韓国人の若者のブログ記事 | 韓国語教室 とるめんい川西

韓国語教室 とるめんい川西

2005年から兵庫県川西市で韓国語を教えています。

きのう韓国人のブログを読んでいてまた眠れなくなったので
感じたことを整理したいと思います。

日本に留学中の若い学生さんのようでしたが
日本・韓国ともに「嫌韓」「嫌日」の雰囲気がネット上に拡散していて気持ち的にマイっている。
韓国の子だから韓国のネット上で書かれる罵詈雑言に主に胸を痛めてるようでした。

「一年以上日本に住んでいるけど、'嫌韓’は感じたことがない」と擁護してくれてましたが・・・。




今は日韓関係が最悪ですよね。
30年以上関わってきた私が見ても、今は最悪だと思います。



この子のブログのコメント欄には以下のような意見が載っててました。
割と冷静な意見です。(年はハタチくらいと思われる)


(要約)「私はどちらかと言えば≪嫌日≫だけど、≪嫌韓≫の人とかアベとか歴史精算とかそれはそれで置いといて、日本の文化や日本人は好きです。過去の歴史問題はどうしようもない日本の過ちだから、それについて敏感になる人がいるのは仕方ない。もちろんそうじゃない人もいるけど。私は個人的に最近の流れとして国粋主義者とか日本をこき下ろす人が多いので、それを見てイメージがさらに悪くなった感じ。

それにまだ過去の歴史についてよく知らない日本人が多いというのも腹が立つ。国民が国の主人公なのに当然自ら進んで過去の問題を清算しようと努力すべきじゃないか?と。」

以上、tolmengiが訳しました。




このブログ主と同様、全体的に真面目でバランスのとれた普通の若者の意見だと思います。
後半の二行について、思うのは

1965年の日韓条約で日本は過去の清算をしましたよってこと。
それを忘れていませんか?

あと「過去の歴史問題は日本の過ち」って部分、
私が見て日本人の半数は植民地支配を過ちだと思っていないと思います。
たぶん自民党はずっと思ってないでしょう。だから日韓条約の話し合いでも揉めて、その部分はうやむやに流しました。侵略だったか?合法的な併合だったか? 昔も今も統一見解を出せていないんです。

だから首相が謝罪をしても後でポロポロと閣僚から「妄言」が出るというわけ。

話を元に戻すと、私の推測では日本人の半数以上は今は侵略だと思っていない。良いこともしてあげたと言ってる。そして残りの半分の半分、すなわち4分の1くらいは侵略だった、悪いことをしたと思ってる。
残りの4分の一は「わからない」

私はといえば、ゆっくりゆっくり20年くらいかけて合法的に進めたとはいえ、限りなく
きな臭いと思います。王妃も殺されたし・・・。
領土拡張路線、イケイケ!の時代だったから。

でも、良いこともしてあげたなんて口が裂けても言えない。っていう考えは変わりません。
朝鮮のためにしたんじゃなくて、日本になった領土への投資だっただけだから。
北海道や沖縄のように、今後もずっと日本で有り続けることを想定しての投資だったんですから。

そして言いたいのは、日本に「植民地支配は合法だった」「良いこともしてあげた」が主流となっている今、それを覆うことはできないということです。日本は言論・思想の自由があるので、共存するしかないと、私自身は思ってます。彼らがそう考えることに対しては否定しません。

ともあれ、
日本は1965年の日韓条約で賠償しました。
韓国政府は何百億円ものお金をもらって、それを経済成長に使えて助かったはず。
慰安婦問題は発覚したのが1990年代でした。日韓条約で賠償は最終的に解決済みとはいえ、
1965年の日韓条約の時には知られていなかった事例だとして、人道的に(この時もかなり皆悩んだり資料を発掘したり調査したりしたはず)財団法人を作り、アジア女性基金として募金を集め、国が経費を出費し、歴代首相がお詫びのお手紙を書きました。社会党政権だったからこそ可能な決断だったんです。

しかしそれでも許していただけず、全く何もしてこなかったかのように言われ続けて来て
2015年末に急展開10億円で合意となったわけです。あれは本当に意外でしたが
アメリカ様の仲介もあっただろうし、安倍首相が言っていた言葉「孫やその先の世代まで謝罪させるわけにいかない」。私はこの言葉に安倍首相の心を見ました。たぶん考えは違うけれど、安倍首相なりにも妥協して、これで終わりにできればと合意したのだと思います。

で、それで終わらなかった。
「国民情緒法」?のせいでまたスタートラインに。


日本の世論は90年代には慰安婦ハルモニに同情的でしたが、
今は全く違います。もう解決は無理~という脱力感、が怒りに変化中・・・。

日本人は一連の騒動に無関心でもないし、過去の歴史を知らないわけでもない。
太平洋戦争については大部分の日本人が反省をし、二度と繰り返しませんと毎年誓いますが
植民地支配については半数の日本人は「いいこともしてあげた」立場です。(おそらく)
だけれども迷惑かけたと、1965年の日韓条約で賠償はしました。
あとで発覚した慰安婦ハルモニへのフォローも1995年から2007年まで実施されました。
総理の心のこもったお詫びの手紙もなされました。


もう十分謝ったのでは?

韓国サイトにブログを作って韓国語で発信するのは負担が重いけれど
ネイバーIDを作って、コメントをつけるぐらいはできるかもしれません。

もっと日本がしてきたことを知ってもらわなければ。
無視ばかりしてきたのではないのです。
日本人の特性として「謝ったのに…」とは言いにくく、黙ってしまいがちなんですが、
悩んでる若い子の姿を見ると、言うべきことは言って誤解を解き、
国が違うと考え方が違うということをわかってもらわなければならないと思います。

彼らの思考方式は慰安婦問題が発覚した1990年代前半で止まっているみたいです。
この問題が初めて明らかになった時みたいな。
でも日本は1990年代と現在とでは雰囲気が全然違うんですよ。