わりといろんな病院を
知っているつもりですが、
今回母が倒れ、
こんなに日中ずっと病院にいたことは
さすがに今までありませんでした。
そして思うこと。
看護師さん(看護助手さんも)や
介護士さんは激務。
母は脳出血で倒れ、
急性期の病院にまず緊急入院して
そこに1ヶ月半いましたが、
救急病院はほんとうに修羅場。
みなさんとてもいい人なんですが
とにかく人が足りない。
そして忙しい。
おそらく細かい申し送りの時間が
取れないので、
患者さんの処置をしながら
ほぼ怒鳴りあうていで
連絡事項を言い合ってたりする。
こわいよー…
と 震えながら隅でじっとしていました。
母はこの病院にいる間はずっと
不安定で
大声で叫んだり泣いたりだったので、
また母の他にも
不安定な患者さんが結構いたので
文字通り怒号が飛び交う中、
できるだけ邪魔にならないように、
そして大声を出す上に
要求が多い母をなだめつつ、
あっちをさすりこっちをさすり
身をすくめて過ごしていました。
何回も言うけど、
みなさん1人1人は
とてもいい人達でした。
優しい言葉をかけてくれた人もいた。
ただあまりにも激務過ぎて、
あと休憩する場所もなかったのかな
母の病室の向かい側が
流しと倉庫になっていて、
助手さん達はなんとなくそこで
作業しながら立ち話するのが常で
｢あの人なんて名前だっけ。
ほらあのサイレンのおばあさん｣
｢そうそう〇〇さん｣
｢もうね、苦情きてるの。うるさいって。
違う病室からも｣
たぶん途中でもうひとりの人が
向かいの病室に私がいるって気がついて
制止したようでした。
母は夜も騒ぐので、
昼間はなるべく起こしておこうと
いう方針で、
昼間ウトウトしてると
起こさなければいけない。
起こすとワーーーと叫び出す。
水をちょうだい、トイレ連れて行って、
しねばいいとおもってるんでしょ！！
つらい。
つらい上に
サイレンのおばあさん呼ばわりか。
私は騒ぐ母を置いて病室を出て、
1階の談話室へ行ったら人がいたので
中庭のベンチへ出て泣きました。
ここなら誰にも見られないと思ったけど、
2階の廊下を歩く人から丸見えだった。
恥ずかしい。
激務なのはわかります。
みなさんいい人なのも知っています。
愚痴りたくなるのもわかります。
それにしても患者のアダ名とか
家族には(ほんとは患者にも)
絶対聞こえないところで言ってほしい。
急性期の病院ということもあり、
あまり家族が長時間
面会にも来ないし、
だからもう、
誰かが聞いているという
意識がないのかもしれない。
それが常態化してるんだろうなと
思いました。
もちろんみんなではないけれど。
というか、
私も気をつけようと思いました。
そのあと、その助手さんは
ニコニコしながら母のところに来て、
伸び放題だったざんばら髪を
可愛く結んでくれて、
親切に言葉をかけてくれた。
私は人のそういうところって
ちょっといとしいと思ってしまう。
気をつける、私も。
今の回復期リハビリ病院へ
移ってしばらくはやはり大声で騒ぎ、
暗澹とした気持ちになったけど
2~3週間すると、
徐々に落ち着いてきて
倒れる前と同じくらいに
会話ができるようになった。
リハビリ病院は
急性期の病院ほど
殺伐としていませんが
母の病室の横に倉庫があり
少し身構えましたが、
先輩が後輩に
普通に仕事を教える会話が
聞こえてくるだけだったので
ホッとしました。
リハビリ的には
あまりうまく進まなかったし、
母のやる気もまったくなかったですが
それでも毎日びっしり
スケジュールを組まれて
介護士さん達が
入れ代わり立ち代わり
看護師さん達も
入れ代わり立ち代わり
身体の回復はならなかったけど
精神はずいぶん安定した。
やっぱりね、
規則正しい生活と
身体を動かすのって大事なんだなと。
母は個室で
口から食事を取れないため
食堂には行かなかったので、
他の患者さんや家族さんとは全然
知り合えなかったけど
職員さん達とお別れするのは
ちょっと寂しいです。
リハビリ病院でもう母は
できることがなく、
明日、介護施設を兼ねた療養型病院に
転院することになりました。
去年、小父さんが亡くなった時も
思いましたが
それまで毎日のように会って、
相談にのってもらったり
親身にしてもらった人達が
病人が亡くなると、
明日からはもう全く会わなってしまう、
その呆気なさがなんか不思議でした。
職員さんたちは
もうそれを
何度も何度も
何度も何度も
繰り返しているんだな…
今の病院に来た時、
不安ばかりだったけど
30年ぶりに作った定期券も慣れたし、
コインランドリーも慣れた。
これは父の命日の
母の病室。
あと、知らなかった。
ホームからスカイツリーが見える。
病院帰りのホーム、
クタクタだったけど
夕暮れは綺麗だった。
次はどうなるかな。
たぶん長く通うと思うから
緊張するけど、焦らず慣れていきたい。