ライブ会場のたたずまいは、ほぼ居酒屋。ステージはなく、客席の一部を区切って演奏。ヴォーカルのいないインスト・ユニットなのでそれほど主張が強い訳でもない。にもかかわらず、その音楽の存在感は大きなものでした。
アイリッシュ・ユニット「O`jizo」(オジゾー)。アイリッシュフルート&ホイッスルの豊田耕三さん、ギター&マンドラの長尾晃司さん、アコーディオン&ブズーキの中村大史さんからなるユニットです。本来はフィドル(ヴァイオリンのこと)の方もいらっしゃるのですが、大学の医学部の学生さんで、学業の都合があって今は活動に参加されていないそうです。
3日は経堂にある「さばの湯」という、「屋台のような銭湯のような寄席のような呑み屋カフェ」(公式サイトより)でライブでした。ライブやイベントもできる居酒屋、といえばわかりやすいかもしれません。
それほど広いとはいえない店内がほぼ満席になるころ、ライブハウスよりもずいぶん緩い感じで演奏がスタート。アイリッシュ音楽は何となく日本人の肌に合う気がして以前から好きなのですが、「O`jizo」の演奏は自然に聴いているうちにいつしかその波に乗せられている感覚。打楽器の方がいるわけでもないのにとてもリズミカルで、気がつくと足で拍子をとっていました。
(手拍子はちょっと「うるさい」ようでしたので、他のお客さんも皆さん、最後の曲以外は足拍子でした。)
楽器の音色も曲の調子もとても繊細で、哀調を帯びているのですが、それでいてとても楽しく、心が浮き立つようなライブでした。
メンバーの皆さんは、豊田さんがフェスティバル出演のためアイルランドやスコットランド等に行かれたのをはじめ、それぞれ国内外を旅してきたばかりなのだそうです。ライブの途中、そのお土産話を披露して下さいました。
豊田さんのお話のさわりの部分をご紹介します。
東京からダブリンに行く直行便はなく、飛行機を乗り継がなければならないのですが、運賃がかなりかかってしまいます。豊田さんはいくつもの旅行会社をあたった末、他より約5万円安く行ける所を見つけ、その経路で行くことにしました。ところが、そこで待ち受けていたのは、予想だにしなかった事態だったのです…。
はいっっ!!この先を聞きたい人は、「O`jizo」のライブに行きましょうねっ!!(^_^)v
ライブ終了後、CDを買う時、豊田さんと少しお話をさせて頂きました。アイリッシュの世界では大変有名な方なので最初はドキドキでしたが、とても気さくに話して下さいました。
「O`jizo」はこれからも、「3人のペース」で活動していくそうです。アイリッシュをよく知らない方でも肩肘張らずに楽しめるライブですので、ぜひ一度お出かけください。
スケジュールなどはコチラ。
http://www.kozo-toyota.com/ojizo/
(「O`jizo」サイト)
http://www.kozo-toyota.com/?page_id=2
(豊田耕三さんスケジュール)
今回ライブ会場となった経堂「さばの湯」。アットホームな雰囲気で、しかもメニューにはこだわりがあります。オススメメニューの中から冷や奴を頼んだのですが、豆腐がとても、「大豆の味」がしました。音楽以外にも、落語などのイベントもやるそうです。こちらも、お近くの方はぜひお立ち寄りください。
http://sabanoyu.oyucafe.net/
(「さばの湯」サイト)