相変わらずの花見と映画日和。 | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

春なのになんだか寒いです。冷えるとそのままダウンしてしまうクセ?がついてしまい、またダウン...
自分のことながら呆れてしまいます。
お疲れですが、れっつごー♪
それでも出掛けてしまうのは、やっぱり春だからなのです。桜の満開は2、3日必要かな?
行くぞ~((●゚ν゚)サクラ~
もう少しだネ。

気付けば"平成"は終わり"令和"と言う元号に成るそうですね。そう言う日本らしい?東洋らしい?ものは好きです。でも世間の危惧は書類記載のこと。
書類は西暦に統一してくれて構わないんだけどなあ...
私は平成何年かを忘れがちだったので...
老人性なんちゃらの気配あり...ガ━(ŎдŎ;)━ン

なので映画観て、せめて心だけでも豊かにボケませう。
そんなヨレ子の耳に入ったのは、映画「マスタング」。
全米4館で始まったこの映画は瞬く間に拡大公開。まだまだ小規模ながらも大ヒット。
囚人の男が野生馬の調教の務めを任される。そのマスタング種は荒々しく、皆はこう口にする。
「馬には人間にどうしても馴れないやつがいるんだよ」
しかし彼は毎日、馬に対峙する。向き合うことを放棄してきた娘に向き合おうとするかのように。
長い時間が過ぎ、彼の心が折れそうになった時、馬はその頭を男の傍らに垂れる...
感動作らしい。父娘の縁が再び繋がる物語なのだろう。親身に向き合うことこそ愛なのだと教えてくれる作品なのだろう...
予告を観ましたが、心の描写が丁寧に描かれ、美しく繊細な映像で綴られているようです。
主演はマティアス・スーナールツ。聞き覚えが有るかもしれない。そう。「遥か群衆を離れて」「フランス組曲」「君と歩く世界」「レッド・スパロー」、そして「リリーのすべて」のハンス役、彼です。
私はこれら全て、大好きです。
マティアスはデビューから暴力映画が続き、今でもそのイメージが付いてしまっているようで、無骨で粗野な男を演じがちです。今作でも囚人だものね。
またか~と思いながら、弱さや複雑な感情を目に浮かばせる彼の演技が好きです。きっと「マスタング」でもそうに違いない。

そんなマティアスの映画を観ました。
「ビヨンド・ザ・スピード」
レーサーのビビはジノと出会う。彼はとても堂々としていて優しかった。ビビはジノに心惹かれ、ふたりの関係は深まって行く。しかし、ジノは強盗犯だった。
ビビはその事実を察し、後に知ることに成るが、一度灯した愛の火は燃え盛るばかりだった。
しかし、ふたりには尽く因果が巡る...
視聴後、思わず、溜め息が零れました。言葉を、良くも悪くも失っていました。
"良く"は長い旅を終えて、その旅で得た記憶を、全霊で刻み込もうとするかのような満足のようなもの。
しかし"悪く"も有って、それは残念なほどに悲嘆に暮れるふたりの不遇に、ただ嘆くことしか出来なかった。
そんな不満である。
映画は4つの括りを持っています。
ジノの人生の始まり。
ジノ。
ビビ。
そして、ふたりの物語。長い旅の最終章。
ただしそれは決して豊かなものでは無く、心は繋がりながらも"想いの描き方"の違うふたりのかたち。それが尽くズレて行く。そんな有り様。
よく言う男と女の違いなのか、ただ生まれの違いなのか...その行く末はあまりに厳しく、何でよ!そんな憤りばかりが、私達の心を占めてしまう。
相手を想う故の行動にしろ、過去のトラウマから来る過剰反応にしろ、それらが全て、ふたりを追い詰め、傷付き、痛みにもがき、喘ぎ、叫び、そして絶望する。しかし映画は更に悲嘆を負い被せる。
涙。それしか残らない。何度、過去を呪ったろう。悔やんだろう。こんなにも「もっと早く出会いたかった」と思わせる悔しさは、そう味わえない。
残念なのは演出が生真面目すぎなのだ。もっと煽って、私達を絡め、振り回して飲み込んでくれて良かったのに、映画は傍観者の席しか許してくれなかった。
私は彼等の一歩後ろをついて行く事しか出来なかった...

