"共感力が高いHSPは

人からの影響を受けてしんどい"

 

そういった表現を見るたびに

なんとなく違和感を感じていました。

 

 

共感力って

相手の立場に立って

相手の気持ちに寄り添えることで

相手がわかってくれてると感じてくれることだと思うから

 

寄り添って一緒に考えたり、心を痛めたり

ときには本人より真剣に悩んだりするときもあるし

 

考えがブレるというか

流されやすいというか

そういう側面はあるのかなとは思うのですが

 

"自分が影響を受けてしんどくなる"

というのはどこかしっくりこない感じがしていました。

 

 

HSPは境界がもろいと聞きますよね。

 

たしかにエレイン博士の書籍

ひといちばい敏感な子の中にも

 

HSCは、しっかりとした境界線を引くことが苦手です

 

とありますし

 

ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。にも

 

多くのHSPが、

いちばんの悩みの種は自分の「境界」がもろいことだという

 

とあるので

「境界」がもろいと感じているHSPが多いのは事実だと思います。

 

 

「境界がもろい」とはどういうことかというと

 

自分には関係のない問題に巻き込まれたり

たくさんの人にイヤな思いをさせられたり

必要以上に口出ししてしまったり

人間関係の泥沼に引きずり込まれたり

相手のことをよく知りもしないうちから深くつきあう羽目になったり

 

博士の書籍に記されてあります。

 

 

ですが

わたしがお伝えしたいのは

 

「境界がもろい」ということは

生まれ持ったもので変えることができないものなのか?

 

HSPの特徴としてしまっていいのか?

 

というところです。

 

 

ひといちばい敏感な子の中には

 

①自己肯定感を育む

②自己否定感を軽減する

③適切なしつけ

④敏感な個性を周りに伝える方法

 

これらが

 

子どもが他人との間に

健全な境界線を引く手段ともいえる

 

とされており

 

他人の考え方や感じ方、言葉に敏感で

圧倒されやすく、自分自身を見失ってしまう傾向にあるHSCは

しっかり境界線を引く必要がある

※なのでHSCの子育てに①〜④が大切だと記されているのです

 

そう書かれています。

 

 

ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。には

 

ここにひとつの絶対的な法則がある

しっかりとした「境界」を築くには鍛錬が必要なのだ!

 

ちゃんとした「境界」を築くことを人生の目標にしよう。

 

〜中略〜

 

境界をつくる努力をしている間に、

前よりちょっとは進歩したな、と気づくことが大事なのだ。

 

とある。

 

つまり

境界のもろさは

 

圧倒されやすく自分を見失いがちなHSC(HSP)は

境界線を引くことが苦手とは言えるが

 

生まれ持ったものではなく

環境や経験による後天的なものであり

 

環境によってはHSCでなくても

境界線を引くことが苦手と感じる子もいると考えられる

 

そして

 

たとえもろかったとしても

「境界」を意識することで

「境界」を築くことはできるということ。

 

 

だから

 

敏感さの特徴として

「他者との境界がもろい」とあげるのは

適切ではないとわたしは考えます。

 

いくらそういった傾向にあるとはいっても

生まれ持った特性ではないのなら

「敏感さ」の本質ではありません。

 

そして

 

「共感力の高さ」は

HSPの本質である4つの特徴

DOESであるので

 

・D 深く処理する

・O 過剰に刺激を受けやすい

・E 全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い

・S ささいな刺激を察知する

 

「共感力の高さ」と「境界のもろさ」は混同してはならない

とわたしは思います。

 

 

混同してしまうことで

「境界のもろさ」は生まれつきなんだと

 

※境界のもろさは先にあげている

  「境界のもろさ」とはどういうことかというと…を参照してください

 

変えられないものだから

つらくてもこれを受け入れなければならない、と

 

本来背負わなくていいものを

背負いこんでしまうことになるだけだと思います。

 

 

「境界のもろさ」は

HSPであると気づくきっかけとして

もしかしたらいちばんわかりやすい表現なのかもしれません。

 

しかし

 

生まれ持った特性だと思ってしまうと

「敏感で生きづらい」という思い込みにつながり

 

HSPと知ったことで大切な

リフレーミング(捉え直し)の妨げになってしまうことも考えられます。

→HSPと知ったことでのリフレーミング

 

 

HSPと知って

自分だけじゃなかったんだ、と救われたけど

一生このつらさを抱えていかないといけないんだ…

そう思ったら落ち込んだ

 

そういうお声をよく聞くのですが

 

おそらく

「境界のもろさ」による影響を

生まれ持ったものだと思ってしまったことにより

落ち込んでしまったのではないか、と推測しています。

 

「境界のもろさ」による影響は

自身で変えていくことができるものだから

どうか落ち込まないでほしいと思います。

 

 

わたし自身が「境界」をどうしてきたのか

このあたりは今までを思い出して書いていけたら、と思っています。

 

エレイン博士の書籍には

「境界」の築き方についても触れてくださっています。

 

 

それから

お子さんがいなくても

ご自身を振り返るのにとてもいい書籍だと思うので

ひといちばい敏感な子は目を通していただきたいと思います。

 

 

 

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