8月上旬のある日、二人で銀座の「アクアリウム」を観に行った。
テレビで紹介されているのを見て、私が「行きたい!」と私が言うと、
主人も「行きたい」と言うのでチケットを買って出かけた。
本当に驚くほどに綺麗で芸術的だった。
しかし主人は展示を観ているものの、ゆっくりとは観ずに早足で通路を進む。
お土産を見ているときも「まだ?」と落ち着かない。
私は決して買い物が遅いわけではなく、むしろ早い方だ。
それなのに・・・である。
そして暫く銀座を散策、「食事でもして行こうか?」と聞くと「帰る」と言う。
私はせっかくなのでもっとゆっくりしていきたかったが、仕方がないので二人で帰路についた。
帰りの電車はそこそこ混んでいた。
私は座れたが主人は座れずドアの近くに立っていて、途中まではいるのが見えたがどんどん混んでいて人混みに紛れてしまった。
それでも駅で降りるときに合流すればいいや、と思っていた。
しかし、自宅最寄り駅に着いたら主人がいない。
「え?!どこ行ったの?」と慌てたが、「もしかしてA駅で降りて喫煙所に行ったのかも」とすぐに思い直した。
わざわざ電車に乗って毎日のように行く駅の喫煙所だ。
たぶんそこだろうと思い、気にせずに駅付近で買い物をしていると、電車で戻ってきた主人と合流できた。
聞いてみるとやはり喫煙所に行っていた。
「黙っていくかな、普通。LINEぐらい入れろよ」と思いつつも、まあ合流できたしいいか、と気には留めなかった。
ところが8月の中旬頃、もっと衝撃的な出来事があった。
私の母のいる老健に月に2回ほど、洗濯物を取りにいったり面会に行っている。
車で行くので主人もドライブがてら、といつも一緒に行ってくれる。
主人はペーパードライバーなので運転するのは私だけども・・・。
その日も一緒に行ったのだが、夜、洗濯をしていて主人のパンツが下着のTシャツよりも1枚多いことに気が付いた。
毎日入浴時にTシャツとパンツを替えるので、同じ枚数のはずなのに。
どうしたのかと思い尋ねると・・・
「車の中でウンチが出ちゃって帰ってからパンツだけ替えた」と言うではないか。
ええええ、脱糞?!
聞けば調子が悪いわけではなく、我慢ができなかったわけでもなく、
おならと一緒にポロっと出ただけだという。
さすがにドン引きしたが、
「もうすぐ67歳だし・・・歳のせいかな」と私は無理やり自分を納得させた。
させるしかなかった。