娘の血液検査結果(2019年12月採血)② | 娘がやっている栄養療法を父と母もやってみるブログ

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娘が2026年中受予定。娘のチックを治そうと4年前から栄養療法に取り組んでます。

先日、宮澤健史著「医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」」を読了したのだが、

第3章「一般検診でわかる、あなたに足りない栄養素」の項がとても参考になる。

クリニックがわかりやすく分析してくれているのだが、せっかく読んだのでこの本をもとに娘の血液検査の値を分析してみたいと思う。
 
まずはASTとALTだが、P.111~112から抜粋すると、
 
ビタミンB6が補酵素として働いている酵素はASTとALTで、これらの酵素は健康診断では肝機能の評価のために使われます。
この数値が高い場合は、急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝臓がん、アルコール性肝炎が疑われます。しかし、この数値が比較的低い場合は「酵素活性が低い」つまり「ビタミンB6の補酵素としての働きが弱い」と推測されます。
中略
ASTがALTよりも2以上多かったら、それはビタミンB6不足を意味します。
逆にASTよりALTの方が高ければ脂肪肝です。
いずれの場合でもビタミンBサプリメントを摂るにつれ、ASTとALTの数値の差が少なくなっていきます。
 
とあり、娘のASTが31でALTが16なのでASTがALTより15も高いことになり、著しいビタミンB6不足ということがわかる。

また、P.121によるとこの2つは揃って20くらいが理想とのこと。

ちなみに私の去年の検査結果はASTが19でALTが17だったのでややビタミンB6不足ということになりそう。

クリニックの解析結果にはこのことは書いておらず(基準値範囲内だからスルーした?)、ALP(アルカリフォスファターゼ)の値でビタミンB6不足を判定した様子。
 
次に参考になったのが、血清銅と血清亜鉛の値でP.127~128から以下抜粋
 
銅と亜鉛のバランスは1対0.9~1が理想です。
銅は、神経伝達物質のドーパミンをノルアドレナリンに変換するときに働きます。したがって、銅が過剰になってしまうと、その変換も多くなりすぎて、脳内のノルアドレナリンが増加し、不安感や攻撃性が増してしまいます。
銅が過剰になる要因はさまざまで、例えば、炎症、ピルの服用、不妊治療、妊娠などをあげることができます。さらに、亜鉛は銅の吸収を抑える働きがありますから、亜鉛不足の食生活も銅過剰の原因となります。
 
とあり、娘の血清銅が179で血清亜鉛が76だから2.4対1と非常にアンバランスで銅過剰の亜鉛不足であることが判明したし、

なにより「脳内のノルアドレナリンが増加し、不安感や攻撃性が増してしまいます」の記述にはこの本で一番の衝撃を受けた。

娘はかなりの不安症のわりに(私に対してだがw)ブチ切れやすいところがあるから妙に納得してしまった。

亜鉛不足がどう意味するかといえば、P.59からまたまた抜粋
 
人体には3,000以上の酵素が存在していますが、亜鉛はそのうちの300種類以上もの酵素と深く関わり、幅広い活動をしています。そのため、亜鉛不足になるとさまざまな障害が起こってきます。
中略
亜鉛を構成成分とする酵素の代表的な働きには次のものがあります。
・細胞分裂
・新陳代謝
・皮膚や髪の毛の健康維持
・性機能の維持
・味覚の維持
・免疫力の維持・向上
 
次に銅についてだが、P74から抜粋
 
銅は亜鉛とよく似た働きをしますが、亜鉛と違う点は、鉄と密接に結びついていることで、肝臓や骨髄などに貯蔵されている鉄が必要に応じて放出されたり、また貯蔵されたりするときに、その触媒の役割をしています。また鉄がヘモグロビンを合成するときにも銅が促進作用をもたらします。
一方、銅は免疫細胞のエネルギー代謝に関わる酵素の構成成分であるため、免疫力を高める効果があるほか、抗酸化酵素の構成成分としても欠かせません。
成長にも関係する必要不可欠なミネラルですが、鉄と同様、活性酸素の生成を促進させるので、摂りすぎには特に注意が必要です。実際、銅は不足よりも過剰により問題になる人の方が圧倒的に多いです。
中略 治療は拮抗する栄養素、亜鉛を摂る事です。
欠乏することは普段の食生活ではないとされる。

というわけで、今飲んでいるFe9ヘム&ビオには1粒あたり亜鉛1.0mg、銅0.5mgが含有されているが、亜鉛不足、銅過剰を解消するためなら銅は本当はいらないんだよね。

P.61~62からメモメモ
 
亜鉛の吸収を促進するものとしてはクエン酸、酢酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸、ビタミンC、アミノ酸などがあげられ、吸収を阻害する成分としては、お茶などに含まれるタンニン、活性酵素除去物質として知られるポリフェノール、リン酸、フィチン酸、リグニン、卵アルブミン、タンパク質などがあげられます。
 
亜鉛が多く含まれる生ガキにレモン汁をかけて食べるのは理にかなっているんだね。

本当にこの本はとても参考になった。そろそろ図書館に返さなきゃ(←買えよ!!)

