井上智洋「AI失業 生成AIは私たちの仕事をどう奪うのか?」 | 娘がやっている栄養療法を父と母もやってみるブログ

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娘が2026年中受予定。娘のチックを治そうと4年前から栄養療法に取り組んでます。




娘が美術系の学校に行きたいと言っているのだが、生成AIがかなり影響を及ぼしそうな分野なので、気になって読んでみた。

結論としてはアートの分野はかなり厳しそう。
JBの校長先生は「大丈夫!」なんて言っていたけど、全然大丈夫ではない。

AIを使いこなす資格とかそのうち出てきそうな気がするから取らせてみるとか?

なんでも先回りしてああだこうだ言うのも親の悪い癖ですかね。

ゆうべ久しぶりにBSで「たそがれ清兵衛」を観たのですが、娘に「学問したら何の役に立つんだ?」と聞かれた清兵衛が「学問は、針仕事のようには役たたないかもしれんが、学問をすれば自分の頭でものを考えられるようになる。この先世の中どう変わっても、考える力を持っておればなんとかして生きて行くこともできる。これは男も女も同じことだ。」と言うシーンがあって、とても感銘を受けました。

この作品は山田洋次の藤沢周平三部作の中で特に大好きな作品なのですが、前に観た時はそれほどでもなかったけど、娘の教育真っ只中にいる今観たら全然違いました。

私も娘に似たようなことを聞かれたことがありますが、「1ヘクタールは10アールとかいらん知識が多いからねえ」とか一定の理解を示しつつ「いろんな分野の勉強をしておけばいつか役に立つ時が来るかもね」とか言った気がします。

私の答えも間違ってはいないと思いますが、清兵衛のように気の利いたことを言いたかった(笑)

いくらAIが幅をきかせる時代が来ようとも、自分の頭で考える力が大事なんです!

また娘に同じことを聞かれたら、そう言おうと思います(笑)


ところで2004年頃のグーグル(Alphabet?)の株を200万で買っていたら今頃は1億ぐらいに膨らんでいるという。一平さんもスポーツ賭博なんてやってないで、アメリカ株を買っていればよかったのにね。

p132
2030年代は新たな汎用目的技術であるAIをめぐってアメリカ、中国、インドが三つ巴の覇権争いを繰り広げることになる。

とあり、この中から第2のグーグルが生まれるかもしれない。
今後伸びそうな銘柄の研究でもしてみようか。


またしても前置きが長くなってしまった。

時間がなくて前半しか読んでないが、前半だけまとめてみた。


p4
ChatGPTの最新バージョンはアメリカの司法試験で上位10%ぐらいの成績で、「学術的な知性に限って」平均的な人間の能力を超えている

AIを使いこなせている人と、使いこなせていない人の差である「AIデバイド」が生じ始めている


  生成AIは仕事のあり方をどう変えるのか?

p27
現在、続々とAIで作った写真をAmazonで販売しようとする人が出てきており、審査待ちの長い行列ができてしまっている。

p34
せっかく絵画やデザイン、作曲などの技能を身につけても稼ぐことが難しくなる。

今でも、クリエイターは一握りのスーパースターがいる一方で、その仕事だけでは生計が成り立たない人たちがたくさんいる職業だが、今後は専門的な職業としてますます成り立ちにくくなるだろう。

今ですらAIの生み出す画像や音楽はレベルが高いうえに、今後さらなるレベルアップが図られることが予想されるからだ。

そのため、AIが乱造する作品にすら、並みのクリエイターでは太刀打ちできなくなる。さらに、人々はAIの生み出した無料の作品を消費することで満足してしまい、AIの作品よりも優れた人間の作品があったとしても、わざわざお金を出さなくなるかもしれない。

2023年6月時点でも、「美術家・デザイナー」の有効求人倍率は0.17倍ほどで、5人に1人くらいしか職を得られない狭き門だが、この倍率は今後ますます低くなるはずだ。そうすると、確固たる作家性のある一流のクリエイターしか、本業で食べていけなくなる。

中国のゲーム業界ではすでに、画像生成AIによってイラストレーターの仕事が奪われている。これまで1週間かけて人が書いていたイラストを、AIならば数秒で生成してしまうからだ。代わりに人間のイラストレーターは、AIが作った画像の微修正を担当させられ、仕事量も報酬も激減している。

アメリカでは、コピーライターやカウンセラーが生成AIによって職を失い始めている。ChatGPTを使った映画の脚本作りも試みられており、ハリウッドでは脚本家などによる大規模ストライキが起きた。これから多くの職業で雇用が脅かされるようになるだろう。


  シンギュラリティはいつ到来するのか?

