キムチ・ハングルは日本が起源!? | ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)

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硬軟取り混ぜた種々雑多なネタについて書いてみようかと思います。
全くまとまりがないと思うけど、それが自分らしさということで。。。

ちょっと古いネタになりますが、こんなニュースがありました。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=1130&f=national_1130_097.shtml

(引用開始)
【韓国ブログ】日本に浸透する韓国語「韓流の次はハングルがキタ?」
【社会ニュース】 2011/11/30(水) 13:27

  NHKは24日、情報番組「お元気ですか日本列島」の「気になることば」コーナーで、韓流ブームの影響により韓国語を身近に感じる人たちが増えていると報じた。番組によれば、文字のかわいさなどから携帯メールでハングルの絵文字を使ったり、日本語に韓国語を混ぜて使うのが若者の間で流行っているという。

  この放送後、日本のインターネット上では「はやっているのか?」「新大久保界隈限定」などと内容に疑問を寄せる声が殺到。韓国でも各メディアがニュースで伝え、放送内容に高い関心が集まった。

  韓国人ブロガーの考える作家(ハンドルネーム)さんは、韓国では「ツンデレ、ヤンデレ、ノカタ(土方)など」の日本語が日常で使われているとし、文化交流を通じて今後は日本に韓国語が浸透し始めているようだと考察した。「隣の国だから(影響は)避けられない。日本で韓流反対デモが起きたり、韓国ではテレビ番組で日本語を間違って使うと警告を受けたりと、日韓間は常に問題を抱えるが、葛藤は起きて当然だ。日本での韓国語ブームが今後どうなるのか興味深い」と話した。

  韓国人ネットユーザーのゆりの香り(ハンドルネーム)さんは、放送内の「韓国語のほうが気持ちを素直に伝えられる」というエピソードを受け、日本でハングルが浸透する背景には日本人特有の「恥」の意識が影響しているのだろうと考察した。また、ハングルは書きやすく、デザイン化もしやすいことから、「日本人は頭が良いからいろいろな絵文字をすぐ作り出すだろう」と発言。ただ、「キムチは日本のもの、世宗(ハングルを創製した李氏朝鮮第4代国王)は日本人と言い出さないか」と心配した。
(引用終わり)


このニュース、突っ込みどころが満載です。

最初に書いておきますが、私は韓国が特に好きでも嫌いでもないです。韓流ドラマは観ませんが、AKB48よりもKARAの方がカワイイなと思ったりする、いい年こいたオヤジです。


まず、NHKが伝えた「携帯メールでハングルの絵文字を使ったり、日本語に韓国語を混ぜて使うのが若者の間で流行っている」という情報。

これのソースはこちらでした。11/24に、確かにそんなことが放送されたようです。
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/102161.html

しかし、「No More韓流」というサイトで、鋭い推理によって「NHKが東方神起ファンクラブ会員の趣味を世間一般のブームのように」放送したらしいことを突き止め、非難されています。
http://www.nomorekorea.com/archives/677

画面の端の方に暗く写っているスマートフォンのストラップから、この発言をしている女性が東方神起のファンであることを突き止めるという、なかなか素晴らしい推理です。

『日本語より韓国語のほうが素直に言える』なんていう日本人は、いたとしてもごくごく特異な趣味の人たちだけでしょう。NHKはわざわざなぜこんなことを取り上げるのか、批判も起きているようです。


さて、一方、私がもっと注意を引かれたのが、韓国人ブロガーの

「キムチは日本のもの、世宗(ハングルを創製した李氏朝鮮第4代国王)は日本人と言い出さないか」と心配」

という発言。

案の定、掲示板では、ボコボコに笑いものにされています。
http://neet66.blog.fc2.com/blog-entry-982.html

「モラルが俺の想像を超えてた 」
「頼まれても言わねーよ」
「お断りします 」
「自分がやってることは他人もやってると思っちゃうもんね
 韓国人がそう思うのはしかたないよ」
「発想がもう韓国 」
「安心しなよ」
「その発想は無かったわ」
「コリアンジョークワロタ 」

本当、自分がやっていることは他人もやるだろうと思う典型ですね。
「その発想はなかった」という発言に、はげしく同意します。


日本人は、天ぷらやラーメンが日本料理として世界で大人気になっても、天ぷらは多分ポルトガルが起源だし、ラーメンは中国が起源ですよ、と何のためらいもなく言えますよね。

それらをより美味しく改良する努力を重ね、世界に誇れるような料理にまで仕上げたのが日本人であることを知っていれば、もともとの起源などどうでもいいです。さらにいうと、ラーメンが世界中で最近もっとも人気のある「日本料理」だと聞くと、「いやぁ、ラーメンが日本料理かなぁ」とちょっと違和感を憶える人も少なくないのでは。

キムチの起源が日本だと主張するなど、日本人には思いもつかないことです。


さて、しかし実は、それらキムチとハングルに、実は日本がけっこう関与しているというお話です。

キムチに欠かせない唐辛子については、ポルトガルから日本に伝わり、それが豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に朝鮮に伝わったというのが、通説となっているようです。

