第二章 きっかけ
知っている事と、それができることは
全くかけ離れた状態にある。
それを痛切に感じていた、わたし!
たえるならば
かけ離れているかもしれない自分自身とは、いったい何だろう?
その課題はどこから来たもの?
んんんん......!
怨念のように、繰り返すが
毎日に、店内で、お年を召された方から、
言葉だけの栄光を聞かされていると......
そう!
水商売の営業中にあって、
過去の、高度経済成長時期の、調子のいい時の
んー!栄光の、ヴァーチャルな想像の世界に漬け込まされていると
それがわからなくなるのだ!
栄光や先見の明、様々な英知、と発想法!
口々に語られる、もっともな、ありがたい話は
コンピューター・ゲームに等しい!
そんなに、すばらしい考え方で、あって、
実行できる方法なら、やって見せてよ!
そういいたくなるのだよ!おやじ!
そうなっていたら、こんなところにいないだろう?おやじ!
できる、できない、は別問題!と言う事は
結局、何も意味をなさないものだ!
それが実行できて、意味をなすからだよ!
現実に実行できない最高のアドバイスはききあきた!
大体、年取って雄弁に語る人やその内容など
そこらへんの経営書や雑誌に書いてある事を復唱しているだけだ!
究極的な問題はお金があるかどうかだ!
それを貯めるのが、究極的に難しいのだ!
でも考えてみたまえ!そそそっそうだ!
いまこうやって雄弁に語っている事も
同じ行為ではないか?
まずは!
わが身に置き換えろ!
そう考えることは、クールに年老いていく、
我が生涯は悔いなし、
そんな人生を目標としている、わたひぃはぁ、そう思うのだ!
実を言うと、そんなオヤジと何ら変わりないわたしではないか
と考えてみたくもなるのも、1つのクールなのだ!
でもそのクールオヤジの証明はどうやってする!
クール!つまりカッコイイ!
言うだけのものができる、
若いものには負けまへんでぇ!
そんなカッコよさを、何で証明したらいいのかよ!
てんぴょう、考え事に夢中!
そこに突然
“あのーマスター久しぶり!ぼーっと、なん1人で考えとん!”
“あーっ、ごめん、ごめん、考え事してたわー!”(少し関西弁ぽく!)
“今きたの?”
“ずいぶん前からいたよ!でも、マスターおもろいな!”
“なななんで!”
“まーええわ!ジンライム、ジンとライム多めで!”
“それは通常の料金で大盛りにしろという意味ですか?”
わたしのこと無視して、
“マスター今度、温泉連れてってくれると約束したやん!”
“わわたしぃがそんな事いった?”
“もーマスターこの前、かなり酔っ払ってたから!もう忘れたん?”
“この前、由布院の山登って危険な目に遭った!ってそう言ってたやん!”
( こっこれは、なぜ、由布院のことを!私のことだ!また調子をこいて
お酒によって【ダブル・ミーニング】雄弁語ったに違いない。こりゃこりゃ!)
“私、山登りがしたい!その後温泉に行きたい!”
(そうきたか!オイオイ、勝手に話を進めるなよ!)
“お、お嬢様!私などといっしょに遊んでいますと
やけに老けた彼氏ができた、と世間が誤解しまする!”
“彼氏じゃないもん、お父さんだもん!”(また、お父さんかよ!勘弁してくれ!!)
(おっおとうさっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁっぁぁんんだって!)
おとうさん!私はそれをどういう意味か分っている!
おとうさん!それは液体で言えば中性であり
元素で言えば、中性子のような存在である!
そばになければなくて、いいもので、(極端にいえば位牌でもいい!)
必要な時にあれば事足りるものだ!
まず、結婚式の花束贈呈において!
そしてお金に困った時!
それを私は結婚式の仕事をしている時
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっというほど勉強させていただいた!
その言葉の持つ温かさとは裏腹に過酷な出費を義務付けられた
社会の犠牲者、ピエロなのである!
“おとうさんかぁ!ふふふ!”
つい、そう口からこぼれると宙を見上げて笑っちまった!
“よし、いこう!”
ここではっきり言っておこう!
わたしには下心が1つあった!
その下心とは、親と子供くらい年のはなれた彼女を
どうこうしようという下心ではない!
彼女は私に登山を挑んできたのである!
最近登山に目覚めた私をみんなはよく知ってるだろう?
あの由布院の経験により、時々練習もしているし
近くの1000m級の山にも1時間強で登っているし
少し自信がある!
少なくとも、少なくとも素人には負けない!
つまり、挑んできたのだから
すこし辛い思いをしてもらって
口で言う事と、やってできる事はこんなに違うんだよ!と、
クールに決めて、人間の人生を教えたかったのだ!
ことの始めはスリリングな方がいい!
別府の側の鶴見岳!温泉も近くて、ロープウェイもあって
心変わりして登山を拒否した時や彼女がもしギブアップした時
ロープウェイで上がる手もある!
私はなんとしてでもやりたいことがあった!
それは前回登った由布岳のとなりにそびえ立つこの火山を
晴天の時に写真におさめたかった!
2つの火山の頂上を這いながら動く高速の霧は
想像を絶する美しさである!
これを撮るためなら、もし彼女が登山したくなくなったら
出費はかさむが、お父さんなんだから
ロープウェイで行ってもいいかな?
無理しなくていいんだよ!
事前調査では、子供でも登るという事で
そんなにきつくないらしい!
時間も2時間あれば登れるのだから
そんなにワーワー言う事でもなさそうだ!
ただ頂上付近ではマイナス5度の積雪凍り状態であるという事だ!
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