ある会社の経営者のインタビューだったのですが、その中で、
その社長は、会社の経営にとって、一番の敵は、「やらされ感」だと、言っていました。
つまり、従業員たちが、
「仕事を、やらされている」
と感じながら、仕事をしているという意識です。
従業員たちが、仕事を、「義務」として感じ始めたとたんに、会社は、マンネリに陥り、停滞して、最後には、倒産するのだそうです。
だから、経営者にとって、一番大切な仕事は、従業員たちが、いつも、新鮮な気持ちで、ワクワクしながら、自発的に仕事をする環境づくりだと言っていました。
どんなことでも、義務になったとたんに、つまらなくなるのです。
もちろん、仕事なので、ある程度の義務や規則は、必要ですが、これが、多くなりすぎると、人生そのものが、つまらなくなります。
私は、高校生まで、読書というものが、大嫌いでした。
特に、読書感想文というのが、嫌でした。
指定図書、テーマ、提出期限や原稿用紙の最低枚数などが、決まっているだけで、ウンザリでした。
でも、自分で、好きなマンガを、買ってきて、読むのは、大好きでした。
もしも、私の好きなマンガが、学校で、指定図書に、選ばれて、読んだ感想を、読書感想文として、提出するような宿題が、頻繁に出たら、そのマンガが、嫌いになっていたでしょう。
このように、人間というのは、自分から、自発的に、動くことでしか、生きがいを、感じられないのです。
現在、生きがいを感じられない人、人生に、疲れている人は、おそらく、義務が、多くなっていると思います。
朝起きて、
「ああ… 今日は、あれを、やらなくてはいけない… そういえば、これも、やらなくてはいけない… 嫌だな…」
という義務感で、目覚めるのと、
「ああ！ 今日は、あれも、やりたい！ すういえば、これも、やりたかった！ 楽しいな！」
というワクワク間で、目覚めるのでは、まったく違う人生なのです。
昔、「ほうれんそう」という言葉が、流行りましたね。
「報告、連絡、相談、この三つを、マメに、徹底してやれ」
というような意味だったと思います。
これを、最初に言ったのは、ある金融会社の社長だそうですが、現在は、その会社は、大手に、吸収合併されて、なくなっているそうです。
もしかしたら、この三つを、義務にしたとたんに、社員たちが、働く意欲を、なくしてしまったのかもしれません。
上司に、会いにいくのが、義務のように感じて、話すのが、嫌になったのでは、ないでしょうか？
本当に、上司に、魅力を感じて、話が面白ければ、部下たちは、自分から、率先して、上司に、いろいろ報告したり、連絡したり、相談したくなると思います。
まあ、理想ですが、そういう会社じゃないと、これからの時代は、生き残っていけないと思います。
このように、ある時点では、正しいと思われていた経営のやり方も、時代とともに、変化します。
また、会社の経営というものには、最初から、正しい答えなどなく、５年後、１０年後くらいに、結果を見て判断しなくてはいけないことも、たくさんあると思います。
雑誌のインタビュー記事には、他にも、面白いことが、書かれていました。
その社長さんが、若いころ、先輩に、日本一の売り上げを誇る、営業マンがいたそうです。
ある商品の全国売上の半分くらいも、その人、一人だけで、売ったという凄腕の営業マンだったそうです。
その先輩に、
「どうして、そんなに、売れたんですか？」
と尋ねたら、
「何よりも、オレ、あの商品に、惚れていたから…」
と答えたそうです。
つまり、
「営業で、一番大切なのは、自分の売っている商品やサービスに、惚れることだ」
という意味だったそうです。
その先輩は、さらに、
「少しでも、迷いがあったら、商品など、売れない」
という営業の奥義も、教えてくれたそうです。
深い話ですねー！
営業において、一番大切なのは、これです。
これ以上に、大切なことは、ないのです。
これを、抜きにして、小手先のテクニックに、走るのが、普通の営業マンなのです。
だから、すぐに、限界に、ぶち当たるのです。
私の主催する、「ブランディングセミナー」でも、これを、強調したいです。
これからの時代、一番売れるのは、「自分」です。
世の中が、求めているのは、
「その人は、どういう人なのか？」
ということなのです。
「自分」を、商品にして、売り出す。
どの分野でも、これが、主流になってくると思います。
そして、その時、一番大切なのは、
「自分が、自分に、惚れているか？」
ということです。
自分の一番のファンに、まずは、自分がなる。
これなしに、セルフブランディングは、始まらないのです。
どこの世界に、売ろうとしている商品やサービスに、自信のなさそうにしている営業マンから、買いたいと思うお客さんがいるでしょうか？
自分に、絶対的な自信をもつ。
自分を、愛する。
これが、大切なのです。
「自分を、どれだけ愛しているのか？」
ということが、さらに、問われてくるのです。
そのことによって、経済力にも、差が出てくるのです。
「自信をもって、人生を、前向きに、自発的に生きるようにする」
というのは、もっと、簡単に言うと、
「自分の人生の主人公になる」
ということです。
もう、通行人や脇役を、やめて、そろそろ、主役を、演じる時なのです。
映画、「ロッキー」などを、観ていても、主人公のロッキーは、一見、かっこ悪そうな肉体労働のアルバイトを、やっていても、どこか、光っていますよね。
人生において、自分が、生き方の主導権を握り、夢をもって、主役になったとたんに、職業にかかわらず、どんな仕事でも、自分のライフワークになるし、輝くのです。
「監督、脚本、主役」
この三つを、同時にできるだけの才能や能力を、誰でも、持っているのです。
脇役と違って、主人公だけは、ピンチになった時に、ナレーションが、流れます。
場合によっては、テーマソングも、バックから流れます。
そのナレーションやテーマソングが、流れてから、一気に、大逆転して、復活するのが、主人公の特権なのです。
ぜひ、「人生の主人公」に、なってください。
PS 映画「ロッキー」の中で、ロッキーは、どんな仕事をしていても、やはり、光っていますね。
これが、主人公のオーラです。
強いオーラを、身に付けたかったら、「人生の主人公」になることです。
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