汎用AI・・これまでのAIは例えば将棋なら将棋だけという「特化型AI」だったが、これからは将棋をしたりコミュニケーションをとったりと、人間同様に多様なタスクをこなすことのできるAIへと育っていく

汎用AIが実現するのは2025年〜2030年の間ぐらいと予想

GPT3.5までは単に確率的に言葉をつないでいった文章を出力していただけだったが、GPT4は言葉と視覚データ、聴覚データまでもが結びついていく。

しかし、感性データを得たところで意味を理解しているとは言えない。それは人間は生命であるのに対してAIは生命ではないからだ。

生命である人間は「意志」「体験」「価値判断」を持っている。ChatGTPは「意志」を持たないため、優秀だが誰かに指示されないと何もやらないし、「体験」を持たないから表現のオリジンを持たない。

ChatGTPなどの言語生成が生み出す意見や表現の元になるオリジンを作り出したのは、あくまでも人間だということを忘れてはいけない。また、「価値判断」もAIにさせることは今のところ不可能なので、人間と同様の価値判断を下せなければ人間の役には立たない。

生成AIが普及しても「意志」「体験」「価値判断」を持たないのだとすると、基本的には革新的な作品は人間にしか作れないので、芸術分野でAIに対して人間の優位性が残る。

  「CMH」は生き残りやすい

C(クリエイティビティ)•••芸術作品を作る、新しいビジネスモデルを立ち上げる

M(マネージメント)•••店舗や工場の管理、会社経営、人材マネージメントなどの最終判断、政治

H(ホスピタリティ)•••介護、看護、ホテルマン、スポーツジムのトレーナー、営業職などに必要な技能

  求められる人材

・アイディアを発想する人
・問題発見、問題解決能力をもった人
・ヴィジョンやビジネスモデルを作れる人材や商品、サービス、会社などのブランディングができる人

「詰め込み教育」「敗戦後の従属的なスタンス」「デフレ不況」の要素が日本人のヴィジョンを作る力を乏しくさせた。


  AI失業は本当に起きるのか?

「AIは失業をもたらすのではなく、生産性を向上させるものだ」という主張はミスリードである。生産性が上昇した時に需要が増大するかどうかは商品の普及度合いによって決定されることが多く、需要が拡大すれば雇用が拡大する可能性があるが、やがて需要が飽和点に近くなると雇用は減少する。

p88
既に銀行員の雇用に影響。2018年に約29.9万人→2022年は約26.4万人に減少
今後、雇用で影響を受ける職業はクリエイター。デザイナー、イラストレーター、漫画家、アニメーター、作家、脚本家、作詞家、作曲家など。クリエイターというより、自分を表現する仕事と言える。ほかにもモデルや俳優も大きな影響を受ける。

  生成AIは各職業にどのような影響を及ぼすか?

p97
専門職も人工知能に脅かされる未来
アメリカではAIによって証券アナリスト、保険の外交員、資産運用アドバイザーといった金融系の専問職やパラリーガル(弁護士助手)がすでに雇用を減らされたが、ChatGTPのような言語生成AIによって、会計士、税理士、弁護士、司法書士、ジャーナリスト、研究者、教員、コンサルタントといったあらゆる専門職の雇用が脅かされる。

パラリーガルと言えばKさん・・・

p136
スキルの競い合いからディレクション力(アイデアを形にする力)の競い合いにチェンジするため、失業者が増える一方で、ディレクション力のある人が大儲けするので格差はさらに拡大していく。


画像生成AI
Stable Diffusion
Midjourney

そのうち生成AIを使って何か画像を作ってみたい。
そういう方面に関しては寝る間も惜しんで取り組めそうだ