「唐辛子」の「唐」は中国ではなく、漠然と外国を指しており、朝鮮では「倭辛子」と呼ばれていたそうです。

そして、当時は食用ではなく、武器(目潰しや毒薬)または血流増進作用による凍傷予防薬として用いられたと。
以上、Wikipediaより要約。

もちろんこれは単なる雑学で、だからキムチは日本起源などとアホなことを主張するはずはありませんが。

それから、ハングル。

これは確かに15世紀の李氏朝鮮第4代国王世宗が作らせたものです。
しかし、当時からずっと公的な書記手段は漢文であり、ハングルが正規の書記手段として受け入れられることはありませんでした。

そして、ハングルを使用した最初の新聞の発行が1886年に行われたのには、福澤諭吉とその弟子井上角五郎の尽力があったそうです。

Wikipediaより
(引用開始)
開化派と井上角五郎の協力により、朝鮮初の近代新聞(官報)である『漢城周報』(1886年創刊)が発行され、これには漢文のほかにハングルのみによる朝鮮文が採用された。それまで公的な文書においてハングルが正式に用いられることがなかった朝鮮において、政府の関与した文書にハングルで記された朝鮮文が採用された意義は大きい。
(引用終わり)

関連する文献として、稲葉継雄氏(九州大学大学院人間環境学研究院教授兼韓国研究センター長)の論文
「井上角五朗と『漢城旬報』『漢城周報』 - ハングル採用問題を中心に -」
が、当時の意識と雰囲気が生々しく伝わって、興味深いです。
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/limedio/dlam/M17/M171781/7.pdf

(引用開始)
ところで,ここでとくに注目しておきたいのは,朝鮮でやがて発行されるべ
き新聞(『漢城旬報』)の文体についてである。結論を先にいえば,朴泳孝ら朝
鮮側の意見によって漢文とすることになり,牛場・高橋らは漢字活字のみを携
えて出発したのであるが,福沢としてほ,最初から漢字・ハングル混合文とす
ることを望み,すでにハングル活字も発注していた。これに関する井上の述懐
は次のとおりである。

先生は別に朝鮮諺文の活字を築地活版所に註文して居られました。この活字
に哀れ、て先生の御気象思ひ付いたら遣らずに居られぬ御性質が能く顧れて居り
ます。

福澤先生は預て支那に我が仮名交り文の如き普通の文鰻がないので,下層社
台の教育が出来ず,これを文明に導くことが容易でないと云って居られまし
た。しかるに朝鮮には諺文がある。丁度日本の「いろは」の如くに用ゐられる
と知られて,先生はこれさへあれば朝鮮も開化の仲間に入れることが出来ると
喜んで居られました。

そこで先生は様々他人に相談もなく諺文活字を註文せられました。一行の人
々は後でこれを知って,新に新聞を起すことさへ朝鮮でほ世間に反封が多いと
思って心配して居るのに,諺文を使用しては上流社食が全く讃んで呉れぬこと
ゝなるかも知れぬ。営分は是非見合せて戴きたいと頼んだので,先生ほ「よろ
しい。蕗造費は自分で支捗って置いて,之を用ゐる時の来るまで待たう。」と
答へられたのであります。この諺文活字が私が後年買ひ受けたものであって,
私が朝鮮で最抑こ使用した諺文活字となったのであります。
(引用終わり)

福澤諭吉という人は、朝鮮人よりも誰よりも早くハングルの活字を用意するなどということまで行っていたのですね。興味深いです。

私はこの情報をWikipediaの日本語版で知りましたが、案の定、韓国語版ではこんな風です。

(引用開始:Googleによる翻訳)
ハングルはすぐに広がり、半世紀後の1500年代の地方の奴婢レベルの身分の陶工にまで使われるようになった。[13]
燕山君は、1504年(燕山君10年)訓民正音を書いたり、教えることをグムヘトジマン、調整の中で訓民正音を使うことを禁じておらず、訓民正音を知っている人をわざわざ宮廷に登用したりしたと伝える。
朝鮮中期以降に歌詞文学、ハングル小説など、ハングルで創作された文学が流行しており、書簡でも、ハングルが頻繁に使用された。

近代以降

1894年(朝鮮高宗31年)甲午改革で最終的にハングルの" ハングル "(国文)とし、1894年11月21日勅令第1号ゴンムンシク(公文式)第14条[14]と1895年5月8日、勅令第86号ゴンムンシク第9条[15]で、法令をすべてハングルを土台にして漢文の翻訳を貼ったりグクハンムンを混ぜて使うようにした。
(引用終わり)


1500年代からいきなり1894年に飛んでおり、朝鮮の公式文書にハングルを使用するようになった(1886年)裏に日本人の尽力があった歴史的事実は、韓国人には隠されています。


もちろん、福澤諭吉の思惑は、朝鮮を日本の支配下に置くためのものであっただろうと思います。韓国・朝鮮の人が、それを批判することは仕方のないことでしょう。(日本人の方には、これまた別の理屈がありますが。)

しかし、それにしても韓国人は、日本の物事を次々と韓国が起源だと歴史を捏造してまわっているかと思うと、ハングルの歴史の大転換の事実を隠すというようなことが行われるのは、いただけないことと考えます。

こういうことを繰り返していると、韓国人が嫌われてしまいます。
友人となるためにも、韓国人が自らこのようなことをやめるように伝わればいいと考えます。


同様のテーマについて以前に書いた記事はこちら。

http://ameblo.jp/tomamx/entry-11044462486.html