喜びと悲しみは紙一重 | 夫が前頭側頭型認知症になりました

夫が前頭側頭型認知症になりました

2023年12月に夫が67歳で「前頭側頭型認知症」と診断されました。
現在進行形の介護をブログにしていきます。

先日(5/9)に有休を取ってユニバーサルスタジオジャパンに行ってきました。

すごく楽しかった!

と言いたいところなのですが、驚くことに実はそうではなく・・・。

 

いえ、USJそのものは楽しかったのです。

推しアニメのライドは迫力満点だったし、ハリポタもマリオカートもクオリティがすごくて感動しました。

食事も推しアニメのレストランに入ったのですが、各キャラをモチーフにしたメニューで見た目も味も抜群、等身大フィギアとの写真撮影もあってアニメの世界観にどっぷりと漬かることができました。

道中や待ち時間に友達とたくさん喋って、ストレス発散にもなりました。

 

でもやはり寂しかったのです。


新大阪に前泊したのですが、その夜は初めて一人で一晩お留守番する黒猫くんのことが気になりはしましたが、私自身はいる場所が変わっただけなので特に寂しいということはありませんでした。

なのにUSJで「楽しい!」「すごい!」と思えば思うほど、寂しくなってしまったのです。

 

昨年の9月にも名古屋のある所に日帰りで遊びに行ったのですが(このときも推しアニメのアトラクションがあったので行きました)、当時は主人が家にいて、帰りの新幹線の中で「すごく楽しかったよ!」とLINEができました。

でも今回はそれができない。

帰っても「〇〇が良かった!」「□□がこんな感じですごかった!」と感動を主人に話すことができない。

それがとてつもなく寂しく感じてしまいました。

 

実は名古屋に行ったとき、帰路の途中でLINEが既読にならなくなり、自宅最寄り駅から電話しても出ず、おかしいなと思いながら帰宅すると「スマホが通じなくなっちゃった」と言われた、という事がありました。

 

見てみると全くの操作不能状態。

私ではどうにもできないので翌日ショップに持っていくと複数(15個くらい)のウィルスに感染してしまっていました。

原因はYouTubeを見ているときにスパム広告のバナーをクリックしてしまっていたこと。

初期化で直ると言えば直るのですが、そろそろ買い替えの時期だったので結局は新しいスマホにして事なきを得たのですが、あれほど「押しちゃダメ」と言ってあったものを押してしまっていたことに驚きを隠せませんでした。

 

この頃は主人の様子がおかしいと思ってはいたけれど、まさか認知症だとは思っていなかったので、前々からダメだと言っていた広告をなんで押してしまうのか不思議でなりませんでした。

一年前はこういうスパム広告を押してはいけない、と私に言われて理解していたのに。

やはり認知症を発症していたからなのでしょう。

新大阪から帰る新幹線の中でそのことを思い出してしまい、更に凹んでしまいました。

 

そして帰宅したときに部屋が真っ暗なことが、寂しさに追い打ちをかけてきました。

 

主人が入院して一人暮らしに慣れてはきたものの、やはり特別なときはそばにいて欲しい。

喜びや楽しさを共有したい。

それができないのがこんなに辛いとは思っていませんでした。

 

明後日は面会の予約が入っています。

久しぶりに主人に会えます。

 

USJに行ったことを話せば、優しい主人のことだから「楽しかった?良かったね!」と言ってくれることでしょう。

昔から主人は、私が「楽しい」「嬉しい」と思うことが一番の喜びだという人でした。

食事やお菓子を美味しいと食べているのを見るのが、すごく好きな人でした。

歳が離れているせいか、本当に私を可愛がってくれていました。

 

だから私も、いつも何でも主人に話してきたし、友達と出かけたときは必ず楽しかったこと、嬉しかったこと、感動したことを写真を見せながら主人に話していました。

綺麗な景色や素晴らしいものを見れば「主人にも見せたい」と思うし、美味しいものを食べれば「今後は主人と一緒に来よう」と思いました。

 

今はそれができないことが寂しい。

とてつもなく寂しいのです。

 

日常生活は何とかなってきたけれど、イベント的なものはまだダメなんだ、と再認識してしまいました。

 

私は本当に主人に依存しているんだな、と改めて思った出来事でした。