 

 

最後に血液検査のすべての項目の結果を(誰得情報だけど)記述してみた。

項目 検査値(検査基準値)の順に記述してある

※検査基準値はあくまで一般的な血液検査での基準値であって、分子栄養学から見た基準範囲はいくぶん違う(P.115)とあるがいちおう載せておく。
 

オレンジ色が軽度注意項目で、赤色が重度注意項目となっている。

 

総蛋白 7.7(6.5-8.3)
A/G比 1.7(1.1-2.3)
蛋白分画検査
ALB 65.5(62-72)
アルブミン 4.8(3.8-5.3)
α1-グロブリン 2.4(2-3)
α2-グロブリン 9.5(5-9)
β-グロブリン  9.5(7-11)
γ-グロブリン 13.1(11-20)
A/G比 1.9(1.6-2.6)
AST(GOT) 31(8-38)
ALT(GPT) 16(4-43)
乳酸脱水素酵素 LD(LDH) 259(121-245)
総ビリルビン 0.4(0.2-1.2)
直接ビリルビン 0.1(0.4以下)
間接ビリルビン 0.3(0.2-0.8)
アルカリフォスファターゼ(ALP) 727(110-354)
γ-GT(γ-GTP) 17(48以下)
コリンエステラーゼ 437(213-501)
CK(CPK) 134(30-172)
血清アミラーゼ 92(38-136)
尿素窒素 22.5(8.0-22)
クレアチニン 0.4(0.47-0.79)
尿酸 4.1(2.3-7.0)
ナトリウム 140(135-150)
クロール 104(98-110)
カリウム 4.0(3.5-5.3)
カルシウム 10(8.4-10.2)
無機リン 4.3(2.5-4.5)
マグネシウム 2.4(1.4-2.6)
血清鉄 91(48-170)
総鉄結合能(TIBC) 406(235-432)
不飽和鉄結合能(UIBC) 315(108-316)
血清銅 179(71-132)
血清亜鉛 76(80-130)
Zn/CU(計算)0.42
総コレステロール 181(130-219)
LDLコレステロール 103
HDLコレステロール 60(40-90)
中性脂肪(TG) 90(30-149)
AI(計算) 2.01
TG/HDL 1.5
LDL計算/HDL 1.71
グルコース(血糖) 87(60-109)
インスリン 10.4(2.7-10.4)
HOMA-R(計算) 2.23
グリコアルブミン 13.2(11.4-15.6)
フェリチン 20(5-152)
鉄欠乏指標(計算) 5.8
CRP定量 0.05以下(0.3以下)
白血球数 7100(3500-9100)
赤血球数 486万(376万-500万)
ヘモグロビン量 13.7(11.3-15.2)
ヘマトクリック値 40.8(33.4-44.9)
血小板数 34.4(13-36.9)
MCV 84.0(79-100)
MCH 28.2(26.3-34.3)
MCHC 33.6(30.7-36.6)
網状赤血球 28(2-26)
Ret計算値 13.6
白血球像:好中球 55.4(44-72)
白血球像:リンパ球 34.3(18-59)
白血球像:単球 6.2(0-12)
白血球像:好酸球 3.7(0-10)
白血球像:好塩基球 0.4(0-3)
好中球計算値 3933
リンパ球計算値 2435
単球計算値 440
好酸球計算値 262
好塩基球計算値 28
尿蛋白定性 (-)
尿糖定性 (-)
ウロビリノーゲン定性 (+‐)
尿ビリルビン定性 (-)
尿pH 7.0(4.5-8.0)
尿比重 1.01(1.01-1.025)
尿中ケトン体 (-)
尿潜血反応 (-)
尿沈:赤血球 0-1/スウシヤ
尿沈:白血球 0-1/スウシヤ
尿沈:扁平上皮 0-1/スウシヤ
1.5-アンヒドロ-D-グルシトール  31.5(14以上)
ホモシステイン 8.2(5-15)
25-OHビタミンD 34.9(30以上)
脂肪酸4分画:ジホモ-γ-リノレン酸(DHLA) 50(23-72)
脂肪酸4分画:アラキドン酸(AA) 202(142-307)
脂肪酸4分画:エイコサペンタ塩酸(EPA) 47(12-112)
脂肪酸4分画:ドコサヘキサエン酸(DHA) 93(51-185)
血中脂肪酸分画
EPA/AA比 0.23(0.06-0.44)
DHA/AA比 0.46(0.25-0.81)
(EPA+DHA)/AA比 0.69(0.3-1.11)
CRP(定量) 0.05以下(0.3以下)