孫正義×堀義人 トコトン議論 ~日本のエネルギー政策を考える~ | ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)

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硬軟取り混ぜた種々雑多なネタについて書いてみようかと思います。
全くまとまりがないと思うけど、それが自分らしさということで。。。

(昨日火曜日の日本時間深夜は、またメンテナンスが始まってブログ更新できませんでしたーーー。)

孫正義氏のツイッター上での議論がきっかけで、孫氏と堀義人氏(グロービス代表)による日本のエネルギー政策についての公開討論が行われました。

USTREAMでの配信はこちら。

http://www.ustream.tv/recorded/16445928

http://www.ustream.tv/recorded/16448781

その書き起こしがありましたので、読みました。

こちらから、スタートです。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw97044

全部で3時間以上の対談。文字で読んでも2時間くらいはかかる長文です。
原発擁護派の堀氏と自然エネルギー推進派の孫氏との討論は、とてもスリリングで読み応えのあるものでした。


(引用開始)
 原子力から自然エネルギーへのシフトを訴えるソフトバンク社長の孫正義氏は2011年8月5日、ビジネススクールなどを展開するグロービス代表で「電力安定供給論者」の堀義人氏と、日本のエネルギー政策について公開討論を行った。

 孫氏を「『政商』の様に振る舞い、自分が都合が良い方向、日本にとってマイナスな方向に導いている」と批判した堀義人氏。これを受け、「堀義人さんは、結局の所、原発推進論者ですか。一度、トコトン議論しますか?」と応戦した孫氏。2人の今回討論会は時間無制限の「トコトン議論」となった。

 しかし最初の1時間はルールが設けられ、まず堀氏が20分間のプレゼン、それに対し孫氏が10分間の意見・反論を行う。次に孫氏が20分プレゼンし、それに対し堀氏が10分間の意見・反論を行うというもの。まずは「ボコボコにされても構わない」という堀氏が、脱原発を叫ぶ前に「実現性・代替の可能性」を探るべきだと訴える。

 以下、孫氏と堀氏のやりとりを全文、書き起こして紹介する。
(引用終わり)


あまりに長いので、要約も難しいですが、感想・・・。

やはり孫さんはすごい。

物事をきちんと理解し、まず人間としてどうあるべきかを考え、一方で企業家として現実的にどう対応できるかの策を練った上で、周りから批判されることを覚悟の上で発言し、そして実行に移している。

こんな方が日本にいてくれたこと、日本人になってくれたことに感謝します。

堀氏はたじたじですね。
議論の末に、先に『政商』と呼んだことが間違いであったことを認めて謝罪し、また孫さんに発言を自粛するようにと言ったことも撤回しています。

それでも、彼も批判されることを覚悟の上でこのような舞台に立たれたことには敬意を表します。


長い議論の中で、優れた経営者でもある孫さんの人柄がよくわかり、私が最も感銘を受けたのがこのあたりです。

(引用開始)
 私が日本だけ、しかも我が社だけ何か特別な利権をくださいとか、特別な何か融通ください。条件ください。なんて1回も言ったことがない。思ったことすらない。これは欧米、特にヨーロッパでやってる、自然エネルギー先進国でやってる常識的なモデルを、ヨーロッパでは、欧米ではIRR、プロジェクトのIRR、投資に対するリターンが6%から8%です。で、6%だとほとんどやらないというのが彼らの常識で、基本的には投資に対する利回りが年率8%というのがそこにつくるかつくらないかの彼らの目線のものさしです。

 少なくとも世界には世界相場というものがあって、世界の技術の相場というものがあって、世界の利回りの相場というものがあって、その世界の基本的な相場の枠組みの中の、相場の枠組みの下限くらいならまだいい。下限を下回って日本だけは、ただでさえ遅れているのに、世界の投資利回りの下限を下回るところで、やりたいやつだけやれっていうのはほとんど手を挙げる人はいないですよ。

 僕は、堀さんも含めていろんな人から、「政商」だと言われている。政治家におべっかを使って、ソフトバンクの利権をむさぼるために、ソフトバンクの私事の利益をむさぼる為に、この自然エネルギーに血眼になっていると。そういう風に非難されている。

