入社時、新入社員は男性は十数名、女性は百名程だった。
社員数500名位で、女性が主力の会社だった。
普通こんなに女性が居れば、男性社員からすれば嬉しい限り。
だがこんなに多くの女性に囲まれながら、何故か気に入る女性はいなかった。
と言うより女性に興味が無かったのかも知れない。
しかも当時は生意気で、女性からは嫌われていたのも事実。
たまに土曜日の夜、大学時代に付き合った女性と、飲みに行くだけ。
美人では無かったが、帰国子女で食事をしたりダンスをしたりと、一緒にいるだけで癒されたものだ。
だが突然彼女は知人と結婚し、神戸に移り住んだ。
飲みに行こうと電話をしたら、母親より結婚したと聞き驚いたものだ。
彼女とは未だに年賀状のやり取りはしているのだが。
格好いい男でもなく、頭が良い訳でもなく、スポーツマンでもなく、今でいう草食男子の典型。
自分から動くことも無く、成り行き任せ。
当然恋人など出来る訳も無い。
とは言え周りが結婚し始めると、流石に焦り。
親から見合いの話を持ち出され、結局見合い結婚となってしまった。
誰も自分などに興味は無いと思っていたが結婚後、女性から社内に貴方のファンクラブが有ったのよと言われビックリ。
それもかなりの人が入っていたとか。
ひやかしかとそのまま。
数年前、部下たちと酒を飲んでいる最中、一人の男が酔っぱらって、この上司に昔ファンクラブが有ったのを知っているかと、飲んでいる仲間に尋ねた。
この男、誰かに聞いたらしい。
そのうちの一人が、自分の妻がファンクラブだったと答え一同大笑い。
ファンクラブの話本当だったらしい。
どんな人が入っていたか知りたいものだ。
当時知っていれば、今の人生は大きく変わったかも知れない。


