​おはようございます、
紙太材木店の田原です。

梅雨ですね、
予報も直前まで当てにしない方が
落胆する度合いが小さくて済みます。
雨が降るのが当たり前で
晴れたらラッキー

先週は
KKB24.25大阪神戸
MOK26大阪(涙の欠席)アーカイブで
全館空調27豊橋
新住協理事会28.29仙台
見事にばらけてました。

それぞれ纏める時間が
ありませんでしたから
今週ゆっくり反芻したいと思います。

さて、
前回のブログで
高性能になればなるほど
住まいは水蒸気との戦いになると
申し上げました。

断熱性能等級は6を越えた
Ua値は0.4以下だ
気密は0.3を切ってる

加えて
一種の全熱交換機を使ってる

でも、蒸し暑い

なぜか?

簡単に言うと
エアコン蟹の腕理論

どういうことかと言うと
蟹の腕は
左右同じ大きさではなく
どちらかが大きく
どちらかが小さい

仮に
大きさを力に例えて
左の腕を7馬力
右の腕を3馬力
とします。

これをエアコンに例えて言うと
エアコンの消費電力は
温度を下げるのに70%
湿度を下げるのに30%
使われるとします。
(機種や状況によって変わりますが
凡そこの程度の割合)

さて、夏に
家の中に侵入してくる
熱(気温)と湿度(水蒸気)

これをやっつけるために
エアコン蟹は
両腕で戦うわけです、

ただ、一つ弱点があって
湿度と戦う右の腕(30%の方)は
温度と戦う左の腕が(70%の方)が
戦ってる時しか戦えない。

つまり、
左の腕(温度と戦う)が
戦いをやめると
右の腕(湿度と戦う)も
止まってしまうんですね。

さて、
高性能住宅

従来の家は断熱不足で
冬のみならず
夏でも窓や壁から
熱がどんどん
入ってきましたから
左の腕は(温度と戦う)は
フル回転で戦いました。

同時に右の腕(湿度と戦う)も
左の腕が動いてますから
こちらもフル回転で戦えました。
次々と
侵入してくる
温度と湿度を休みなく成敗してました。

しかし、
断熱性能が上がり
日射も制御されるようになると
熱の侵入は少なくなります。

エアコン蟹の左腕(温度と戦う)は
あっという間に
侵入してきた熱(温度)を
容易にやっつけることが
できるようになりました。

なので
そこで左の腕は(温度と戦う)は
動くのをやめてしまいます。

左の腕が動かなくなったので
同時に右の腕も
戦うのをやめてしまいます。

しかし、しかし
水蒸気はどんどん侵入してきます。
換気からも
前回お話ししたように壁からも

誰が湿度と戦うんだ?
右腕(湿度と戦う)よ
動いてくれ!

でも動きません、
左の腕(温度と戦う)が止まれば
動けないんです。

エアコンは
温度センサーで働きます。
設定温度に到達すれば
動きをやめてしまいます。

だったら
うんと設定温度を下げれば?

そうすると
寒いんですね。

再熱除湿エアコンは?
計算すると
それだけでは上手くいかない。

対策は
ケースバイケース
つまり,個々の家々によって
異なりますから
設計者と相談と言うことになります。

夏の日本の住まい
Ua値を下げれば
断熱性能等級を上げれば
気密をがっちりできれば
一種の全熱交換機を使えば
全て解決という訳にはいきません。