生き辛い世の中ですが、ひた向きに生きれば、あれこれ楽しい。 | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

食の悦びと言うものは何にも代えられない至福な訳で...春先はまた、誘惑が...
先日はセリやノビルを野山で摘み、食の嗜好を満たしてしまいました。
旬は体に良い反面、地味に太るんです。( ̄ロ ̄lll)。
で。昨年のダイエット失敗をまたしたくないので、原因である"暑さに負けた"に苛まれないように、今年はプチ断食ダイエットは止めようと、新たな大作戦"水飲みダイエット"を試行。
タイに居た頃、不思議なほどに"もよおし良好"だった事を、ココナッツミルクなのではないかと思いました。確かに体には良いと思いますが、使い勝手も価格的にも、毎日、料理に扱うのは難しい...更に傷みやすく使い途中で長期保存も出来なくて...
で、噂を含めて試した"水飲み"。タイでは毎日、水だけを2リットルくらい飲んでいたので、もしや効果有るのでは?
それから一週間...超絶効果有りまして。(*๓´˘`๓)
しかし、好調快適で気分洋々ながら...関係は無いと思いますが、ちょっと片頭痛が...
ううう...地味痛...4日間...涙目...

でも春探しはしてしまう。
芝桜って元はピンクで遺伝子変異で色が変わったんだそうです。だからまれに元の色が出てきちゃう。
そう言う現象を"先祖返り"と言うそうです。
緑の桜。中心からピンク色に変わり、混じるようにして花期を終えます。
散り行く桜の中、ウグイスの耳心地良い囀りが林間に流れます。
ウグイスは口笛で鳴き真似をすると、対抗して似たように鳴いてきます。でも、こちらが失敗すると、そのまま鳴き返しをされてしまい...落ち込みます...


多く、中国資本のハリウッド映画は面白くないと言われますが...う~ん...確かに有ります。でも、香港的映画スピリットを携えたものの中には、なかなかイケる味のものも有るんです。
「スマート・チェイス」
かつてゴッホの絵画「ひまわり」を輸送警護中に奪われてしまった男ダニー。執着する故に恋人リンとも別れてしまった。今はリンの叔父マックとJジェイ、ディン・ドンとで詐欺紛いの仕事で暮らしていた。そんな時に受けた依頼。中国至宝の壺の輸送。
輸送は当然、安泰には行かず、悪漢の集団に襲われる。
チームワークが高じ、壺は何とか奪われずにすんだが悪漢の中に「ひまわり」強奪の時の犯人が居た!
ダニーは仲間の反対に逆らい、壺を利用して過去の汚点を拭い去ろうと目論む。

中国資本の悪いところは必然性の無い中国称賛が入るところ。かつての「ゴースト・ハンターズ」らのように舞台アメリカの中にチャイナタウンのような"中国"がエッセンスとしてあり、まるで異邦人たるアメリカ人の主人公が事態を解決していく...
アメリカ映画だもの、そんな話なら受け取りやすいし文句は零れない。しかしアメリカ映画を観ながら「アメリカ人は駄目だから中国人が...」みたいな話は、私達が観ても気が萎えるもの。
「ブラックレイン」みたいに異様な日本、しかしそこにある尊ぶべき心と理解が"繋ぐ"事に、映画における異国融合の利点がある筈。
しかし「スマート・チェイス」はどちらも無い。だからと言って残念な出来じゃない。ただ自然な形で主人公はそこに存在する。異国人である事など全く関しない。ブロンド髪が混じっているだけ。そこがとてもいい。
映画も懐かしき香港風味の争奪アクション!バイクに車に、走るし跳ねるし殴るし蹴るし。痛快アクションとして見応えの有るものに仕上げられています。
クンフーは使いません。あくまで現代アクションです。
そこそこノンストップで進む展開は飽きさせず、出てくるキャラクターはふんだんに問題解決に費やされ、更にちょっと裏切る展開は、良い感じに爽快終幕してくれます。
すごくわくわくはせず、すごく卓越もせず、すごく魅力的でもないけれど、悩まず清々しく攻防戦を楽しめる作品でした。
中国資本ながら、善も悪も中国人で描かれる誠実さもいい。だってジャッキー・チェンの○○拳あたりの映画だと、英国に美術品を売った中国人は責められず英国人は蛮虐に描かれる酷さが有りましたし、日本人なんてほぼ悪辣漢ですものね。比べて「スマート・チェイス」はフェアです。
プライベート・セキュリティ・エージェント、SMART(Security Management Action Recovery Team)役割分担もバランス良く、前面にダニー、サポートにマックとJジェイ、そしてメカニック担当のディン・ドン。そのチームワークの妙と友情が見所です。

