一人では生きていけない | 夫が前頭側頭型認知症になりました

夫が前頭側頭型認知症になりました

2023年12月に夫が67歳で「前頭側頭型認知症」と診断されました。
現在進行形の介護をブログにしていきます。

主人が前頭側頭型認知症になって、つくづく「人は一人では生きていけない」と思うようになりました。

認知症患者一人に対して介護者は3人必要と聞きますが、介護だけではなく、たくさんの方の力を借りながらでないと日常生活も送れません。

 

ケアマネさんや医師、相談員の方々、そして家族会やこのブログ存在、会社では上司や部下、日常生活では友人。

多くの人の支えがなければ、介護をする家族は潰れてしまいます。

 

その点でいうと、私は本当に人に恵まれています。

 

良いケアマネさん、医師、相談員の方に出会えたお陰で(ケアマネさんと相談員は交代劇がありましたが)辛いことや苦しいことを相談でき、対策も取ってもらえます。

家族会の方々にもたくさん愚痴を言って、泣いて、辛い気持ちを受け止めていただきました。

会話の中でたくさんのヒントをもらったり、勇気をもらったりしました。

これがなければ、途方に暮れていたことでしょう。

 

このブログの存在も、いつの間にか私の中ですごく大きなものになりました。

最初は「情報が少ない前頭側頭型認知症の進行を記載することで、少しでも他の人の役に立てればいいな」と思って始めたブログですが、

結局は介護歴が短い私の気持ちの吐き出し場所になり、いろいろな方にコメントやメッセージで励ましをいただく場になりました。

また、他の方のブログを読ませていただくことで(いいね、を押し忘れていることがほとんどですが色々な方のブログを読ませていただいております)介護の知識を少しずつ増やしています。

本当にありがたい存在です。

 

仕事はフルリモートで正社員と副業の二本立てで何とか食べれる分の収入の確保ができていますし、正社員の方は直上の上司にしか主人の病名は明かしていないのですが、介護のために業務中に中抜けがしやすい環境です。

普段から私自身の体調不良などで休むことがないのと(突発的な病欠は10年くらいしていないようなキョロキョロ)、幸い仕事面で信用してもらえているので仕事中に中抜けしても問題ない、と言っていただいています。

もちろん繁忙時は仕事に集中する、残業をしてでも納期は絶対に落とさないなど、最大限の努力はしていますが、そもそも会社側に理解がないと介護はできないのでありがたいことです。

 

日常生活でも友人たちにすごく支えてもらっています。

友人関係で主人のことを話したのは、本当に心を許せる二人だけなのですが、何かにつけ気にかけてくれています。

 

その友人のうち一人が、「たまには自分を労わらなきゃダメだよ」と言ってUSJに誘ってくれました。

昨年の秋に愛猫を亡くし、その悲しみが癒える間もなく仕事の繁忙期に突入、その後すぐに主人の病気が発覚、という怒涛の半年間で心が疲れているんじゃないか、息抜きしないと、と言ってくれたのです。

せっかくなのでGWや土日は外して行こう、ということになり、今週の金曜日(5/10)に有給休暇を取って行ってきます。

 

正直にいうと主人が入院しているのに遊びになんて行っていいのか、と迷いました。

主人は病院で不自由な思いをしているのに、私だけ楽しんでくるなんてあってはならないのではないか、と。

でも友人から「自分がストレスで倒れたら元も子もないんじゃないの?」と言われて行く決心をしました。

その一言で、主人は安全のために入院していて入院中は私は何もできない、だから自分のケアをする時間と割り切ってもいいのではないか?と思えるようになったのです。

そして何よりも私の推しアニメのライドが6/9で終了してしまうので、行かないと後悔してしまいますしね。

 

そうそう、そういえば小さなことなのですが、先月の水道検診の際に検針員が珍しくピンポンを鳴らしてきた、というのもありました。

普段は検針時に声をかけられることはないので、何だろうと思っていると「水道の使用量が著しく減っていたので、何かあったのかと思いまして」と言われたのです。

 

水道量が減ったのは主人が入院したからなのですが、まさかそれで検針員に声をかけられるとは思っていなかったのでビックリです。

増えたときは水漏れの可能性があるので声掛けをされるのは知っていましたが、減ったときにもされるんだ!と新鮮な驚きです。

 

でもよく考えてみると、例えば一人暮らしの方が家の中で倒れていた、とか亡くなっていた、とかいう場合にこれって発見されるキッカケになるんですよね。

新聞が溜まっていた・・・などで近所の人や配達員が不思議に思って警察や管理会社に届けたら、というのをたまにニュースで見かけます。

それなのかもな、と思いました。

 

私も今は一人暮らしで、マンションの他の住民とはあまり付き合いがないので、こういうちょっとした気配りがあると思うと少し安心できます。

 

人が生きていくためには周りの協力が不可欠である、と思った出来事でした。