『求道者との対話シリーズ』神へゆだねたら問題は解決するか？

私のもとへは

瞑想に関しての質問、生きかた、考え方などに、ついて多数の方々から質問やメッセージが来ます。

以前から、そういう方とのやりとりを記事でまとめて

皆さんに紹介できたらいいな。と考えていました。

※やりとりを簡潔にポイントだけを抜粋しています

サラリーマンでも最近は、瞑想センターに行ったりすることが

多いみたいです。

それだけ瞑想や精神世界などに関心を持つ方が増えたということでしょうか。

なので在家（世俗生活しながらも修行に精進している方）や

出家（坊さん、ヨギ）などを一括りにして

求道者と呼ぶことにしますね。

求道者　71歳
求道歴　55年
既婚

キリスト教徒
非二元実践者

求道者

『人間がどれだけ努力しても無駄である。神々へ祈り、守ってもらえるようにすることが大切だと思う。

エゴを失くした明け渡す人生が真理であり自分で努力して

真理を掴むことは不可能だ。人はそのままで完全でありそのままで救われてる。

ましてやお金を稼いで成功するなんて真理から背くのではないでしょうか？』

回答

あなたが主張してることは理解はできます。

でも完全に間違えています。

そして神を冒涜しています。

よく世間のスピ系でいわれる

「あなたはあなたのままでOKだ」みたいなメッセージは

霊的次元の低い方々が解釈して今、かなりの混乱と弊害を

世間へ与えています。

そしてこども達や努力する人間の大事な機会を

奪い、人間を怠惰なものにしてしまう恐れがあります。

パナマハンサ・ヨガナンダ大師はこう説いています。

「もし誰かが、教会の会員になれば神をもたらしてくれるというのであれば、その人に教会が同じように自分の代わりに食事をしてくれるかどうか尋ねなさい。もし教会が、あなたの努力なしにはお腹をふくらませることができないのであれば、どうして、あなたの霊的努力なしに教会があなたの魂を満たしてくれるということを受け容れられるでしょうか」