主演はオーランド・ブルーム。あの「指輪物語」のエルフ、レゴラスです。居るだけで味の出せる役者さんに成りました。
彼の額のシワやちょっと過去を背負っている感じが良くて、ドラマを味わい深くしています。西洋人の老けやすさはこう言う利点があります。(*^^*ゞゴメンチャイ
叔父さんマック役にサイモン・ヤム。香港映画が流行っていた頃によく観ていた方はご存じか。
ちょっと小太り親父、頑張ってます。
若手Jジェイ役にはハンナ・クィンリヴァン?。発音が分からない...ちょっとツンツンしながらも意地らしく可愛らしい、やり手エージェントを演じています。
もうひとりの若手、ディン・ドン役はレイ・ウー。奥手の恋に悩みながら、仕事は誰よりもこなします。
息抜きキャラを軽妙に演じます。
何しろキャラクターの立て方が上手く、全てのキャラクターが良い具合に魅力を引き立てられています。きっと誰か、お気に入りが出来る筈です。
やっぱり展開はハリウッドが一番なら、香港映画の良いところはキャラクターなんですよ。それらが合わさったら良い映画に成るに違いない!
唯一の不満点はヒロイン、リン役、リン・ホン。唯一、キャラクター性が弱く、可愛げが無く愛らしさに欠け、「ダニー、そこまで縛られなくても...」と不満ばかり感じてしまいました。綺麗な顔立ちは、世の男性方の目も心も引くでしょうが、映画としては難点でもあります。イメージだけで造形され、ソフトウェア的にも多く表情演技に乏しく、人生の刻みが立ち振舞いや顔付きから見えないのです。やっぱりオーランドの額の皺こそが、何より愛らしいのです。
彼の西洋人である故の風貌が浮いてしまうかと案じていましたが、何より、彼から見える苦渋がこの映画を導いています。
面白かったです。

そして比べるは「グレート・アドベンチャー」
フランスの刑務所に収監されていた大泥棒ダン。彼は釈放され、監視の目をすり抜けて消えた。彼の次の目的は中国至宝の首飾り。
執着して追う刑事を尻目に彼は首飾りを奪取できるのか!

「スマート・チェイス」に比べ豪華でお洒落で、カット割りもカットバックもセンスに溢れていて、一見、目を見張ります。お金の掛け方が確実に違う。
しかし。う~ん...どうも軽薄さが漂うのです。
主人公はアンディ・ラウ。先日お薦めした「判事ディー」で主演した方です。左から二番目。年を経てもスッキリ、スマートでささやかに刻んだ老け具合を演技の深みに代えて、とってもカッコいいのです。今作ではまさに「ルパン三世」か「007」か。その風格はバッチリ。
しかしなのだ。前述、軽薄さ満々。
映画としてはテンポは良いし見せ場もふんだん、写真の通り「スマート・チェイス」並みにバランスの良いキャラクターを配置して文句なし。更に因縁パリ市警にジャン・レノを配し、魅力要素は駆け上がる筈...なのに、微妙なのだ...
あえて気になるのは、世界の羨望を集める中国の至宝...中国こそが世界を席巻する...そんな気配が有ること。そして"パリ市警"と言う存在を見せながら、活躍の場がさっぱり無いこと。折角のジャン・レノは完全に無駄遣い。居るのを忘れてしまうくらい。それでも忘れた頃にちらちら現れるくせに、執行権が無いからか活躍しない。「ルパン三世」の銭形さんみたいにインターポールにすれば良かったのに。
事件のオチは強引、伏線は伏線に成りきれていないし、友情のオチも呆気ない。中国独特の「恩義がある」故の"忠義"も奮われるけれど「裏切られ、死してもなお...」なんて事は無く、あっさり見限り。
...そんなでもスゴいのは、これだけ不満要素に満たされながら、最後まで見せちゃう軽快さ。映画としての素材にはさっぱり妥協無しで見所満載。ドローンや数々のツールも「007」以上に多様で魅力的で惹き付ける。盗みのテクニックやその件りはファッショナブルでありスマート。ちょっとしたギャグもスマートです。
風景も美しくロケーションも魅力的。
「面白い!」とは零れないが、「悪くない」とは零れるでしょう。更に多くの方が「日本じゃ撮れない」と零してしまうでしょう...(*T^T)。
あ、それから、音楽が「007」そっくりです。驚くほどまんまです。確実に意識してます。
ならば女優陣はいかほどに...
元カノ、アンバー役の方はどうも華が無く、途中からアクションに参加してくるけれど、正直、愛が湧いていないので、存在感薄し。
チームのレッド役のスー・チーはツンケンするキャラが映画のノリに合ってない。きっと「ルパン」の不二子ちゃんを意識したのでしょうが、それにしては愛らしくない。
それでもふたりは確実に立ち位置ボンドガール、しかしどうにも劣化版...
そこなのかな。駄目なとこ。
魅力では「スマート・チェイス」のハンナに軍配ありです。映画もね。
良くも悪くも有りまして、でもどちらも楽しめました。


☆悲しい話。
27歳のロシア人医師ミカエルは、クルスクでニナ・スルグツカヤさん25歳と性交渉を交わす関係になり、その際、ニナさんがトランスジェンダーだと気付くと、彼女を殺害し、その遺体を人道性に欠く方法で処分したと、警察で自供したそうです。
その報せに日本人の反応は、多くの方が殺害した事には否定しながらも「気持ちは分かる」「当たり前だ」と言葉を連ねたそうです。
...私は、言葉を失いました。