始まりはジノの幼年期。悲惨な家庭環境と、あるトラウマを描きます。痛々しくて目を背けたほど。
ジノの章はとても愛らしく素敵な時間から始まります。ただし、彼の危ない裏側も見せられることに。
強盗。
フランスやドイツなどの映画では、銃器の重量感と言うか軽さも含めたリアリズムは、とても見事です。
更に音の力は絶大で、甲高い軽さと重く鈍い、鉄板をも貫くようなおぞましさが、激音と共にこめかみに響きます。
2000年頃から再起したフランスのフィルムノワールは当初こそジャン・ギャバンやアラン・ドロンの時代の抗争とアウトローの悲哀を模したものでしたが、最近はよりシビアでリアルな犯罪映画の体に変わりました。多く銃撃戦はより派手に、より緻密に描かれています。
今作でも見事を越えた、圧巻の強盗劇が繰り広げられます。所詮犯罪なのに、感嘆の声をあげてしまうほどの巧妙さが有りました。
そうは言え、この映画の本分は"心のゆくえ"なのだ。
味はジノよりビビにある。
何しろビビには目が離せなかった。
彼女はジノのように過去は描かれなかったけれど、彼女の言動や選択、そして父や兄の言動の中から彼女の過去が見えるようでした。もしかしたら理想を押し付けられて、望むような女の子の人生を歩めなかったのではないかと思わせる。
彼女の暴走のようにさえ思える愛への邁進は、とても危なげに見えるから。
もしかしたら彼女は愛にすがり付いたのでは無く、現状から逃げ出したい切望だったのかもしれません。
彼を選んだのは「同じ匂いがしたの」、そんな感じ。
でもそこに居るのは、血と泥の中を這いずって、身なりだけを整えた"ジノ"でしかない。ビビのように、小綺麗に育ち、硝子細工の中の荒みきった心くらいではジノの染み付いた臭みとは絡まなかった。
しかし。ジノこそ、そんな自分と自分の現状にうんざりしていた。ビビのように生きたかった。彼女と居れば、変われるかもしれない...そう信じたかった。
しかし...彼の想いは、悪縁が許さなかった。
悲観ばかり書き連ねましたが、愛の描きも素敵なんです。ジノが出掛ける時、一度、去り、戻ってくる。ビビはその気配を察してにこっと微笑むと、ジノが後ろから抱き締める。
顔を見詰め合い、そして。
「愛してる」と連呼する。
「私も」そう答える...

監督は「闇を生きる男」でオスカーノミネートの経験を持つ方らしい。年配の監督さんなのかしら?どうも古くさい。淡々と話が進み、驚きや刺激の有る展開は無い。
強い実感は無いけれど、ただただ"愛"と言う言葉と形にしがみつき、溺れていくふたり。常に築かれるものは無く、ただ、刹那な時間が流れていく...
想いの距離が歪み、息苦しいくらい胸が痛む。
息が詰まり、交わす視線...感触...歪みのままに繋がる心...そして生暖かい吐息が溢れる...危うさこそが世界を包む...
何とも懐かしい。かつてのフランス映画はこんなだった。ただ時間をかけ、その時間を弄ぶように私達を焦らして、その先の吐き出される感情の飛沫を味あわせる。

ジノ役は当然のマティアス・スーナールツ。
いいね~。何だろうね~。彼の表現する男の不器用さは堪らない。今作のトラウマに纏わる事件は、さすがに「有り得ない!」と唖然としましたが、そんな私より100倍しょげて目から肩からぐったりしているマティアスは、あまりに憐れで、抱き締めてあげたくなりました。哀愁を全身で表す人なんですよね。(/ω\)。
ビビ役はアデル・エグザルコプロス。
彼女の演技も素晴らしかった。初めからちょっとただの女の子では無いと思わせる、態度や視線が堪らなかった。先に述べた、懐かしきフランス映画の女優の面影が垣間見れる。「狂気の愛」のソフィー・マルソーか「べティ・ブルー」のベアトリス・ダルか...
ちょっと猫系の顔立ちがまた堪りません。

DVDはアクション映画のように売るようですが、基本、アクションなんて有りません。強盗シーンも短いです。
インターナショナル・タイトルは「レーサーとジェイルバード」レーサーと繋がれた鳥?篭の鳥?で良いのかな?...原題は「Le Fidele」"忠実な"と言う意味で"浮気しない恋人"と言った意味で使われる事も多いとか。
そう言う映画です。
一応、逃げる疾走から始まり、怒りや失望、絶望までも"走り"で描き、ラストも"走り"で終わります。最後の走りはどんな想いが込められているのか...辿り着いた先で、誰もがため息を溢すことでしょう。
残念な事にあっさり終わってしまいますが、情感残る、素敵な終局でもありました。
私は充実して観ていましたが、2時間余りはちょっと長いかな...


久々のFallout4日記。(Fallout4はゲームです。)
しばらく街作りばかりで、合間にバグ回避にイベントをこなす程度。でも息子が人造人間の組織に誘拐されたこと、そこは入り口が無いこと、その秘密を知るかもしれない何者かが放射能に汚染された土地に逃げ込んだこと...等が分かりました。
他にも脅迫されている青年を助けたり、冷蔵庫ロボットを拠点に持ちかえったり、永遠の命を得ようと放射能で自らを化け物にしたギャングを捜したり...
でも私はやっぱり街作りがメイン。
初めに作り始めたドライブイン・シアター跡はスタジアム型にしたかったけれど断念し、中央密集型のタウンにリメイク中...等、コンセプトを一新しました。
崖上の狭い土地は、現代建築風に。
海沿いの、とある一家の小さな農場にはマンション型。
ボストンシティのアパルトマンの隙間にはがっつり一杯に建築物で埋め尽くした。
で。最新進捗は燃料発電機を風力発電機に代えてエコに転換中。
巨大なくせに発電力が低いので配置が大変ですが、騒音も無く、壮観です。
ああ...なんて楽しいのかしら。
最近、街中で建築物を見ると、つい、作り方を考えてしまいます。ゲームでも壁に色が塗れたり、カーブや円形を使えたらなあ...とつくづく思います。

私は天文学者に成りたかった。映画「コンタクト」や「ミッション・トゥ・マーズ」に心震えるの。
でも大好きな「スターファイター」のように、スカウトされて、宇宙戦争で銀河も救いたかった。
ゲームはそんな夢を叶えてくれる。今の私は"戦い"より"生みたい"。それさえも叶えてくれる。