サッカー日本代表、昨晩、サウジアラビアに5-0で完勝しましたーーー。
これで、1次リーグ1位通過、次はカタール戦。
カタールとドバイ・バーレーンについては、3日ほど前に紹介しました。
http://ameblo.jp/tomamx/entry-10767730032.html
今日は、サウジアラビアについて紹介します。
石油の出る国ということは、誰でも知っていると思うけど、それ以上はあまり知らないかも。
領土はアラビア半島の大部分。
面積は215万km2(日本の6倍)、よく知られているように、国土の大部分が砂漠。
人口は2,600万人(日本の1/5)だが、近年、爆発的に増えている。若年層比率がきわめて高い。日本と対照的。
世界一の石油埋蔵量、日本の原油輸入量の30%を占め、第一位。
イスラム教の聖地、メッカが国内にある。
サウジアラビアは、初代サウジアラビア国王アブドゥルアズィーズ・イブン=サウードが国土を統一して建国した。王家の名前(サウード家)が国名になっている、世界でも珍しい国。
イスラム教の中でも最も厳格な宗派(ワッハーブ派)が国教であり、法律も司法もコーランに基づく。
アルコールは禁止。国内では外国人もお酒は飲めない。そもそも入手できない。
男女は完全に区別。小学校から男女別。
女性が家族以外の男性としゃべることは許されない。
女性は、外国人も含め、足元までおおう全身をおおう「アバヤ」を着用、髪も目以外の顔も黒いスカーフとベールで隠さなければならない。道路でもショッピングモールでも、女性は全員、この黒ずくめ。
初めてサウジに行くと、正直、気味悪く感じる。そのうちに慣れるけど。
オイルマネーで金持ちが多い国なので、高級ブランドも放っておかない。
シャネルなど高級ブランド製のアバヤも売られている。
よく見ると黒い生地に黒い糸で刺繍がほどこしてあり、目立たない光り物もあしらわれていて、とてもお洒落。
ただし、最近、やや規律が緩んでいるようで、都市部では顔を隠していない女性も見かけるようになった。
居住者によると、ここ数年の急速な変化だという。
アラブの女性は、彫りが深く、長いまつげの大きな美しい目をしている美人が多い。
女性が自動車を運転することを禁じている、世界で唯一の国。
結婚は親が決めること。
男性は、結婚するまで結婚相手の顔を、写真ですら見ることはできない。
母親や姉妹が顔を見に行って、男性にこんな顔だと説明するだけだという。
ポルノはもちろん完璧に禁止。
外国の雑誌で、女性の写真で腕や足が見えているだけで、黒く塗りつぶされていることも。
外国人と言えども、ポルノの持込みが見つかれば、問答無用で逮捕される。
刑罰もイスラム法に基づき、ムチ打ち刑が課されるらしい。
レストランは、男性用、女性用、家族用と分けられている。
スターバックスでもマクドナルドでも、外から見えるところで食事しているのは男性だけ。
今の日本の自由さから見れば、なんとも不自由なこと。
でも、日本でも、ここまで厳格でなかったにせよ、戦前は「男女7歳にして席を同じうせず」が一般的な考えだったようだし、親が決める見合い結婚は、戦後でもごくごくふつうだった。
ある民族の文化を、別の民族の文化を基準として価値判断することには、いつも慎重であるべきと思う。
アメリカは、タリバンが女性の人権を侵害していることを、アフガニスタンを侵攻する際の口実のひとつとしていた。しかし、サウジアラビアについては何の非難もしていない。
これは完全な二枚舌であり、許されるべきことではない。
日本でも、サウジアラビアの女性がこんな暮らしをしていることは報道されないため、あまり知られていない。
Wikipediaなどには書いてあるので、簡単に知ることはできるのだけれど。
こんなたいへんな国だけど、日本にとっては経済的にきわめて大事な国。
うまくお付き合いしていかなければならない。
ドバイやカタールやバーレーンはここまで厳格でない。
外国人にはある程度寛容。外国人向けにはお酒も販売されている。
外国人用レストランでは、豚肉も食べることができる。
サッカーを見ているだけでは、こんな違いは見えてこないけど、イスラム国家でもこんなに違うということを、知識として知っておいていただければ、どこかで役に立つことも・・・あまりないかなぁ?(笑)。
最後に、イスラム諸国で売られているお人形、Fullaの写真で、しめておきます。
アバヤ姿のFulla、娘へのお土産に買いました(笑)。