 で、風力発電についても、最初の1日目から僕は言っているにもかかわらず、黙って後でこっそりやってと批判する輩もいる。僕らから言わせれば。「たいがいにせい」と言いたい。「たいがいにせい」という意味で、今日はっきり申し上げておくと、僕が本音で何を検討しているかというと、自然エネルギーはソフトバンクの本業ではありません。ソフトバンクの本業はあくまで情報革命だと創業以来変わらない。今後も変わらない。

 たまたま今国難において、よせばいいのに首つっこんでいる。非難されながら。これは新会社を作る方向で今検討している。ソフトバンクが過半数の株を取ろうとも思ってないと、いうぐらいの状況で、ジョイントベンチャーという形で出資者を募ってやるつもりでいます。で、その出資者を募る、その出資者のほかの出資者は先ほどの商社の話じゃないけれど、平均的な一般常識の利回りがないと、これは出資に参加を応じてくれません。堀さんも少しはお金があると思うんで、その堀さんですら、出資に対する利回りゼロだったら、「うーん」と考ると思うんですよ。自分の本業があるから。僕は、出資に同意してくださる方には常識的な出資に対する配当なり何なりは必要だと思います。

 だけど、僕は、別に本業があるから、このことに頼らなくていいから、このことのためにつくる会社に対して、リード
インベスターとして、主要株主の一社として、出資するつもりはあります。口から泡をだしてこれをやるべきだと、唱えるつもりもあります、きっかけづくりもやります。だけど、このことによって得られる利益は、その利益の配当は少なくとも40年間1円もいらない。欲しくない。1円でも貰ったが故に批判されることの方が嫌だ。僕はそんなことの為に、口から泡を飛ばして夜も寝ずに考えとるとちゃうわいと、言っておきたい。「政商」と言ったことは撤回して欲しいと。
(引用終わり)

いかがでしょうか?

これだけの気概を持って自然エネルギーに取り組んでおられるのに、よく理解もしないで非難ばかりする輩の多いこと。
石原なにがしとかいう、ケツの穴のちっさいつまらないじじいとか、ね。ホントにクダラナイ男です。

http://twitter.com/#!/masason

(引用開始)
masason 孫正義
知事、何か疑問が? RT @RINGS_CHIBA BSフジの番組で石原慎太郎が『孫なにがしってのが言ってるけどね。あの男100億円寄付したの本当に!?どこにそんなのあるの!?調べてもらいたいんだよ。それで人気かぶってね。冗談じゃないよ本当に。』
8月6日

masason 孫正義
何度も言いたくないけど既に全額払込み完了して公表済みです。 RT @Right00sk: 何か じゃくて、本当に寄付してんのかって言ってんじゃん。RT 知事、何か疑問が? RT @RINGS_CHIBA 石原慎太郎が『孫なにがしってのが
8月7日
(引用終わり)


唯一の不満は、地域独占電力会社の解体と発送電分離についての話が深まらなかったこと。
東京電力は今回の事故の補償だけでもうつぶれるしかないという話とか、電力会社がお互いに融通しあえるように送電網をつなぐべきとの話は出ていましたが。

「再生エネルギー法案」は、3/11の午前中、まさか東京電力がこんな状態になるとは想像もしない状況で閣議決定されたものです。

私は、送電は電力会社から切り離し、国か自治体または第3セクターが電力を買取り、発電業者は自由競争にすべきと考えます。この件は、以前に書きました。

http://ameblo.jp/tomamx/entry-10934755815.html



・・・と書いていたら、再生エネルギー法案が成立する見込みで、菅首相退陣表明の方向とのニュースが流れてきました。この件はまた調べた上で、いずれ。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110810/t10014813451000.html

(引用開始)
民主・自民・公明の3党合意を受けて、赤字国債発行法案と再生可能エネルギー買い取り法案が今月中に成立する見通しとなったことから、菅総理大臣は、2つの法案の成立後、速やかに退陣を表明する方向で調整に入りました。
(引用終わり)


とにかく、孫さんのご活躍を応援して見守りたいと思います。