イスラム教徒の人たちは、今日8/1からラマダン月に入りました。
イスラム教徒はヒジュラ暦と呼ばれる太陰暦(月の満ち欠けを基準にした暦)を使います。
その第9番目の月がラマダンで、その1ヶ月間、断食が行われます。
と言っても驚かないでください。1ヶ月何も食べない訳ではありません。
毎日、日の出から日没まで、何も食べず、何も飲まずに過ごします。
その分、夜と明け方には暴飲暴食するらしいです。
私のオフィスでは、通常の勤務時間は朝7時から夕方4時までなのですが(朝早いのは、日の出前のお祈りをするからでしょう)、ラマダンの間はイスラム教徒は午後1時で仕事を終えて帰ります。
日本人の勤務時間は変わりません。
この間、彼らの風習を尊重して、彼らの前では水もコーヒーも飲まないようにします。
我々が使うふつうの暦、太陽暦はご存知のように1年は365日と1/4ですが、太陰暦は1年がおよそ354日です。
したがって、毎年、ラマダンは約11日ずつ、早く始まるようにずれてきます。
ここ数年はラマダンが真夏に当たりますので、イスラム教徒はたいへんです。
まず、断食は日の出から日の入りまでですので、夏は昼の時間が長く、したがって飲み食いできない時間が長くなります。
その上、中東地域でのとんでもない暑さ。
今日、夕方の帰りのバスから見た街中の温度計が43℃を指していました。真昼は45℃くらいでしょう。
先日は48℃を記録しました。
こちらに来て1ヶ月半、一度も雨が降らないどころか、毎日毎日カンカン照りです。
私の同僚たちは冷房の効いたビルの中で仕事をしているのでまだいいのですが、こんなところでも、道路工事やビルの建設工事も行われています。
その労働者たちは出稼ぎの外国人がほとんどですが、やはりイスラム教徒が多いようです。
45℃の炎天下で仕事をしながら、食事ができないだけでなく、水も飲めない。
これで仕事がはかどるはずもありません。
日本では、連日テレビで、熱中症にならないよう水分をしっかり取りましょうと連呼されていることでしょうね。
非効率で非健康的で非合理的なこの習慣、それでも宗教ってそんなものですね。
異文化の人たちと仕事をするというのは、こういうことにも慣れて文化を尊重することだと、達観するしかありません。