民謡を生まれ変わらせたユニット『Neo Ballad』。
3月に続き、2回目のワンマンライブ「天地人神心」Vol.2が、ホームとしている高円寺「HIGH」で行われました。
一口に民謡といっても、一曲一曲に「表情」があります。今回のワンマンでは、その表情がより彩り豊かに、そしてより鮮烈に、聴く者に伝わってきました。
『Neo Ballad』は民謡と、テクノやニューウェーブとを融合させたユニットですので、アレンジが非常に斬新です。宮城民謡「斎太郎節」などは勇壮な大漁唄である原曲を彷彿とさせる一方、福岡民謡「炭坑節」がしとやかなバラードにアレンジされているなど原曲のイメージを一新する曲もあり、いずれも古くから伝わる唄がまるで魔法がかかったように若々しく輝いて見えました。
ヴォーカルの若狭さちさんは、ソロ活動・様々なユニットでの活動と見てきていますが、『Neo Ballad』が一番生き生きしているように感じます。緻密な練習を重ねていらっしゃるのはよくわかりますが、一観客として見ると、ものすごく自由に伸びやかに唄っているように見えます。
ドラム・プロデュースの上領亘さんのお力のたまもの、とお見受けしました。
アンコールではまず、ゲストのGt本田毅さん・Dr藤田勉さん(from「PERSONZ」)、Gt夢時さん、シャミセニスト寂空(ジャック)さんに上領さんを加えた5人でのセッション。同じ時に行われていたVAN HALENコンサートにも負けないくらいの夢のセッションでした。
そして『Neo Ballad』の2人で沖縄民謡「安里屋ユンタ」。ウチナンチュ(沖縄の人)に聴いてもらってもきっと感動してくれるでしょう。仲田かおりさんという、石垣島の唄者で『BIGIN』の楽曲もカヴァーで歌っているアーティストがいるのですが、『Neo Ballad』の「安里屋ユンタ」はこの方を想い起こさせます。この曲には囃子(フェーシ)があるのですが、ウチナンチュならばごく自然に入れてくるだろうと思います。
『Neo Ballad』、民謡に詳しい方も、クラブミュージックが好きな方も、きっと楽しめるアーティストです。来月からは東北ライブが多くなるようです。お近くの方はぜひ。
ワンマンライブ「天地人神心」も、Vol.3が待たれます。期待して待ちましょう!!
http://www.neoballad.com/ (『Neo Ballad』公式サイト)