順調だった家族にも事件がおき、道を見失った晶に節夫が語ります。
一言一言が心たっぷりで、不器用でもありますが、記憶に残る台詞でした。
誰かと生きると言うこと。それを味あわせてくれます。誰かと生きたい。そう思える至宝の映画です。

主演、晶役は有村架純。彼女を、意識して観た初見はドラマ「海に降る」でした。
事故で命を落とした父の残した言葉を胸に潜水艇操縦士として奮闘する女性を演じました。その際、彼女はいつも不平不満を抱えていて、全編に渡りぶすっとしていたのですが、その様があまりに愛らしく、更に意外にも内面心理が感じられてとても良い演技をされていました。
しかしその後「アイアムアヒーロー」や「ナラタージュ」大ヒットの「ビリギャル」では、彼女の煌めきは私には届かず、少々、視界の向こうに...
そんな時に観た「かぞくいろ」は彼女の内面演技で、人間的愛らしさをたっぷり焼き付けてくれました。立派に...では有りません。まだ甘々です。でも、その足り無さはまさに晶そのもの。真っ直ぐで有りながら人を傷付けたりしないように言葉も行動も選び、感情には正直な、少女のような女性。
良かったです。
節夫役は國村準。彼こそ、秘める想いを演じるには充分な俳優さん。在り来たりな日本映画然りとした演技とはひと味違う、愛らしい祖父を見事に演じられておりました。
人生絡む教師ゆり役に桜庭ななみ。そして亡き夫役に青木崇高。( ☆∀☆)♥️
みんな印象に残る、良い演技を披露しています。

そ~れから。
先日、映画「ミックス」のBlu-rayを購入しました。日本映画で新垣結衣、瑛太による卓球スポコン?ものです。
親のスパルタによって天才卓球少女として育った多満子は、母から逃れようと卓球封印。好きな同僚とも順風満帆かと思われたが、その同僚に浮気され、失意のまま帰郷する。
帰郷の徒で男に襲われながら(本人談)も帰宅すると、母と卓球人生を送ってきた卓球場が、旧友の手でまだ稼働していた。
彼女は多満子を誘うが、多満子は卓球を遣りたがらない。
そんな時、かの相棒が新相棒と卓球で全日本卓球選手権男女混合、いわゆる"ミックス"を浮気相手と目指すと聞き、イライラを爆発させた多満子は、もう一度、卓球のラケットを握る。
しかし、彼女の前に現れたのは、帰郷の際に自分を襲った男だった。
と、若干、真面目に思えるスポコンサクセスもののようですが、映画はごく、笑いに満ちています。軽いタッチで、一癖あるキャラが多く、みんな能天気にけらけら笑っているようなノリです。
この手の映画だと「ウォーターボーイズ」で構築された、駄目集団がひとりの教師を軸にふざけながらも容易く成功していく、熱の無い失笑感を楽しむものが主流ですが、今作は違います。
軽いノリでもちゃんとスポコンしてます。
ただし。主人公が優秀卓球少女なので、サクセスは凡庸です。そこは笑いで山越えします。ドタバタトレーニングと謎の対戦相手とのお軽~い道場破り?で流しながら、ペア愛と仲間愛を築きます。
ちょっとね、チームのメンバーは人情を見せ付けたりギャグパートだったりと、設定イマイチですが、カタルシス有る瑛太と新垣のコンビは、清々しいスポーツの汗と絆をしっかりたっぷり堪能させてくれます。
当然、目指すは才の頂きでは無く、かつての相棒をけちょんけちょんにしてやるわ!

この映画は脚本の吉沢良太氏が宣伝文句に使われ、さぞ「リーガルハイ」と言う作品がヒットされたのでしょう。新垣結衣嬢と共に売りにされています。
しかし、忘れては成らないのは、卓球シーンの見事なカット割りと見せ方。非常に素晴らしいです。
これは監督さんの力量です。卓球に興味ない私をスポーツの臨場感に引き摺り込んだのですから。省略具合も反復や展開のタイミングも見事。とてもよく撮れています。これぞ演出。お見事。
まあ、感動したり、特別な何かを胸に宿すような作品では有りませんが、気楽に時間を楽しませる暇時潤滑映画としては充分に活躍してくれます。
更に私的には、チョイ役で「おっさんずラブ」の吉田鋼太郎さんが警視庁チームで出演していて、お宝のように楽しませて頂いております。

ふふふ。今、鋼太郎さんと崇高さんは、私のプチブームなのです。:p
紅葉、美しや。秋の醍醐味ですね。

☆思い切って髪を切りました。もう少し行っちゃおうかなあ...と思いながら、躊躇っちゃった。意気地無しです。
母は「冬に切るか!」と言うけれど、髪を洗う度、きちんと乾かすのが結構な手間なので、風邪をひかないためにも短いと便利です。
なので断髪、女心とは関係無いです(;>_<;)。
今年ももうすぐ終わります。保留にして来た事は有りませんか?
今です。片付けておしまいよ( ☆∀☆)ギラリン