「奄美の人って、ずいぶんフレンドリーだなぁ…。」
もちろん、わざわざ東京まで来て物産や観光を売り込もうとするのだから、外向的な方が選ばれて来るのはわかります。それにしても会う人会う人、みんな前からの知り合いみたいにとても自然に話しかけてきます。私は沖縄も好きで、物産展にも行ったりするのですが、おおらかで知られるウチナンチュ(沖縄の人)もここまでフレンドリーではなかったように思えます。
「奄美の観光と物産展」、東京・池袋の東武デパート8階催事場で開催されています。
奄美群島にはいくつもの島がありますが、開催期間中、それぞれの「島の日」を決めて、そこを積極的にアピールしています。その島出身のアーティストによるライブも行われます。
13日は「沖永良部の日」でした。
ライブは沖永良部出身の歌手・大山百合香さん。大山さんは東京で歌手活動をした後、一時期沖縄本島で活動、昨年沖永良部に帰って、現在はそこを拠点に各地で歌っているそうです。
南国の透みきった空を思わせるような広がりのある歌声は、どんなジャンルの曲にも新たな命を吹き込むようです。ポップスも歌いますが、沖縄民謡のCDもリリースされており、また一昨年には童謡をアレンジしなおしたアルバム「My Favorate Songs」を出されています。「My Favorate Songs」の発売キャンペーンライブでは「童謡ってこんな生き生きとしていたんだ」と感嘆したものですが、今回のライブでは「どんな曲でも生き生きと歌える人なんだ」とさらに感嘆しました。
http://ameblo.jp/yurin0520/ (大山百合香さんアメブロ)
ライブの前に、CDを売っていたコミュニティラジオ「あまみエフエム」の方とお話することができました。2010年に行われた奄美イベント「夜ネヤ、島ンチュ、リスペクチュ」の話をすると、かなり盛り上がりました。まあ、あの時は大変でした。ホール内での飲酒は禁止だと何度も言っているのにみんな飲みまくり、司会者は困り果てるし、中孝介さんはキレるし、元ちとせさんはあきれるし…。と話がはずんだ所で、大山さんのCDの他に「あまみエフエム」の方がオススメする島唄CDを買う羽目になってしまいました。散財…。(^^;) でもまあ、東京じゃ売ってない物ばかりだし、奄美に行って買うことを想えば安いかも…、です。
ちなみに、「あまみエフエム」はインターネットで、島外からも聴けるそうです。
http://www.npo-d.org/index.html
このURL(「あまみエフエム」ホームページ)から、左下にあるサイマルラジオのバナーをクリックしてください。
その「あまみエフエム」の方が、「夜ネヤ…」にも出演された「ピンポンズ」というユニットのメンバーの方が出店されていると教えてくださったので、泥染のブースに伺ってみました。泥染とは奄美の伝統的な染め物の技法で、少し高いですが、素人目にも非常に物がいいことはわかりました。
こんな感じです。
http://donet.ws/yamamoto/
この「肥後染色 夢しぼり」のスタッフさんが、「ピンポンズ」の中心メンバーの方でした。その方ご自身がこういったキャンペーンなどで島外にいることが多く、もう一人プロの写真家の方もいるので、なかなかメンバー全員が集まるのは難しいとのことでしたが、それでも活動は続けていらっしゃるそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=oLs0lzx4pCo
昨年8月の「奄美まつり」の時の「ピンポンズ」です。凄いことになってますね。(^^;)
さて、「沖永良部の日」ということで、沖永良部のお菓子も売っていました。
「庵穏菓子」(アンノンカシ)といい、黒糖や白糖とショウガを固めたお菓子です。沖縄の「ちんすこう」に似た食感ですが、よりさっぱりした感じ。甘さが残らない爽やかな味です。
中身は作ったお店(「Anchor Coffee」というそうです)のブログに載っています。
http://anchorcoffee.ti-da.net/e4005881.html
奄美群島の中でも与論島や沖永良部島は沖縄本島に近く、東京から行くのも一度飛行機で那覇まで行って、そこから船で行く方が早いとのこと。なので奄美の中でも比較的沖縄の影響が強いそうです。そういえば大山百合香さんは沖縄民謡を歌いますし、上のお菓子も「ちんすこう」に似ています。与論島ではエイサーもやります。一口に「奄美」と言っても、決して一様ではないようです。
こういうのもありました。
夜光貝の貝殻で作ったストラップです。夜光貝は古代(6世紀~8世紀頃)、装飾品として珍重され、日本ばかりでなく朝鮮半島や中国にも運ばれていた重要な交易品だったと言われます。喜界島の遺跡から貝殻の破片が大量に見つかったことから、そこで加工されて各地に運ばれたのではないかと考えられているそうです。その頃は奄美も、環東シナ海交易の中心地だったともいわれます。
と、そんな話を夜光貝工房「夢広場」の方としているうちに、引っ込みがつかなくなり、ストラップ一つ買うことにしました。
http://www.rakuten.ne.jp/gold/aoba-yume-hiroba/
大きめの加工品や装飾品もあったのですが、とても手が出る値段では…。(^^;)
ブースには、珊瑚に覆われた夜光貝も置かれていました。貝殻に珊瑚が産卵し、そのまま成長したものだそうで、1万個に1個あるかないかの貴重なものなのだそうです。
さて、お腹がすいたら、会場内の「お食事処」で、奄美と言えば「鶏飯(ケイハン)」。
お店の方によると「島で一番旨い鶏飯」とのこと。普段は奄美大島の龍郷で営業している「けいはん ひさ倉」という店がイベントのために出張してきたのだそうです。
確かに旨い。出汁の加減が絶妙で、もう、黙って食べるしかない、という感じでした。
http://www4.synapse.ne.jp/hisakura/
本店はかなり大きなお店ですね。サイトによると2003年11月、奄美復帰50周年式典のため奄美を来訪された天皇皇后両陛下が、この店の鶏飯を召し上がったそうです。これは凄い!
帰ろうとしてふっと目についたのがコレ。
え、奄美でキムチ?!と誰でも思うことでしょう。実は韓国から来られた方が作っているのだそうで、まさに奄美と韓国の文化融合。試食しましたが、ご飯がいくらでも入りそうな味です。
「パパイヤもずくキムチ」は農林水産大臣賞も受賞した逸品。食べる前にお好みで少量のごま油を加えても美味しいそうです。
「プルコギ」はフライパンで炒めて食べます。豚肉の他、鶏肉を使ったものもありました。
どちらも冷凍です。一人暮らしの場合は、ある程度解凍したら半分だけそのまま食べ、残りはもう一度冷凍して、また食べる直前に解凍するといいそうです。
http://www.satsuma.ne.jp/sato/tokusan-24.html
それほど長時間滞在した訳ではないのですが、色々なお話を伺うことができました。
散財も多かったですが(^^;)、でも本当に、品物以上のものを持って帰ることができたと思います。
この「奄美の観光と物産展」は17日(火)まで、東武百貨店池袋店8階催事場で開催しています。時間は10:00~20:00(最終日は17:00)です。
3連休中にぜひお出かけください。
なお17日のライブは元ちとせさんと中孝介さんです。立ち見でも見られますが、座席希望の場合は朝、整理券を配るそうです。
詳細はコチラ。
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/10f/event_amami_bussanten.html