疑問いっぱいの治療 |  「カラダ」と「ココロ」をととのえ若返り! とまりしゅんいちろう のブログ

 「カラダ」と「ココロ」をととのえ若返り! とまりしゅんいちろう のブログ

「考えて食べる」を実践し、そのうえで「カラダ」と「ココロ」をととのえる健康寿命ナビゲーター とまりしゅんいちろうによる情報パワーステーション

 

 

 

今日のブログは、

カラダを元気に」の分野から

現役のお医者さんであり、

作家でもある

久坂部羊さんの「カラダはすごい!

モーツアルトとレクター博士の医学講座」らの引用です。


 

ひとつお断りしておきます。

以下の内容は、あくまでも

久坂部先生の「持論」です。

異論がある、ということも

充分ご理解のうえ、お読みください。

 

 

骨粗しょう症になって困るのは、

骨折しやすくなるということです。

特に高齢者に多いのが、

大腿骨頸部骨折と、脊椎の

圧迫骨折です。

 

大腿骨頸部は、大腿骨頭と

大転子の間のくびれた部分で、

転倒すると特に折れやすい

部位です。脊椎の圧迫骨折

は、背骨を支える部分(「椎体」)

が押しつぶされることで、

重いものを持ったり、尻餅を

ついたりしたときに起こります。

 

しかし、椎体は何もしなくても

徐々につぶれます。均等に

へしゃげず、前のほうが

弱いので、やや楔形に

へしゃげます。

 

だから、全体として高齢者は

背中が丸くなるのです。

若いときに背中が丸いのは

「ねこ背」といわれますが、

高齢者では「円背」、さらに

曲がると「亀背」とよばれます。

 

円背や亀背は特定の遺伝子

で遺伝することはありませんが、

姿勢も体質の一部であること

を考えると、遺伝の影響は強い

と考えられます。体を支えるのは

背骨だけでなく、筋肉も重要な

役割を担うので、親や祖父母

の背中が曲がっている人は、

若いうちから背筋を鍛えて

おいたほうがいいでしょう。

 

最近、骨粗しょう症の治療に

新しいカルシウム剤や、

骨芽細胞の活動を高める

注射などが使われていますが、

実際的な効果はほぼありません。

骨量は多少増えるかも

しれませんが、高齢者が

転倒すれば、たいてい大腿骨

頸部骨折か脊椎の圧迫骨折

を起こすからです。

 

にもかかわらず、医療の

現場ではさまざまな薬が

処方され、定期的に注射が

行われています。実際的な

効果もないのに、漫然と

治療を続けているのを見ると、

私には単なる金儲け医療

としか思えません。

 

同じことは、関節痛や歩行障害

に対するサプリメントにも

いえます。テレビで盛んに

流れるグルコサミンや

コンドロイチン、ヒアルロン酸、

コラーゲンなどのCMを見ると、

私はこめかみに脂汗が

にじむほどムカムカします。

 

口から食べたこれらの物質

が、胃から吸収されて、

血液にのって全身をまわり

ながら、うまい具合に痛い

関節に集まって、効果を

発するというような、都合の

いい話があるわけがないでしょう。

 

そもそも、ほんとうに効果が

あるなら、厚労省が医薬品

として承認し、医療保険で

使えるようにしています。

 

メーカーもそのほうがいいに

決まっているから、必死で

承認を得ようとしています。

それでも承認されないのですから、

効かないという厚労省の

お墨付きがあるのも同然

です。

 

しかし、のむと実際に効いた

気になる人も少なくありません。

これは「プラセボ(偽薬)効果」

といって、偽の薬でも、

思い込めば効くという心理作用

にほかなりません。それなのに

有名女優や好感度の高い

タレントを使い、さも効果が

あるように宣伝するのは、

苦しむ者の弱みに付け込んだ

悪徳商売としか

いいようがありません。

 

 

 

 

久坂部 羊「カラダはすごい!モーツアルトとレクター博士の医学講座」参照