日本では坐禅して悟ろうとする禅宗、いわゆる自力（じりき）と

自分で努力しても救われないから神仏へすがることを大切にする

浄土真宗など他力（たりき）の二つが大きな流れです。

この二つも大きな問題があります。

日本の坐禅して悟ろうとする禅宗は神仏の愛などを否定しがちですし、自分で努力しても救われないから神仏へすがることを大切にする浄土真宗などは修行を否定しがちです。

※愛や慈悲を否定して修行、悟りになんの意味があるのか？

※霊的な自分の努力を否定して神仏が救ってくれるのか？

ここで大切なポイントは

いずれにしても自分の過去の失敗や体験を

宗教（スピリチュアル系も含めて）教えを隠れ蓑にして

自らを慰めていることに気づいていないのです。

これは本当に危険極まりない。

皆それそれに青春期を送りながら、人並みに世間へ出たものの

うまくいかない…

友だちはできない。

お金は稼げない。

彼女や彼氏はできない。

オシャレのセンスもない。

笑いのセンスもない。

仕事も評価されない。

上記のことで苦しみ、悩み、葛藤して

認められないから逃げて世間の人ではなくて

精神世界の住人になろうと特別意識をもち大きなエゴという荷物を

ぶら下げているのです。

だから世間から逃げても

苦しいし、特別意識が強すぎて人間関係でもまたエゴが邪魔をして

精神世界のなかでも認められない‥

そこで明け渡しとかいう最強の呪文にすがるのでしょう。

パナマハンサ・ヨガナンダ大師はこうも語っています。

『自分自身を無神論者だと思っている人のほうが、頭では

神を信じながらも他者に対する行動においては思いやりのない

多くのひとびとよりも、他者への愛をもってるゆえに、じつは神により近いところにいるかもしれません。

神は、言葉ではなく行動を見ていることを忘れてはなりません』

アウトローやヤクザなどは上記に該当する方も多い気がします。

私が実際に堅気になった当初などは

なんて堅気の人間は冷たい者たちが多いのだろう‥と

思うこともしばしばでした。

それから金を稼ぐことを否定する方も心理構図は一緒です。

「自分が稼げない」

理由はこれだけです。

ようは自分の選択肢をもっていないのです。

「稼げるけど今は修行に専念したい」

こういう態度は立派です。

でも稼げないからお金を否定するのは惨めだしみっともない。

クリヤヨガの偉大なる大師でもある

ラヒリマハサヤ大師（ヨガナンダ大師の先生の先生）は

一生涯を家庭人として過ごしながらも、クリヤヨガの偉大なる

教えを説きました。

しかも当時のインドは植民地であり、その支配者のイギリス側の人間として働いていたくらいです。

※当時イギリス領下のインド軍でエンジニアとして働いています

さらに会計官としての稼ぎは十分ではなく家庭教師もしており
学校でも働いている。

※何を教えていたのか気になります‥

家庭をもっていたことも有名な話しです。

そしてバナラシ（当時はベナレス）に住み１８歳でスリマティカシモニと結婚し子供した。
二人の息子ティンコウリとドｳコウリ
三人の娘　ハリモティ　ハリカミニ　ハリモヒニ
を授かっている。

パラマハンサ　ヨガナンダの「あるヨギの自叙伝」参照

お金を稼ぐという能力も

本当に愛や慈悲を大切にする方々は成功するのです。

だって当然じゃないですか。

人間あってのビジネスやお金なんですから。

当然ですが明け渡ししても他力本願でお経を唱え続けても

お金は空から降ってきませんよ。

だから宗教家やスピ系で家庭や友情や仲間を大切にできない方々は

偽物です。

お金を稼がないと大切な方を守ることはできませんよ。

そもそも、その絆意識や愛情などの根底に流れる

エネルギーは神仏からの力ですから。

そのエネルギーが強い人はどの分野であろうが

成功するのは当たり前なんです。

ですから禅宗などで悟っても人格は変わらないと主張している

方々とは偽物などで気を付けた方がいいです。

※悟ってもスーパーマンになることはないですが、人格は少しづつでも変化するのは間違いないです。

これは私が保証します

最後に明け渡しのまつわる、逸話を紹介しておきます。

ある女性達は神を信頼していたので、いつも車に鍵をかけなかったらしいです。

パナマハンサ・ヨガナンダ大師が

「用心のため鍵をかけた方がいいですよ」と言うと

彼女たちは

「どうしたことでしょう。先生の神様の信頼はどこへ行ってしまったのでしょう」と二人は声を荒げたようです。

ある日、数千ドルの債権と貴重品を車に置いていきました。

「主はいつも見守ってくれています。

なにも盗まれたりはしません」

二人はそう言って、車をあたかも神様の監視という半ロック状態、つまり半開き状態で置き続けました。

すべてを自慢の神への信頼にゆだねたのです。

そして結果は‥‥

泥棒にほとんどの財産を盗まれたのです。

二人のうち一人は全財産を失うほどでした。

パナマハンサ・ヨガナンダ大師はのちに彼女たちにこう言ったそうです。

「神から与えられた理性と常識の法則を無視して、どうして神に自分を守ってくれることを期待できるでしょう。信頼をもつのは良いことです。しかし同時に実際的でありなさい。ただ神を信頼しているかといって、むやみに神を呼び出したり、なにもかも神に期待するようなことをしてはなりません。神は必ずあなたの面倒を見てくれます。しかし、あなたもまた自分のやるべきことはやらなければならないのです」

パナマハンサ・ヨガナンダとの対話から

神から与えられた理性と常識の法則を無視して、どうして神に自分を守ってくれることを期待できるでしょう。

これはすべてに当てはまります。

与えられたものを大切にせずに、与えてくれた神にすがるのはやめましょう。

与えらえたすべての可能性に努力して、ときには喜怒哀楽にまみれながらも与えられた力を最大限に活かしましょう。

そして神への信頼、感謝を忘れないようにしたいものです。

家族もお金も恋も人間関係もビジネスもセンスも健康もすべて

神から与えられた大切なものです。

その大切なものを否定するのは神への冒涜です。

自分のエゴで世間に疲れ果てた者たちが作り上げた幻想は

一生懸命に生きる人々や夢を追う者たちの可能性を蝕みます。

それを神とか悟りとか非二元とか空とか偉そうに語るのは